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追加ダメージ+9999の短剣拾った  作者: 赤戸まと


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30.コウモリとの激戦


 再び、東沼ダンジョンにやって来たよ。


 もちろんルオナ草も採取するけど、主な目的は巨大コウモリへのリベンジだ。

 沼地の入口からダンジョンへ入っていく。まずはあの、短剣を見つけた小部屋へ行こう。


 すいすいっとダンジョンを進む。案外、道を覚えてるもんだね。東沼ダンジョンは解禁されたばかりだけど、もともと人気がなかったから、他の冒険者もあまり見かけないよ。


 おっとここだ。この崩れた壁の向こう。上に穴が空いてるだけだから、ぱっと見わかりづらくて見逃しそうだったよ。

 穴を乗り越えて小部屋へ降り立つ。部屋の真ん中に穴が空いてて、下に降りられるようになってるよ。

 短剣のおかわりがあるかな、ってちょっと期待したけど、当然無かったよ。ざーんねん。


 穴から滑り台みたいにずざざっと滑って降りていく。前はお尻を打っちゃったけど、今回は無事に着地できた。ここからは一本道が続くよ。

 ニ層、三層と、泥モグラもいたけど倒して進んだ。もちろん爪は剥ぎ取っていくよ。貴重な収入源だ。


 四層へと降りて、ここからが本番だ。


 いるいる。一本道の向こう側は左への曲がり道になってて、ちょうど真ん中辺りの天井に、三匹の巨大コウモリがぶら下がっているよ。

 こっそり行けば通り過ぎることもできるけど、万が一後ろから襲われたら厄介だ。ここで倒していこう。


 いったん短剣を鞘に収めて、スリングショットに持ち替える。

 洞窟内に手頃な石は……あまり落ちてないな。石の大きさは、何度か練習した結果、私の手でも握り込めるくらいの大きさがちょうどいい。飛距離と威力のバランスがね。

 いくつか選んで持ってきたけど、重くなるから、持ち運べるのはせいぜいい四つが限度だよ。


 相手が気づくギリギリまで近寄って、まず背負ってるカバンを下ろす。前回、逃げてるときにぶちまけちゃったからね。失敗から学ぶよ。身軽にもなるし。

 念のため、松明をカバンに突き刺しておこう。奴らは松明を嫌がるから、いざという時にパッと火を点けられるように、火打ち石も近くに置く。

 弾の石を手元に四つ並べて、準備完了だ。


 これまでの戦いは全部すごい短剣で倒してきた。違う武器に持ち替えて戦うのは初めてだから、ドキドキするよ。


 いざ!


 弾の石をひとつ拾って、手前のコウモリに狙いを付ける。……まだ気づかれていないな。

 ヒカリゴケの明かりは天井まで届いてるから、見えるんだけど、お日さまの下の空き地で練習したときとは大違いだよ。ちょっと薄暗くなっただけで、狙いを定めるのにモタついてしまうんだ。集中を一段階上げよう。


 ふと、視界がクリアになった感覚がした。


 巨大コウモリの狙った部位がクリアに見え、周囲がぼやけていく。

 ――これ、もしかしてスリングショットの特殊効果? これならいけそう!


 ふたつめの弾の石をすぐ拾えるように意識しつつ、軸足をもう半歩前に出す。


 ここだ! 石をつがえたゴム紐から、パッと手を放した!


 イメージ通りの弾道で飛んでいって……コウモリの羽の付け根に、命中! 驚いて飛ぼうとするけれど、片方の羽を動かせなくて、落ちていく。


 だけどもうニ匹は健在だ。私に気付いて襲いかかってきた。


 すぐさまふたつめの石を拾って――間に合わない! 仕方ない、飛んでくるコウモリにえいやっとそのまま投げた!


 避けられたけど引き離すことはできた。……でももう一匹が、わわっ! するどい爪を向けて襲ってきたよ!


 とっさにカバンから松明を引っこ抜いたけど、火を点ける暇なんてない!


 身を守るように松明を前に構えて……松明ごとふっとばされちゃった! そのまま後方にニ回転して地面に叩きつけられた。いててっ!


 コウモリが追撃してくるけど、松明は引っかかれてボロボロだ。荷物からも離れたので弾がない。どうする!?


 ――私はスリングショットのゴム紐を、思いっきり踏んづけたんだ。その足を襲ってくるコウモリに向けて……。


 敵が迫ってくると同時に、持ち手の方の手を離した!


 スリングショットの本体が、足を支点にしてギュンッ、って飛んでいって……コウモリに命中! 倒せはしないものの、よろめかせることはできたよ!

 その隙を見て、短剣を鞘から抜いて、振り下ろす! てやっ!


 感触がないから当たったかどうかわからない。確認する前に、石を避けた奴が再び襲ってくる!


 スリングショットは手放したから、短剣で戦うしかない。


 怖くて目をつむりそうになるけど、何とか耐えて短剣をやたらめったら振り回す。ちょっとでも当たってくれ!


 ――当たらなかったけど、相手も嫌がって、すっと避けて飛ぶ。


 ……ん? 今の避け方、知ってるぞ?


 ギルドの資料室で調べて驚いたんだけど、コウモリって哺乳類なんだって。それを頭においてコウモリをよく見たら、何かに似てるよね。


 ……さてはこいつ、飛ぶチカチューだな! 避け方が同じなんだよ!


 そうとわかれば飛んでたって動きは読めるぞ。――そこ!


 すっと差し出した短剣に、巨大コウモリが突っ込んできて、真っ二つ!

 最初のヤツも、確認したら倒してたみたい。残りの、最初に石を当てたヤツは……いた。地面に落ちてもがいてたので、サクっと斬った。


 はあ、はあ。何とか三匹討伐できたーっ!



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