違法な奴ら
昨日のサブタイトル間違えていたので修正しました。
朝礼を終えて俺はリリアを連れてダンバの街に向かっていた。
ここ3ヶ月でリリアもすっかり運転に慣れて、今では運転を任せている。
リリアの運転でパジェロは進み、いつもの下車ポイントで下車し、歩いて馬車に乗り換える。
今日は週一でやっている魔物の素材の売却日だ。
連隊の現在の主な任務は魔物の討伐になっていて森では定期的に魔物を狩り、飽和するのを未然に防いでいた。
そのためかなり大量の魔物の素材が集まり、肉は食料として、そのほかの素材をこうして売っているわけだ。
そのおかげか今の俺のランクはA級に上がってしまった。
正直自分では何もしていないから苦笑い気味である。
馬車を走らせて街の門へと着く。
「あっテンラさんお疲れ様です。今回も凄そうですね!」
もう顔見知りになりつつある若い門番に会う。
「まぁ1週間も森に篭ってるからね。これくらいにはなってしまうよ」
「テンラさんのお陰で森でスタンピードが起こる心配がないから感謝してるんですよ!」
「そうか役に立ててるならよかったよ。じゃあそろそろ行ってもいいか?」
「どうぞ! 引き止めちゃってすいません」
「いいよいいよ。機会が有ればゆっくり話そう」
「はい!」
そう言って再び馬車を走らせて、冒険者ギルドを目指す。
馬車を走らせている時あるものが目に止まった。
「や!」
ケモ耳少女が男に捕まっていた。
助けなければ、そう思い動こうとする。
「お待ちください。」
そこをリリアに止められる。
「あれをご覧ください。首元です」
そう言われてその少女を見る。
「奴隷紋か」
奴隷紋奴隷の証だ。つまり彼女は奴隷で彼は主人が奴隷商の人間だろう。
ここで急に彼女を助けようと動くと逆に俺が犯罪者となる。
武力がダメならと俺は金銭で解決してみることにした。
「そこの兄さん、彼女は幾らだ?」
俺は尋ねる。
「あ?あー客か、すまねぇがコイツはもう買い先が決まっていてね売れないんだ。悪いな」
「そうか。手間をかけたな。」
ケモ耳少女は期待した目をしていたがすぐに目を暗くする。
絶望といった感じだ。
俺はリリアと合流する。
「くそどうにかならんものか」
流石に助けて欲しそうな眼差しを見ると、助けてやらなければと思ってしまった。
だが一般商人を武力で襲うのはただの盗賊行為、金銭で買おうにも買い先が決まっていては無理だった。
「ご主人様どうにかなるかもしれません」
リリアが希望を持たせる言葉を言う。
「どう言う事だ?」
「あの商人ですがおそらく違法な商人の可能性があります。ここ最近では見ない顔なのも有りますが微かに悪魔草ドラックの匂いがしました。」
「悪魔草ドラッグ?」
「はい。悪魔草ドラッグは吸ったものに一時的に快楽を与える薬ですが、副作用として依存性や凶暴性などが有り、ほとんどの国で禁止されています。」
なるほど、違法薬物か。
「しかしそれが根拠になるのか?」
「最近ではかなり取締りが強く、手にしているのは裏の人間だけになっていますから彼が裏の人間で間違い無いでしょう。そして裏の人間が奴隷商の場合大抵が誘拐してきた者たちになります。」
「なっ! つまり彼女はどこからか誘拐されたのか?」
「そういうことになります」
なんてことだ。もしそれが本当ならどうにかしなければ。
俺は彼女と男が建物に入っていくのを見届けた。
心にモヤモヤを残しながら、少し走って、冒険者ギルドの裏口に着く。
いつからか大量に素材を持ち込むから、裏口から直接倉庫に運んで欲しいと言われているのでここに止める。
「では呼んで参ります」
リリアは俺が言うまでもなくギルド職員を呼びに行く。
少ししてこれまた顔なじみになったギルド職員がやってくる。
「お疲れ様テンラくん」
「お疲れ様ですシャリーさん」
彼女はシャリーさんこの町で最初に受付で対応してくれたお姉さんだ。
長い付き合いだが、ここ最近ようやくお姉さんの名前を教えてもらえた。
何やら理由があるらしいのだがシャリーさんの名前は他には言わないように言われている。
何故かは知らないけどね。
「それじゃこれが先週分の明細ね。でこれも査定して来週渡すわ」
「はい。お願いします」
「いつもありがとね」
「いえ、やることをしてたらこうなってるだけなんで気にしないでください」
「本当ついでみたいに狩ってくるのはテンラくんくらいのもんよ」
「ははは。あっそうだシャリーさんこの辺りに奴隷商ってありますか?」
俺は手持ちの地図を広げて先ほどの場所を示す。
「んーこの辺りか……ないはずね。どうかしたの?」
「実はここの建物に奴隷商を名乗ったわけではないですけど、奴隷商を装っている男が奴隷を建物の中に入れてたんです。宿でもなさそうですし、怪しいと思って」
「なるほどね。確かに怪しいわね。けどいつものように無茶しちゃダメよ? て言っても無駄なんだろうけど。お姉さんの忠告聞いたことないものね」
「すいません」
やれやれといった感じでお姉さんは俺に行ってきた。
「とりあえず、冒険者ギルドでも調べてみますから。」
「はいお願いしますね」
その日俺は拠点へと帰った。
彼女の辛そうな顔が頭から離れなかった。
テストも後一日かんばるぞい。
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