たすけて。
『たすけて』
って叫んでた。
くらい、くらい底の方から
一生懸命手を伸ばしてた。
届かない。
こわい。
かなしい。
くるしい。
さびしい。
たすけて。
誰かにむかって
手を伸ばしてた。
たすけて。たすけて。
たすけて。こわい。
いたい。くるしい。かなしい。もういやだ。
だれかたすけて。
こんな私の手を
思いきり引っ張って。
ぬけられない。こわい。
たすけて。誰か。
呼吸ができなくて。
私の体は決まった時間に起きて
私の体は決まった時間に眠って
その間はいつだって
怖くて。
刺すような視線。
優しい眼差しさえも
気付いたら信用出来なくなっていた。
誰かを馬鹿にすることが
誰かを信用することが
誰かを愛することが
酷く恐ろしく思えて。
たすけて。たすけて。
そんなとき
私の手を
思いきり引っ張ったのは
私の名前を
泣きながら叫んでくれたのは。
私のことを『たすけて』くれたのは。
…私を
『必要として』くれたのは。
キミだった。
キミだけが、私を認めてくれた。
キミだけが、私を必要としてくれた。
キミだけが、私を大切にしてくれた。
キミだけが、私の存在価値を教えてくれた。
『消えたい』って呟いたら
『そんなこと言わないで。』と叱られた。
そんなことを言ってくれたのは
キミだけだった。
ありがとう。ありがとう。
こんなに世界は汚くて
こんなにヒトは怖くて
目に映る全ての景色が
私を責め立てているような気持ちになって。
…それでも
キミが居てくれるなら。
キミが私の傍で笑ってくれるなら。
私は明日も、生きていける。
『もう大丈夫。』ってキミが呟いた。
私の左手に
優しく重ねてきた君の右手を
もう片方の手で
『ありがとう。』って包み込んだ。
優しくあたたかい夕日が
私たちの顔を紅く初めた。
キミが居てくれるなら。
キミが居てくれるから。
私は明日も、生きていける。
キミが私の傍に居てくれたから。
今度は私がキミの傍に居るよ。
キミのことを守るから。
…ね?




