変わる日常
野球観戦も終えて、俺はいつも通りの日々に戻っていた。
森は静かに、最近では魔物が減ってきたようにも思う。
俺たちを恐れてしまったのか、それとも駆逐してしまったのか定かではないが、初期程量はない。
そんな報告書を読みながら、総司令官室でティータイムをしていた。
そんな時、来客がやってくる。
「橘1佐入ります」
「入れ」
「失礼します」
「どうした?」
まぁ俺のところに来るって事はなにかあったって事。
俺の指示を仰がなくてはいけない事なんだろう。
基本的にはこいつらはこいつらで勝手に行動できる知識も技能も持ってるからな。
「実は総司令官にお会いしたいと告げる方がおりまして、その方は朝霧様にお会いしたいと」
俺の名前を知っているものか。冒険者繋がりか?それしか思い浮かばないが……
「他には何か言っていたか」
「所属を告げておりました。リバレイン王国第一王女ソフィア・リバレインと」
「ブフッ」
俺は思わず吹きこぼしてしまう。
それ、明らかにこの国の王女様じゃん。俺もしかして目でも付けられたか?悪いことなんてした覚えないけどな。
そりゃ魔物乱獲したり、商人潰したりしたけどさあいつら悪徳だった訳だし……ね?
「わかった会うと伝えてくれ。先に待っている。」
「わかりました。ではそのように」
俺の返事を受けて彼女は部屋を出る。
俺自身も応接間に移動した。
来客の準備を済ませる。
とりあえず相手は異世界人だし紅茶がいいか?
リリアに手伝ってもらいながら準備をした。リリアにはここに残ってもらおうと思っている。相手はこの世界の王族だからな。リリアは頼りになってくれるだろう。
「ご主人様お願いですから失礼のないようにお願いいたします」
「わかってるよ」
リリアは俺をなんだと思ってるんだ。俺は別に礼儀を知らないわけではないぞ。
あーだこーだしていると来客がやって来たようだ。
「失礼します。お客様を連れてまいりました」
「ご苦労様。下がっていいよ」
「失礼しました」
彼女はそのまま扉から出て行き、それと入れ替わるようにして、見知らぬ女性が入ってくる。
「お初にお目にかかります。私はリバレイン王国第一王女ソフィア・リバレインと申します」
スカートを掴み優雅に挨拶する女性、それがこの国の第一王女だった。
第一王女については少しながら情報はある。
と言っても少ないけど。
第一王女は国王の一人娘で、時期国王は彼女の夫がなることが決まっているらしい。
彼女も何かの巫女という立場らしいがなんの巫女だったかはわからなかった。
巫女であることだけが伝わっていた。
「はじめまして、朝霧です。どうぞお座りください」
俺は挨拶をして座るように伝える。
「お言葉に甘えて失礼致します」
お互いに席に座る。
この部屋には俺とリリアそしてソフィア王女だけとなる。
うちの隊員は外で待機中。おそらく王女の護衛も外で待っているのだろう。
「えーといきなりですけど。王女様がなぜこんな場所へ? 来る理由が思い浮かばないのですが」
「その説明をしなければなりませんね。私は運命の巫女という肩書を持っています」
運命の巫女……こんなすぐに何かの巫女がわかるとは。
「運命の巫女と言うのは運命の女神に仕える者であり唯一声を聞けるものになります。ある日神託が下りました」
「その内容とは?」
「それはこの地に魔王を倒すものあり、その者と婚約すればリバレイン王国は未来永劫安泰であろうと」
…………は?
つまりなんだ。その者が俺なのか?
いやいやいやまだそうと決まったわけではない。名前も言ってないし、この近くに住むやつかも知れん。
「そのお方の名前を朝霧天羅様とおっしゃるそうです」
ブフッ!
俺じゃねぇか!
なんだよこの展開、いきなりすぎんだろ!
「そ、それは俺のことですね。ですが婚約ですか……」
「まぁそれはよかったです! 女神様の神託とは言え、見ず知らずの男性に嫁ぐのは少々怖いものありましたので、ですが実際お顔を見れて良かったです」
……まだ何もしてない気がするのだが。
「とりあえずお互いの事を知ってからと言う事でどうでしょうか」
「はいよろしくお願いしますね」
ニコッと笑うソフィア。
どうやら俺は女性の笑顔に弱いらしい。
と言うか女性に強く出れない。
そこからはたわいもない話が始まる。
好きな食べ物は実はミノタウロスのステーキとか、普段は公務をしながら過ごしているとか、俺の噂でS級冒険者だと知っているとかね。
「楽しい時間はあっという間に過ぎていくものですね」
「そうですね」
確かにあれから2時間くらいは喋ってる気がする。
「天羅様どうか私のことを呼び捨てで呼んではくださいませんか?」
「いえ、そんな恐れ多いですよ」
「皆様そうやって私の事を敬ってくれるのですがなかなか気の知れた仲と言うものを知りませんもので……」
そう告げるソフィアはどこが寂しそうであった。
確かに王族の彼女は他のものにとっては雲の上の存在だろう。
異世界人の俺くらいは彼女の希望に沿ってあげるか。
「わかりました」
「それもです!」
間髪入れずに指摘される。
「わかったよソフィア。これでいいか?」
「はい!」
そう彼女は万遍の笑みで答えた。
もうすぐ台風が来ますね。皆さんもお気を付けください。私も家で小説書いておとなしくします




