謁見
馬車に乗り換えた俺たち一行は王都の表門へと辿り着く。
外から見た時から分かっていたがさすが王都と言うべきか、入都しようとする人々の列ができている。
だが俺たちの馬車はそれはお構いなしにとぐんぐんと前に行く。
そしてそのままなんの確認もなく門を通過する。
流石王族、門も王族権限で素通りできる訳だ。
駐屯地でもそうだもんな。
お偉いさんは車に乗ってそのまま入ってくるから、それと一緒だろう。
星前につければわかるしね。それとハイビームか。
そんなことを思い出しながら、俺は初の王都へと入った。
見渡す限り、日本にはない建物。
ダンバよりも平均的に建物の高さも高く、活気に溢れている。
表門から王城までは橋を挟むが大通りで直線で行けるように見える。
防衛関連で不安になる構造ではあるが、見た目的デザインとしては、初めて来たものの心を奪わせるようなデザインだと思う。
その道をずっと真っ直ぐ進んでいき、王城の中にまで入っていく。
馬車が止められ降りた。
「ようこそリバレイン王国の王都へ」
そうソフィアに歓迎されてから中へと案内された。
中はドラグオン帝国とは打って変わって、白や青といった明るい感じでいて、どこか優しい雰囲気でデサインされていた。
「まずはお父様に挨拶に行きます。最初は形式的な挨拶でさっさと終わらせるつもりですので」
「分かったよ」
次の方針を聞いて早速王がいる謁見の間にいく。
服装は王城に来る前にきちんと着替えているので、今は王にあっても問題ない服装だ。
広い王城を歩いて立派な扉までやってくる。
俺を見るなり、扉の両脇に控えていた騎士達が声を上げる。
「ソフィア王女殿下並びに客人のご到着です」
そう言いながら大きく豪華な扉を開けていく。
あの扉かなり筋力ないと開かないだろ。
それ用の騎士か?
なんてことを考えながら中に入っていった。
中に入ると椅子に座った初老の男性がいる。
周りには騎士や貴族と思われるもの達もいた。
俺は事前に教わっていた言葉を伝える。
「陛下お会いできて光栄でございます」
ただそれだけ、他の貴族達の手前、ボロを出さないように短く挨拶だけしたらいいと言われたのだ。
後はこっちでやるからと。
「陛下ただいま戻りました。こちらが件の殿方です」
ソフィアが父に帰還の報告をする。
「ソフィアよ、よく戻った。何も無かったようで安心した。それでソフィア実際にあってどう思う」
どう思うとはやはり結婚のことだろう。
「実際にお会いして、この方との結婚で良かったと感じております」
「そうかそうか。それなら良いのじゃ。皆も聞いたな。正式な婚約発表はまだじゃが、わしは二人の婚約を認めよう」
「「ありがとうございます」」
俺たちは二人揃って頭を下げる。
これで終わり後は部屋を出るだけと思った時待ったがかかる。
「お待ちください陛下、やはり私は反対でございます。どこの馬の骨ともわからぬ輩と王女殿下が婚約され、あまつさえ国王になるなど、認められるはずがありません!」
でっぷりとしたお腹をした男がそう声にする。
「ふむ、この婚約については女神様がお決めになり、さらにはソフィア自身が納得しておるのだぞ?」
「それでもです! 女神様の神託があろうと、その者が優秀かどうかなどわからないではありませぬか! それであれば私の息子の方がその者よりよっぽどふさわしいと思います!」
こいつただ、息子がソフィアと結婚して国王になって権力が欲しいだけじゃないか?
「つまらぬことを。兵士よ! このものをつまみ出せ」
「はっ」
と近くにいた騎士たちがでっぷりした貴族を取り押さえ、連れていこうとする。
「何をしている! 私はパープン伯爵だぞ! 離せ! 離さんか!」
「王の命令ですので、ご了承を」
大声で叫び抵抗するパープン伯爵を困った様子の騎士たちは三人で押さえて謁見の間から追い出された。
「苦しいものを見せたな」
「いえ、とんでもないです」
「ではこれで終わりにしよう。後ほど人を送るのでそれまで休んでおれ」
「わかりました」
俺は、ここで一旦離脱する。
案内された部屋へ向かい、先に部屋にいた美由とリリアと合流する。
「お疲れ様ですどうでした謁見は?」
「いや~威厳のある人だったよ。ほんと王様って感じ」
「そうなんですね。少し会うのが怖いかもしれないです」
「そんな強ばることないよ。あってそんなに経ってないけど、ちゃんとした心を持ってる人だから」
最初にあった王はあの帝国の皇帝だからな、威厳があるといえば、あれをイメージするのかもしれない。
まぁあれに王としての威厳があったようには見えなかったけど。
「ではこれからどうなさるので?」
「まずは待機かな。後で人を寄越すって言ってたから」
「そうなのですねわかりました」
コンコンコン
とそのような話をしていると早速人がやってきたようだ。
「どうぞ」
「失礼します」
入ってきたのはソフィアだった。
「人を寄越すってソフィアだったんだ」
「天羅さんのそばに少しでも長く居たかったので、私が呼びに来ました」
嬉しいことを言ってくれるね。
呼びに来たということはこれからまたどこかにいくのだろう。
「これから食事会を行います。お父様には会いましたがまだお母様にはお会いしておりませんので、紹介も兼ねましてゆっくり話しましょうということです」
「わかった行こうか」
「いってらっしゃいませ」
俺は首を傾げる。
「2人も行くんだよ?」
「そうですよ。お二人も呼ぶようにと言われてるんです」
「そういう事だから遠慮せずにね。2人とも俺のお嫁さんなんだから」
「はい」
ということで、俺たち4人はソフィアの家族、お義父さんとお義母さんの待つ部屋へと向かった。
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