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早起きは三文の徳、私以外。

 お茶会の日がやってきた。今、ものすごく眠いです……。準備のために早起きしています。女同士だからそんなに気合いを入れなくても……と思ったけど、女同士の方がより気合いを入れるみたい。 漫画でもあった社交界は女の戦場ってやつなのかな。 どうしよ…。普通に喫茶店に入ってお喋りする様な感じで軽く考えていた……。

 あぁ、眠い……。椅子に座ったまま寝そうになってしまう。少しぐらいいいかな。ちょっとだけ……ちょっとだけだから……。


 アイリスは髪の毛をセットしていた美容担当の人の腕にもたれ、そのまま滑って胸の前に頭がもたれた状態で寝てしまう。


 ――ん?なに?なんなの?めっちゃ揺れる!!地震?!


 ガバッっと身体を起こすと、みんながこっちを見ている。なに?恥ずかしい!よだれでも垂れちゃってた? 後ろを振り向くとぷるぷる振動しながら涙を流し上を向いたまま反応がない美容担当がいた。


 「どうしたのですか?大丈夫ですか?」


 「アイリスお嬢様、彼は処理落ちしたようです。放っておいてもそのうち正常になりますので、お気になさらず。」


 オーディが言うなら大丈夫だろう。もしかしたら寝てしまったときにせっかくセットしていた髪の毛が乱れてしまったせいなのかな? 寝ないようにしないと!!




 「さっきのズルいよな!」

 「いいよな…お嬢様が自分の胸で寝るとか……想像しただけで動悸が激しくなる。」

 「「わかるー。」」


 そのとき髪の毛セットしていた美容担当はこっそりその時の服を保管し、仲間内で盛り上がっているのである。






 ◇◇◇◇






 「アイリスお嬢様、クレバー・ジーニアス様がお見えです。」


 「すぐに行きます。」

 女性がお茶会に行くためにはエスコートがいるらしく、みんな婚約者を連れて行くのが普通らしい。一人で行く気満々だったから、クレバーの予定とか全く聞いてなかった……。自分のためにわざわざ予定を空けてくれて嬉しいような、申し訳ないような。


 「クレバー、お待たせ致しまし……た。」

 

 ――っ!!カッコイイ!!クレバーが相変わらず美形すぎて語彙力が死ぬ。しかもお茶会ってこんなに素敵な衣装を着て行くの? 胸に着けている控えめな白い造花がキラキラ光っていて私の髪の色みたい。

 美形なうえにこんなお洒落な衣装着られたら、みんなクレバーのこと好きになっちゃうよ。そう考えるとなぜかちょっとモヤモヤとした。


 クレバーがこちらに来て跪き手の甲に口付けをする。

 「アイリス、ありがとうございます。僕が贈った衣装を着てくれたんですね。」


 口付けをしながら嬉しそうな顔を見せられ「あ……、う……。」としか言えなくなる。


 「僕も馬車に同乗しますのでよろしくお願いします。」

 まともに返答出来ない私を気にすることもなくエスコートしてもらい馬車に乗り込む。今から長時間二人っきり!!どうしよう!まともに顔も見れない!! とりあえず、来てくれたことにお礼を言わないと!!


 「あの、クレバー。忙しいはずなのに今日、わざわざ来てくれてありがとうございます。婚約者のエスコートがいることを知らなかった自分の無知のせいで迷惑かけてしまい申し訳ございません。」

 失礼だとわかっていたけど、恥ずかしすぎて顔を見ず俯いたまま言ってしまう。


 「――っ可愛い……。耐えろ僕…。ゴホン、いえ。では、その代わりに隣へ座る許可をいただきたいです。」


 え?隣?馬車の座るところって狭いから隣にきたら身体が引っ付いちゃう!! でも私のためにわざわざ予定空けてくれたんだし、許可するべきだよね……。


 「……は…い……わかりました。どうぞよろしくお願いします……。」

 なにをよろしくするの!!私のバカ!!なに意味わからない発言してんの!!


 「では、失礼します。」

 

 キャーーッ!!隣来ちゃった!!どうしよう!! バニラのような良い匂いがする!!匂いのせいもあってか近くにクレバーを感じて頭がパンクしそう。



  美形、近い、尊い、無理。

ブックマーク、いいね。ありがとうございます!!励みになってます(*´ω`*)


お盆で家を留守にする為、次回の更新はお盆が終わってからになりそうです。申し訳ないです(ノД`)・゜・。  


次回はクレバー視点です(/・ω・)/

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