七夕
七夕はあと一話あります。
七月六日。
明日は七夕。
七夕の短冊や笹竹は前日の六日の夕方に飾って、七日には片付けるのだが、毎年、気にせずに飾っている家は多い。
七夕は「星祭り」とも呼ばれていている。
公園のベンチで並んで二人座って、コンビニで購入したソフトクリームを頬張る。
「七夕かー」
「天の川が奇麗に見えたらいいね?」
「毎年笹竹が近所でもちらほらと飾っていたよね? 行事好きでも笹竹を片付けないよね? そういう人って」
「あるあるだね。笹竹を飾ってそのまま雨曝しだよね?」
「結の家は気付いた人が片付けるよ?」
「まだ片付けるはいいよ? 笹竹が腐っても放置している家あるから」
「あるよねー。あれの所為か蚊がたくさん隠れているんだよねー。痒くて仕方ないよー!」
「ロマン求める割にはゴミを放置して蚊を大量飼育、何してくれてんだよー!」
ロマンチストにはなれない二人は、笹竹片付けない家庭問題の話題を出して近所の住人を弄り倒していた。
「短冊には五つの色があるでしょう? それぞれの色には意味があるらしいよー」
「青は——徳を積むことだったな。赤は父母や祖先を敬うでー。黄は友達を大切にする。白は約束を守るだったかなー。紫は学問に励むことで合っていたと思う」
「七夕飾りの意味は?」
「おいおい。なんでも知っているわけじゃないよ? 明日ちゃん? こういうときはスマホだぜ? 検索検索——おっ。あったあった!」
スマホを取り出し「七夕飾りの意味」と検索して彼女が音読する。
「折鶴は長生きを祈るで、吹き流しは裁縫が上手になることだって。網飾りは豊漁を祈るで、巾着は金運を祈るだってさー。お父さんホントにお小遣い増やせよマジで。趣味にお金使いやがって!
なんだ? あの趣味部屋は? 中見たことが無いけど『新しい趣味部屋が欲しい』とか抜かしやがって!」
本人の目の前でいつも言っているのだろうか? 言い慣れている言い方だな。
貧乏揺すりをしながら彼女は、
「紙衣は着るものに困らないことと災いごとの身代わりになってもらうだって。くずかごは整理整頓や節約の心を身につけることだってさー。お父さん節約しろよー!」
溶け落ちそうになっているソフトクリームを舌で掬い取り明日葉は、隣に座る結ちゃんに聞いた。
「短冊に願い事を書いてみる結ちゃん?」
ソフトクリームのコーンを口に放り込み咀嚼する結ちゃんに誘ってみると、
「いいね! 明日ちゃんの家で短冊飾るの?」
「うん!」
彼女は腰を上げて伸びをした。
「う~ん! はあー!」
明日葉もソフトクリームのコーンを咀嚼して腰を上げた。
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今日のお勧めの歌は、多分ですが名言と迷言が作りやすい歌です。もう一度 - Tani Yuuki です。
では、いい夜を! いい明日を!
諦めないでね? この世界の主人公はあなたたちなんですから!
おまけ 名言と迷言を作るとき悩むと頭を抱えているそこのあなた!
好きなキャラクターになり切って名言と迷言を作ると、キミが空を飛ぶならば! に書いていますが、というか書き忘れていることがありました。キャラになり切って言葉を作る前に一工夫。恥ずかしさを克服して台詞が言えるようにならしていく作業ですね。
つまりですね。憑依させやすくなるです。
好きなキャラの決め台詞や名言、迷言を一日、一〇回ぐらいでもいいので、家に誰もいないときに言ってなり切ってみよう!
まあ、プロのコスプレレイヤーは心もキャラクターになり切っているから最初コスプレを始めた頃の恥ずかしくて人前に出れなかったあの頃よりも現在はなり切、いや、憑依している、いや、本物ですか!? と現実世界から異世界に来てもうたで・・・・・・。
と目の前の彼、彼女たちは目を輝かせて台詞を言ったりポーズを決めますよね?
コスプレイヤーと一緒でなり切って名言と迷言を作る方法は恥ずかしさを忘れていきますので、本物がここにいる!
と思えるようなセリフがバンバン出せるようになるんですね。
ただし、あなたの気持ちも入っています。
例え、第三者の脳になるとしても教えと気持ちが脳にないと名言と迷言は作れません。
三年間やってみてください。
少しずつですが力は付いてきます。
ではいい夜を!
いい明日を!
また会いましょう!
さようなら~!