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顔がイイ

 初めて見たすごいイケメンに叫んでからもう1年。どうやらあのイケメンは私の父親らしい。しかもかなりのお金持ちのようで漫画とかアニメでしか見たこともないような広さの屋敷だ。


 前世の記憶をもったまま生まれ変わったのに気付いたのはここに来てすぐだった。なぜならみんなカラフルな髪色をしているし、それに私が赤ちゃんになっているからだ!!

 前世で私の最期がどうなったのかは気になるけど、思い出そうとしても靄がかかったように思い出せない。でも、生まれ変わったのならここには前世を知っている人はいない。もう誰にも制限されない。自由だーー!!


 「アイリスお嬢様、朝食の時間でございます。」


 一人で盛り上がっていると、ノックと共に私の従者と思われるオーディが入ってきた。茶色の髪に黒色の瞳をした少しクセ毛が可愛いイケメンである。そう、イケメンである。

 この屋敷には顔で雇っているのかと思うほど、イケメンばっかりだ。正直イケメンに囲まれていると嬉しい反面恥ずかしさで死にそうになる。私のお世話も全てイケメンがするのである。恥ずかしい……。

 でも、不思議なことにまだ一度も女性を見たことがない。イケメンだらけなので女性も絶対美人だろう。美人のメイドさん見たかった。


 「アイリスお嬢様、お連れしてもよろしいでしょうか。」


 「おーで」

 私は持ち上げやすいように両手を上にあげた。


 「…くっ…」


 オーディがなぜか膝から崩れ落ちた。どうしたんだろう。貧血かなぁ。少し心配になりながら覗いて見ると歯を食いしばって立ち上がったオーディに抱っこされる。スタスタと歩くので落ちそうになる気がしてオーディにしがみつく。


 「……これが天使と言われる所以か……」


 「おーで?」

 なにやらオーディがブツブツ言っているが全然聞き取れない。それに毎回思うのだがイケメン抱っこ恥ずかしい……。


 「ソード様、失礼致します。アイリスお嬢様をお連れしました。」


 なかなか帰ってこない父親とは今日半年ぶりに会う。生まれてから半年間あまり記憶がないのですごいイケメンという印象しか残っていない。


 「アイリス!やっと帰ってこれたぞ!」


 振り向く前に抱き上げられびっくりして父親らしき服にしがみついた。見上げると()()の髪をしたすんごいイケメンが見えた。


 『顔がイイ!!!』「うきゃあ!」

 

 父親がピタッと動きを止め後ろに叫んだ。

 「シーク!今の見たか!」


 「はい。坊ちゃま。」

 灰色の髪を綺麗に後ろにオールバックされている細身の優しそうなイケオジが音もなくその場に立っていた。


 「おいおい。坊ちゃまはやめてくれ――。」


 「ほっほっほ。私にとってはいつまでも可愛い坊ちゃまなのですよ。」


 「シークには敵わないなぁ。」

 イケオジとイケメンが笑いあって微笑ましい空気が流れる。


 それにしてもあのシークってイケオジ、全く気配しなかった。ビックリしすぎてちびっちゃったかもしれない!赤ちゃんだからセーフ。セーフだよね?





 ◇◇◇◇





 父親の膝の上で朝食の用意がされていくのをぼーっと眺めていると、空色の瞳が目の前に出てくる。


 「アイリス、今日からちゃんと帰ってくるからなぁ。」 

 ニコニコとした父親が私を覗き込んで話しかけてくる。


 「あい!」

 すごいイケメンに見られて恥ずかしいけど、眼福なので釣られて笑顔になってしまう。それに父親だからか安心する。心地がいい。


 「あぁ…あああああああ……」

 父親が壊れたようになにか言葉を発しながらプルプルしている。もしかして、膝に乗っているから足がしびれてしまったのかな?でも、一人で降りられないしなぁ。


 「アイリス!!なんて可愛いんだ!!もう離れたくない!!」

 言葉と共にぎゅううううっと抱きしめられる。う……胃が圧迫して苦しい。死ぬ!死ぬ!


 「旦那様!落ち着きなさいませ!このままではお嬢様が圧死してしまわれます!」


 シークの進言に、父親が慌てて腕を緩める。


 あぁ、本当に死ぬかと思った……。今世が一年で幕を下ろすところだったよ……。


興味をもってくださりありがとうございます(*'▽')

ゆっくりですが頑張ります!


ブックマーク、いいね、ありがとうございます!励みになってます(。-`ω-)b

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