あなたと会った
「今日梓にあわせたい人がいるんだ!」
そう言われて放課後。
透くんと美月につれられて小さなファミレスの中。
お隣には、イケメン。
―――てか、誰。
「梓、そいつ俺の中学の友達。東雲啓一って言うの。仲良くしてやってな。」
・・・え、なんで。
ちょ、まって。え?なんで?
「啓一くん、この子渡辺梓。」
「知ってる。」
・・・知ってる?え、なんで?
10分ほど固まってたあたし。少し脳が落ち着いた。
「知ってるってなんでですか?」
あたしは警戒心丸出しで東雲啓一に聞いてみた。
「俺、長井先輩と仲いいの。んで、聞いてた。あとおまえの本性もしってるから、大人しいキャラじゃなくていいし。」
と、言うらしい。
あたしの本性を知ってるのは目の前にいる親友と・・・透くん。
やっぱ、なんか、幸せそう。
ちょっとうっすら涙が浮かんできた。うわーやば、なきそう・・・。
するといきなり腕が宙に浮いた。いや、浮かされた?
「おれら二人になりたいし、また連絡すっし、じゃ。」
そういって東雲啓一があたしを引きずって店をでた。
美月と透くんはびっくりしてた。まあ、あたりまえだよね。
・・・東雲啓一、感謝する。
店をでたあと公園についた。
あたしの目からちょっと涙がでた。
「―――おまえ、透がすきなの?」
「違う。」
「じゃあ何で泣いてんの。」
「ゴミはいった。」
「うわーみぐるしー。」
そういって彼は少し笑った。
見とれた。
あなたの笑顔に見とれた。
―――かっこいい。
すると彼は少し口を開いていった。
「俺を好きになればいいよ。」