第二章7 【10月23日/初等部4年生活動中】7/【ナユン】と相談。
【芳一】は、【イェナ】に続いて、10人組女性ダンスユニットで、様々な派生ユニットを持つ【トランス】の不動のダブルセンターの一人【ナユン/本名 チェ・ナユン】/【韓国人メンバー】の【部活】をどうするかを決めるため、【テレパシー】を送ったのだった。
(あのぉ~【ナユンさん?】、聞こえますか?)
と送る【芳一】に対し、【ナユン】は、
(ハイハイ、聞こえてますよ【唯野さん】)
と返してきた。
(じゃあ、【イェナさん】が【初日】は【配信番組部】にするって事にしたらしいので、次は貴女の番です。
何か、希望する【部活】とかありますか?)
(そうね、【イェナ】とネタ被りはしたくないね。
それ以外を見学したいね。定番だけど【ファッション部】にしとくわ。
やっぱり、インフルエンサーとしてやっていきたいからね。
【ファッション】は必須でしょ?)
(よく解らないけど多分そうかもね)
(それより、【唯野さん】、質問があるね)
(え?何かな?)
(私達5人の中で誰が一番好き?)
(は?)
(誰のファンだって聞いてるの?誰と仲良くなったのが嬉しい?)
(いや、そんな事言われても、ちょっと前まで君達の事、よく知らなかったし。
Kポップには疎かったって言うか)
(でも、今は違うでしょ?誤魔化さないで。誰が一番だと思う?
答えて。これは誰が主導権を握るかの問題でもある。切実な問題ね。
貴方の本当の気持ちを教えて欲しいね)
(・・・じゃあ、僕の本当の気持ちを言うけど、それは君の思うような結果じゃないかも知れない。
それでもかまわないかい?)
(・・・良いわ。覚悟の上よ)
(・・・じゃあ、僕の気持ちを言うよ。正直、今の所誰が一番とかは決められない。
みんな綺麗だし、特定の誰かを選ぶ事は僕には出来ない。
だけどそれでも無理矢理順位を付けろと言うのなら付けるけど、それはどういう気持ちで僕は人と接しているかに直結している。
僕はね、信頼関係を持つと言う事に対して、最初の1人と言うのを大事にしているんだよね。
僕は、【フィクション・レジェンド】と言う大きな作品を作った時、最初にファンになってくれた人の意見を取り入れて、当時、死んで伝説にする予定だったヒロインを生かして、ラスボスを育てるって設定変更したりして、最初の1人になってくれた人は僕の中では特別だと思っている。
逆に僕が認められてから近づいて来る者はあまり信用しない。
それは、僕が落ちぶれればその人は離れていく可能性が高いからね。
だから、僕が重要視するのは売れていない今、少しでも早く僕を認めてくれた人を尊重したいと思っている。
そう言うルールで考えると、僕が一番だと決めたのは5人の中で一番最初に声をかけてくれた【チェユンさん】って事になるね。
もちろん、最初に声をかけてくれたと言う事で言えばそうなるけど、今後、何か特別な事の【最初の1人】に他の4人がなってくれていたのなら、この一番という立場は変わるかも知れない。
と言うのが僕の意見だ。見た目の容姿とか好きか嫌いかとかではまだ順位を付けられない。でもあえて順位を付けるとしたら、そう言う結果になるよ。
どうかな?君の望む答えじゃ無いかも知れないけど、これが僕の正直な気持ちだよ。
納得して貰えるかどうか解らないけどね)
(納得したよ。5人の誰も傷つけないベストな答えね。ただ、一番を狙う私達にとってはバッドな答えだけどね。でも、1番に誰でもなれるチャンスがあると言うのは希望が持てるし、総合的に考えればこれ以上ない答えね。私達5人を使うマスターとしてはね。
そう言う事で納得するわ、女たらしさん)
(ありがとう。女たらしと言うのはちょっとひっかかるけどね)
と言う話になったのだった。
やはり、【ナユン】ともそれなりに上手く言っていると言って良いだろう。