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これはダメな方の自由だーー!!

 アイリスです!や~っと5歳になりました。


 なにやら2ヶ月後にある6歳の誕生日では、私のお披露目パーティーをするらしい。この世界でのデビュタントは12歳らしく、その半分の年齢はお披露目会。ちゃんと子供がいることを証明する為でもあるみたい。

 でも、女の子の場合は誘拐などの危険があるので少人数でいいらしい。初めてのパーティー楽しみだなぁ。よし!ここはお父様が恥をかかないようにマナーや作法を勉強しておこう。


 「ねぇ、オーディ。マナーや作法を教えてくれる人っている?」

 部屋の外で待機していたオーディに聞いてみると。


 「女性にマナーなどございませんよ。」


 ――??


 と、意味のわからないことを言い出したので、ここはスルーして詳しく知っていそうなイケオジのシークを探すことにしよう…。 オーディによると今の時間は厨房にいてるようだ。


 「アイリスお嬢様!こんなところにまでどうしたんですか?」

 厨房の中を覗こうとすると、こちらに気付いた料理長のジェフが慌てて声をかけてきた。


 「シークを探しているのですが、見ませんでしたか?」

 あれ?ここにはいないのかな?首をかしげる。


 「――ッ これが言っていた天使か…。」


 「……一生仕事頑張れそう……。」


 「こんなに尊いとは……。」


 ジェフの後ろに居た料理人達が一斉に胸を押さえて蹲った。


 「シーク様なら先ほど大広間に行かれましたよ。」

 ジェフがなぜか顔を背けたまま教えてくれた。


 「ジェフ!ありがとうございます!皆さんもいつも美味しいお食事ありがとうございます!」

 お礼をしてその場をあとにする。



 「見たか。あれが魔にならなかったアイリスお嬢様か……。」


 「あぁ……。あれはヤバイな。ここで働けてよかった……。」


 「「まさに天使!!」」







 ◇◇◇◇





 大広間の扉をオーディに開けてもらい中に入るがシークの姿が見当たらない。もうどこかに移動してしまったのかもしれない。運がない。


 「おや、アイリスお嬢様いかがなさいました?」


 「――ぴゃい!!」

 急に何もなかった背後から声をかけられて、心臓が口から出そうになった。相変わらず気配がない。このイケオジめ!!

 気を取り直してシークの方に身体を向ける。


 「シーク、マナーや作法について教えてほしいの。」


 「それはそれは殊勝な心掛けでございます。ですが、女性にマナーなどございません。」

 シークが優しそうな笑みでゆっくり教えてくれる。


 「その昔は女性にもマナーが存在していたようですが、女性の数の減少に伴いストレスがかからないようにと廃止になったとお聞きしたことがございます。なのでお嬢様もお気になさらずとも良いのですよ。」


 なんたる自由……。違う、そうじゃない。求めているのはそういう自由じゃない!! ん? 待って。ってことはここでマナーや作法をしっかりするとお父様の自慢の娘になるんじゃないの?これはやる価値あり!


 「あのね、お父様が私のことを自慢できるようにやりたいの。お願い。」

 シークしか教えてくれなさそうだもん。お願い!! 両手を胸の前で組んでシークを見つめる。


 「お嬢様はそのままでもよろしゅうございますが…。そうですな、それなら僭越ながらこのシークがご指南させていただいてもよろしいでしょうか。」

 イケオジがニッコリとしたまま綺麗な一礼をした。


 「はい!お願いします!」

 やったー!!頑張るぞー!!やるからには完璧にしてやる!!






 ニコニコとして去っていったアイリスを孫を見るような目で眺める。


 「まさかあそこまでとは……。これは()()の再教育もせねばなりませぬな。」

料理長のジェフしかアイリスを直接見たことがなかったので、他の料理人より耐性がありました。なので直視しなければ耐えられる!(笑)



いいね、ブックマークありがとうございます、頑張ります(。-`ω-)b


次回の更新は3日後の17日の予定です('ω')

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