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最期の花束  作者: 白桜有歩
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耳に残る呪いの言葉

結ちゃんと明日葉の違いがありすぎた。

この部分の後ろ向き言葉は誰に対して書いたわけではないので、いい加減にしてください。誰か知りませんが。言いたいことがあるなら直接言ってください。

Twitterでも構いません。ホンマに誰ですか、毎回来ては文句垂れてんの。い、い、か、げ、ん、に、し、ろ!!


「おはよう! 明日ちゃん!」


「おはよう! 結ちゃん!」


 手を振りながら笑顔で駆けて来た結ちゃんに、明日葉も笑顔で手を振り駆け寄る。


 いつもの公園で朝練の約束した二人は、ストレッチして公園の外周を走る。


 夏の日差しを浴びて並んで走る二人。


 息遣いも走る速度も結ちゃんに似て、もしかしたら、自分も走るのが得意になったんじゃないかな? と思っていたのだが、クラブ活動と大会ではいつも活躍できない。


 活躍できない分、苛めっ子たちの陰口が酷くなっているんじゃないか、と考えてしまう。競技が終わった後の反省会では、先生と苛めっ子たちの、タイムを更新した、と喜んでいる話しを、俯いて聞かないように地面を眺めていた。


 そんなときでも、結ちゃんは、


『亀は兎よりも根性が違うから早くなるよ? 大丈夫だから! きっとうまく走れるようになるよ!』と隣で背中を優しく叩いてくれる。


『うん・・・・・・!』


 仲良しになるのには、時間がかからなかった。


 彼女の言葉は、いつも、優しくて、自分は笑顔でいるのが当たり前みたいになっていた。


 くれた言葉で心が温かくなっていくうちに、彼女に何か返してあげたいな・・・・・・と考えるようになった自分は、走った後の休憩時間に木陰で二人並んで座って、自販機で買った緑茶を飲んでいた彼女に、


「お礼がしたいな・・・・・・結ちゃんに」


 自分には返すモノが何もないけど、何かしてあげたかった。


「明日ちゃんと毎日過ごすだけで十分幸せだよ?」


「でも、明日葉は、何も結ちゃんにお返しできていないよ? 結ちゃん、苛めっ子に何かされているんじゃないの?」


「されている? んー? あーなんか一回、あったなー?」


「何言われたの!?」


「忘れたよー? 言い返したからいいんじゃないこれで?」


「良くないよ!? 結ちゃんまで嫌われているじゃない!」


「明日ちゃんさー? 人の意見を気にし過ぎていない?」


「多数派が少数派に何するか見たこと無いの? 心を折るまで全員で叩くんだよ? 一人の人間を!」


「だったら頷いていう事を聞けと?」と吞気に緑茶を飲んで、「はあー日陰で飲むお茶は、美味しいなー!」と手を(かざ)して日差しに微笑む彼女。


「そんな吞気なことを言っている場合じゃないでしょう!?」


「自分の意見を言わなきゃいけないよ? 相手の間違った意見に黙って聞いて、正しい意見を言えずに泣き寝入りするのっておかしくない?」


「どうしようもないんだよ! 多数派は一人の人間を平気な顔をして心を殺しに来るんだよ!?」


「何度も言うけどー、自分の意見を言わないでどうするのー? はあー、教えてあげるよー!」


 彼女は、真面目な顔をして明日葉を見て答えた。


「間違えていないなら意見を言わなきゃ損だよ? 言葉のキャッチボールでもない、暴言を吐く人たちなんかほっとけばいいかもしれないけど、

そんな人の言葉を受け続けるのはおかしいでしょう? 自分の意見を言わないと駄目だよ?」


「でも! 黙っていた方が被害は少ないんだよ!」


「それじゃあ、生きていないじゃない? 人間ってのはね? 目は相手が傷ついたのを知る為に、耳は相手の助けての声を聞くために、脳は相手の気持ちを考える為に、心は相手にどうしてやれば救いになるかと判断するために、

足は相手を助けるために向かうために、手は相手の涙を拭うためにあるもんだよ?

人として間違えたことに使っちゃいけないの!

誰かの心が壊れないように優しい言葉を伝えようと人は世界に生まれて生きているの! 

でも、何かされたなら黙っていないで怒っていいの! 

自分を大切にしなきゃいけないよ? だから——」


 立ち上がった結ちゃんは、目、耳、頭、胸を指さして、


「目で見て、耳で聞き、脳で考えて、心で判断して意見を言ってもいいの!」


「自分の意見を言うってのはね? 自分の気持ちを大切にすることで相手にも優しさをあげる事にもなるの! まあ、分からないなら見捨てるしかないね?」


 と腰に手を当てて緑茶を飲み干し、「ぱぁーっ! 緑茶はいいね~!」


 笑顔で振り向いた彼女は、


「全員で一人の人間を叩く野蛮な人間性だと、自分がされたときに誰に助けてもらえるの? 誰も助けてくれないよ?」


「他人を傷つけて精神障害に追い込む、若しくは、酷い言葉を言う時点で犯罪者予備軍どころか殺人者でしかないよ?」

 

 肩をすかして、「でも、分からないのよね? あいつら」とため息をこぼして、


「みんな笑顔で生きていく地球で人を傷つける愚かな人間は嫌われて次第に淘汰されるの。

間違いを指摘されずに間違えた事ばかりして人を傷つけ、嫌われて孤独の人生を生きて死んでいくだけだけどね?」


 なぜか彼女は、知っているかのように話す。孤独の怖さを。


「孤独の怖さを知らないと生きていた意味はなんだったのか最期に苦しい思いをするのよ? 誰も知らないけど、一人でいる時間が長ければ長いほど人は気付くのよ? ————『孤独は死よりも怖い』ってね? 

後は息が止まるまで絶望を受け続けて最期に哀れな死に方をするの? 残した言葉は——『来世は、人間に生まれたくない、孤独を知りたくないから』ってね?」


「『人間の邪悪な心を嗅ぎとる怯えた生き物となった。だから全てを殺さなきゃ気が済まないの。全てはこの心を腐らせないために』って言って人間やめるの」


「大切なのは誰なのよってそう思う」


「生きていれば若くても出会いの数だけ傷つき、ボロボロの心を守りながら立ち上がって、身体を引摺りながらこの世界をさ迷う。

闇に飲まれるなって言っても立ち上がるのは難しい。過去に食い殺した大切な人だった夢を見て、浅い眠りから目を覚まして、この世界をさ迷う苦しみを人間誰だって持っている」


「人の生き方それぞれあるし考えもある。全員が全員同じじゃないからそれぞれの価値があり正しさがある。正しく生きるのは難しいのよ、違う考えの人間がいるから。

人間社会で生きるなら生きづらさは人が永遠に持つテーマよ?」


「『お前の首に噛みついて毒を流し、身体に巻き付いて全身の骨をへし折って、お前の叫び声に手を叩き喜び、互いに地獄に落ちましょう? 永遠に地の底で泣き叫べ』」


「『永遠はある。二人が殺し合う永遠なら、ずーっと、ねえー?』」


「『人間は気持ち一つで大切だと思っていた命も簡単に殺意を向ける。好きだと言っていた気持ちを忘れたかのように自分の気持ちを優先して惨たらしく相手の命を奪う』」


「『人は所詮人でしかないんだよ? どんな人間でも人は人。信じて背中を見せれば、グサッと、刺されるのが落ちさ?』」


「『どう人を信じればいいんだよ? 互いに命を奪い合う関係なのにまた武器を向けるかもしれない相手に情けをかけろ? 振り上げた武器を下ろしたら心臓に穴が空くのが落ちだろ? 武器を向けたら反抗しないように殺せ。それが生きていく上で必要な考えだろうが』」


「友人ではもう無いけど、『人間の本当の姿は化け物よ』って言っていたな。『誰もが正義で誰もが悪。正義と名乗り邪悪さを武器にして他人を食い散らかす。人間そのモノが人の皮を被った人食いの化け物。

心の渇きのために人を殺しても飽き足らない姿には温かい血が流れていないように想うよ。

人間をやめてこの世界を歩くの人は。『同族であっても他人は利用する価値でしか無い。他人の命を食って生きて何が悪い』親の言葉だよ?

人って嘘偽りで相手を騙して殺すのが当たり前なんだと親で知ったよ。あーしも、その血が流れているの、人を食い殺す親の血がね? あーしは、いったい誰を信じればいいのだろうか・・・・・・? ゆいはこの世界に温かい血が流れている人間が存在すると思う? いるのならゆいなのかな・・・・・・? 教えてよ・・・・・・あーしに?』」


「『幸せなんかなかった。この世界で生きていけるのは選ばれた人間だけ』」


「『他人と自分の人生を交換できない。過去を変えることも出来ない。過ちを犯せば永遠に背負うのがこの世界では常識なんだよ? 全身の水分が蒸発するまで焼き殺されるしかないのさ? 薪は影に隠れる人間を焼き殺す穢れのない人間がくべてくれるさ? 罪人には生きる権利がないと嗤いながらね?』」


「『あたいを殺そうとした、そいつが悪い、人は殺しあって己の願望を叶えるんだから、人を殺してもいいんだよ』」


「『怒りも、憎しみも、苦しみも、悲しみも、涙も、堪えて生きてきたせいで人が目の前で死んでも心が動かなくなったよ』」


「『人の言葉は相手の生きていく希望や気力をすべて吸い上げる寄生植物。呪い始めれば死んだ後でも吸い上げていく、相手のすべてを。生まれたことを後悔しても、ずっと、死んだ後でも、永遠に』」


「『あの家にいるだけで、地獄なんだよぉ? お前も、味わってみるかぁ? 生きているだけで殺され続ける地獄をさぁ? お前と、私の人生を交換しろよ? 生きていることが苦痛に変わるからさ? 何度も死んで、何度も苦しむ、地獄を味わうことが出来るぞ? 

二度と、同じ口が、開けないぐらいになぁ? で。お前、さっき、なんて言ったぁ? 死にたいのかぁ? 何度も殺してやるが、どうする?』」


「『一度牙を向けたら許すのは人間誰だって無理なんだよ? 牙を向けたら戦うしか無くて戦いでしか生き残れねえのよ? いまのてめえに持つその牙は戦うために与えられた武器なんだよ? 最期のときまで相手の首に噛みついて食い下がる事ぐらいはしないとなあ? あたしかてめえかどちらかが死ぬまでな?』」


「『てめえの心に寄生して縛り付けて身動きを取れなくして泣き叫ぶてめえの生きていく希望を砕きじっくりと身体の一部にしても永遠に殺し続ける。あたしの人生を殺したように、てめえを永遠に呪い続けてもいいよなあ?』」


「『人同士が牙を剥かない世界なんて無い』人から教えられた言葉よ? いまとなっては、当たり前すぎるのよ?」


 彼女は、寂しそうな目でそう言った。


 唾をごくりと嚥下した自分は、何かを背負っている、と彼女の過去に何か遭ったのかもしれない、と寂しそうな眼をした彼女の横顔を見詰めた。


「意見を言っていいの? 明日葉は?」


「いいよ! 恐れずに前に出な? 一歩前に出る勇気が人を変える事だってあるんだから! 泣きべそかいてもいいから闘ってね? 抵抗する意志を曲げたらその時点で負けだからね? でも、いつか立ち上がって意見を言ったっていいの!」


 伸びをしながら欠伸して彼女は、


「傷つくのが怖いからって何も言わないのは自分を苦しませるだけだよ? 決して無意味に否定する人はいないから自由に発言しなよ? 人は心が大切だって知っているよ?」


 結ちゃんが、明日葉の胸を指差して、


「明日ちゃんの、胸の奥で叫び続けている気持ちを吐き出しな? きっと分かってくれるよ? 誰だって明日ちゃんの気持ちを無視する奴なんていないからね? 相手の心の傷を分からない人はいないんだから!」


 彼女は、自身の胸を指で優しく叩いて、


「気持ちを伝えるためにある心を無視しちゃいけないよ? 自身で傷つける真似はするな? 言いたいことは溜め込まずにスッキリするまで吐き出しちゃえ!」


 口が開いたゴミ箱に、ペットボトルをスローインして、


「人生で傷つくことはたくさんあるかもしれないけど、傷つける事もたくさんある。でもね? 人はその度に成長しなきゃいけないんだよ? 心が傷ついた分傷は残る。傷つけた分だけ罪を背負い後から苦しい思いをする。

だけどその分、誰かを守れる優しさも強さも手に入れる事もあるんだよ? その人次第だけどね?」


 傷つくことも、傷つけられることも人生にはたくさんある。人は生きることが試練であり、試練を乗り越えて成長した分だけ力も幸せも手に入る。


「人間は互いに成長を促しているの。欲のために行った過ちや犯罪は本当に人として駄目だけどね? 人として生まれ変わるのを祈るしかないね? 

生まれ変われたらその人は強くもなるし優しくもなる。その人次第で誰かに笑顔を届ける素敵な人になれるんだよ!」


 彼女は眠いのか、欠伸をしながら、


「苦しくても生きなきゃね? 頑張って生きていく子はいつか光に照らされるから! 幸せを望んでいるなら多くの事を学んで優しくて強くなる以外人は幸せを掴む事が出来ないの!」


 多くの人は大きな幸せを望むが、手に入れる為の努力は、半分以下しかしない。

それでも、幸せを望んで生きて、横の人が夢を叶えると不平不満を吐き、堕ちていく。


 努力を積み重ねる人の人生を知らない癖に、不平不満ばかりを垂れて人を傷つけるような人間性になる。


 努力は人を変えてしまうし、努力をしないのも人を変えてしまう。


 これだけの差で人は、カッコよくなる人もいれば、魅力のない人にもなる。


 どうしても、未来が見えなきゃ人は、将来が怖いし、諦めてしまう。


 でも、彼女は諦めずに闘う意思を持っている。


 彼女は、何もかも手に入れる “心” がある。


 自分は、すぐに凹んでしまう。


 違いがあるから魅力を感じてしまう彼女に。


 自分にない欲しい魅力。


 諦めない強さが武器になる。その武器が、苦しい現実を知っても歯を食いしばって高く壁を飛び越える。


「本当に夢が叶うのかな? 諦めなければ?」


「叶うね! そんなに不安ならこれからも努力しようよ? 結と一緒に! 時間は掛かるけど努力を続けたら、成長に悩んだ日々なんていい思い出になるよ?」


「いままで悩んでいたの? 結ちゃんも?」


「凄く悩んでいたよー! 人の事なんだと思っているのよ?」


「神かなんか?」


「やめてよー! そんなのじゃないよ? 人よ? 弱い人間。強くなんかない。頑張っているだけの人間よ?」


 彼女は、言葉を、教えをたくさん知っているぐらいに成熟した考えの持ち主だ。


 違いがあり過ぎた。


 明日葉と結ちゃんに。


 ★


今日は、キャラになりきって迷言を考えたので負荷が強いんですけど?

かなりヘビーなモノ作ってもうた。

ハイになって笑うしかない。

胸がむかむかするんですけどー?

あーめんどくせー。

耳に残る呪いの言葉に書いているのあの人のことじゃないで。勘違いしたらアカンで。結の過去に出会ったキャラの台詞やから邪魔せんといて。前々から文句言うてるけどそれやったら直接言うて。分かった?

これじゃあ作品書けやん。

結の過去重い設定なので台詞読むの疲れますよね。

結の家庭を知れば分かると思いますけどあれ闇深いものですよ?

あとがき書いているいますごい疲れてため息つきましたよー。

温めていた設定ですのでというかー。ダブル主役って言うんですかー?

二人主役キャラ作ろうと思っていたので闇と光がいるかなー。なんて思ったんですけどー、一応言いますが結は過去やらかしてます。人を苦しませて重い罪を背負った。

もう、手に入らないのでしょうかね? 結は幸せを。

だからあの約束の言葉なんですよね。

自分の作品は、約束の言葉がありますが、一人で生きてきた時代が長すぎて誰かが側にいないと不安になりやすいし、相手にも不安になってほしくないのもそうですが、あの約束の言葉が生まれたと思うんですよね。

不安な毎日なんて誰だって嫌ですからね。

他にもあった作品も、側にいるよ、と言う意味がありますしね。この作品の、最後に立ち上がれば~、は、側で立ち上がるまで手を差し出して待っているよ、と言う意味ですので自分の気持ちが露骨に出ているんですよね? さみしがり屋が拗らせすぎましたね。

というか、もう一人の主役どうしようかなー、なんて考えてんですけど二人候補がいるんですよねー。

この子達どちらかなんですよー。光にするのー。

闇と光を二つ持つのは誰か?

闇から光にするか、光のまま育てるかー、どうすりゃいいかわからん。

ちゃんと考えないとキャラ設定おかしくなるしめんどくさい。

でも、ちゃんと考えときますねー。

結、疲れる。でも、ちゃんと幸せにするからね。結。

最終話に生き残るかどうか分らんけど。


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