表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/23

エルフとの出会い

「明日はとりあえず午前中に簡単なクエストか依頼を受けよう」


俺はバルクエレアに言った。すると二人とも俺に同じことを尋ねてきた。


「「午前中?」」


「ああ。午前中に受けたクエストの報酬で午後からは俺達の住む所を作る」


俺達は今野宿をしてるがこれからずっと野宿というわけにはいかない。早急に簡単でもいいので住む所を作る必要がある。


「わかった。クエストを受けるに当たって作戦は明日にするぞ。ステータスカードを見ながら考えた方がいいだろう」


「そうだな。そうしよう」


明日の予定を決めた後は疲れが出たのかすぐに眠たくなってしまった。エレアは俺の教科書を読むのに疲れたのか俺より先に寝てしまっていた。バルクはお面をしているせいで目を閉じているのかどうかわからない。今度あの胡散臭いお面を取ってやろうとそんなことを考えていたらいつの間にか眠っていたようだ。気づけば朝になっていた。


二人ともまだ寝ているのか夜からさほど動きがない。いつもの癖でスマホで着信を確認したが当然のように着信は無い。俺は頭をポリポリと掻いて川に行って顔を洗うことにした。川に行くと川の中を覗いている女性がいた。異世界の住人なのか少し変わった服装をしている。そして、頭に頭巾のような物をして顔がよく見えない。俺はなんとなく彼女から少し離れたところで顔を洗うことにした。


俺は顔を洗ってなんとなく横の女性を見た。すると神の悪戯か単なる偶然か突如として突風が吹いた。すると彼女の頭巾が風で飛ばされ俺の頭上を通り抜けそうになった。俺は咄嗟にジャンプして飛んでいきそうな頭巾を掴んだ。そして、彼女に頭巾を渡そうとして彼女の顔を見た。


「えっ・・・・・・」


俺は驚いて口を間抜けに開けたまま固まってしまった。彼女が常軌を逸した美しさだったこともあったのだが、それよりも彼女の耳が鋭く尖っていたのだ。彼女は超絶美人のエルフだった。ファンタジー世界のド定番だが二次元やコスプレで見るのとはわけが違う本物のエルフ。俺が彼女に見とれていると彼女は恥ずかしそうに俺に言ってきた。


「あの、それ返してください」


「あ・・・・・・ああ!ごめん!!」


そう言って俺は慌てて彼女に頭巾を返した。そして俺は一応聞いてみた。


「もしかしてエルフ?」


「はい、そうですけど。あの・・・・・・誰にも言わないでくださいね?」


「ああ・・・・・・はい。いいですけど」


「ありがとうございます!それでは、失礼します!」


そう言うと彼女は行ってしまった。俺はしばらく彼女の後ろ姿を眺めていたがすぐに我に返って独り言を呟いた。


「名前聞いとくんだったな~。そうすれば、フラグとか立ってたかもしれないのに・・・・・・」


「フラグがどうしたのだ?」


振り返るとバルクがニヤニヤしながらこちらを見ていて、その後ろで顰めっ面をしたエレアがいる。嫌な所を二人に見られたなー、と思いながら俺は二人に言った。


「別に何だっていいだろ!?それより二人とも、簡単なクエストが他の冒険者に取られる前に早速ギルドに行くぞ」


「オサムは美人だったら誰でもいいんですか?」


「そ、そんなことねぇーよ!!お前の方が美人だよ。うん美人、美人」


俺が冗談で適当なことを言ったんだがエレアにはどうやら効果が高いらしい。


「そそそ、そんなハッキリ言われても何も出ませんよ!?」


「エレアはチョロいな」


「うん。チョロい」


「フン!!」


「「ゲブァ!?」」


俺とバルクの話でからかわれていることに気づいたのか俺とバルクの腹にグーパンかましてきやがった。しかも結構強い。俺は左だったためか少しはマシだったのかバルクは口から何かリバースしそうになっている。


「さっさと行きますよ!」


「「は、はい・・・・・・」」


俺達がギルドに着いた時にはギルドの職員以外は二、三人くらいしか冒険者がいなかった。そのまま俺達はギルドの掲示板まで行き簡単そうなクエストを探した。


「おー。本当に一日経ったら読めるんだな」


「すごいですね!これくらい簡単に勉強を覚えられたらいいんですけどね~」


「なんだかんだ神は暇だと言っても神は神だからな」


それにしてもなんなんだ!?この掲示板!



町の側溝にゴミがたまってきているので掃除をお願いします。

報酬 三万エリザ 

依頼主 町環境組合


計算できる方募集しています。

報酬 二万五千エリザ

依頼主 町会計組合


家の子供に勉強を教えてください。

報酬 一万エリザ

依頼主 ロックフェラー家


「バイトかよ!!何これ全然モンスター討伐系クエスト全然無いじゃん!?ファンタジー感台無しじゃねーか!?」


「確かに変だな。全然どころか全くない」


「二人とも、あそこにありますよ!」


エレアが指差す所にはもう一つ掲示板らしい物がある。ていうか・・・・・・。


「エレアお前、どんだけ目いいんだよ」


「いや~。私は目だけはいいんですよ。視力検査は毎回一番でした!」


エレアの特徴が少しわかったところで、今度こそモンスター討伐クエストの所に行くと、あるわあるわゲームで聞いたことあるようなモンスターの名前。スライムにゴブリン、オーガにオークよりどりみどりだ。日本の妖怪っぽい名前もある。


「どれにしますか?」


「とりあえずゴブリンにするか。ゲームなら最弱モンスターの定番だからな」



町の外の森に住んでいるゴブリン五体討伐

報酬 五万エリザ

依頼主 ロックフェラー家


それにしてもロックフェラー家って名前をよく見るがロックフェラーってあのロックフェラーか?などと思いつつクエストの紙を剥がして俺達三人は武器を買いに町にくり出した。

誤字脱字、改善点があれば教えてください

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ