第6話 黒い薔薇
こういうのって書きにくいですよね?
昔、ユースベイルの西に薔薇の咲き誇る場所があった。
そこは当時、人族・獣人族対魔族で戦争が行われていた所だった。
当初、圧倒的な力を振るっていた魔族もやがて西へ西へと追いやられたからだ。
そこに咲き誇っていた薔薇達は時に斬り飛ばされ、時に踏まれ、幾度も血を浴びた。
やがて戦争が終わる頃には咲き誇っていた薔薇達はたった一輪の薔薇を残して全てを散らしていた。
そして、その一輪の薔薇は長い戦争で沢山の血を吸ったためか黒く変色し、結晶と化していた。
それから数年後、ある旅人がその黒薔薇を見つけ、その吸い込まれるような輝きに魅入られた。
それから更に数年後、別の旅人がその地を訪れた時、干からびた死体の山があった。
そして、その真ん中には一輪の黒い薔薇が咲いていた。
それから約百年の間、その地域では行方不明者が後を絶たなかった。
そんなある日、一人の少女がその地より生還した…黒い薔薇を携えて。
その少女は教会に来るとこう言った。
「教会の聖火でこの薔薇を燃やしなさい。そうすればこの薔薇も鎮まるでしょう。」
少女はそう言うと消えてしまった。
当時の最高司祭だった者はこの少女を神の使いとして、言いつけ通りに黒薔薇を聖火で燃やした…すると、その薔薇は黒き剣とその姿を変えた。
しかし、その黒薔薇の剣を使える者は一人としておらず、封印されることとなった。
…真の使い手が現れるまで…
次回は一週間以内に投稿を考えています。