表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
今宵僕と約束を…  作者: もちづき
2/2

02

「…ん、、ふぁ〜」





《…何々?お前最近寝不足なの?いつも真面目なくせに

授業中に居眠りなんてして先生も怒りを越えて心配してたぞ?》





長い欠伸をし終えて机から首を持ち上げると貴崎が心配そうに

俺を見つめていた。






横目で時計を見ると6時過ぎ…外からは熱心に部活をしている

奴らの声が聞こえる。





「…もう6時か。ごめん貴崎、待たせて。」





《?良いよ全然!俺どうせ暇だし〜

…あ!そうだ、神永今日手伝いないだろ?久し振りに探検しねぇ?》





「…は?手伝いはないけど、、、」





その先の言葉を口に出そうとして飲み込んだ。





貴崎がスマホを出して嬉しそうに写真を俺に見せてくれたからだ。

俺と貴崎が森で写ってる。多分この森は俺の家の神社のものだろう。





《覚えてる?この頃さ、お前の家の森で探検しようって遊んだの!

けど、森の中でお前だけ迷子になっちゃって、次の日帰ってきて

怒ってるんだろうなぁと思ったら、お前すんごい笑顔でさw

女の子と遊んだー!って言って…良い思い出だよなぁ》





貴崎が思い出深そうにそう話すと、俺の頭に記憶が蘇った。





確か、その子は祭りか何かの帰りで狐のお面を顔の横に付けて、

嬉しそうに下駄をならせて泣いていた俺と遊んでくれたんだ。





『_______君!神_な___君!明日も遊びましょう。鳥居の前で待ってるから。

私あなたが気に入ったわ!お友達にしてあげる。ずっと私と遊びましょうね…?』





ふと、その女の子の言葉が頭に流れた…。






「…あぁ、思い出した。俺を迎えに来たんだ。俺と約束をしたから…」





《は?何々〜?なんの話?》






「…いや、何でもない。」





貴崎との誘いを断ると、考えを頭に巡らせながらトボトボと家に戻った。

姿が変わっていないのは彼女が人間じゃないから…?

いやいや、そんな馬鹿げた事ないだろ…。





森の方にその女の子が立っていると思うと少し怖くて顔を下げて

直ぐに家の中に入った。





『…思い出してくれた…嬉しいな、ふふ、また遊んであげるね?

神永君…私の一番のお友達。』



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ