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M-Zero2 あの日、ボクは友達のために戦った。 

 夏休みに入ると、エビルの顔を見るコトもないから、海に行ってヒトデ投げたり、山に行ってクワガタ採ったりして遊んだ。

 着てるのもヒラヒラしたスカートじゃなくて、Tシャツにバミューダパンツ、急な雨対策のパーカーぐらいだから楽ちんだし。

 それに自転車っていいよね。2時間あったらどこにでもいける。しょっちゅう壊れるのが玉にキズだけど。


 でも宿題という現実に迫られてさすがにヤバイと思うようになったころ、あゆみちゃんから「一緒に勉強しない?」と誘われた。も、もちろん喜んで!

 だけど次の日、2人で図書館に向かう途中であゆみちゃんが黒いハイエースに攫われてしまう! 車の運転手はボクに「ボーンチャイナまで来い」と言い残して走り去っていく。

 そのボーンチャイナは潰れかけた小劇場で、不良のたまり場になっていた。

 薄暗い照明の中、確認すると中学生や高校生の不良が10人ばかり。そして離れたところにエビルとあゆみちゃんがいる。エビルゥゥゥ! やっぱりお前かァァァ!

「やっと来たか。ステージに上がれ。ショータイムだ!」


 舞台に上がり照明の下に立つと、不良たちが卑猥な言葉ではやし立てる。

 次に舞台袖から、空手着を着た男が出てくる。その辺の素人の体つきじゃない。顔バレしたくないのかプロレスのマスクで顔半分を隠している。

 でも口から蛇みたいに舌を出し入れしているのは何なの? 変態さんヤダー!

 それでエビル、ボクがこいつに勝てばあゆみちゃんを解放してくれるの?

「バカか? 本気で言ってるのか? いいぜ、やれるもんならやってみな!」

 バカ? 自分の名前の漢字を間違うようなヤツに言われたくないんだけど。


 じゃあ、やろうよ石部サン。え、何で分かった? 黒帯に名前書いてますけど?

 はじめは左回りに、ゼンマイを巻くようにじりじりと間合いを詰めていく。だけどボクが牽制の低い蹴りを出そうとしたとき、石部が脚を捕らえようとしてくる。こいつ空手だけじゃない?

 その後は取っ組み合いの乱戦になり、石部はしつこく寝技に誘ってくる。

 戦うよりボクの服を脱がすことに夢中になってるので、いい加減頭にきて変形の三角締めをめる。力技で無理矢理返そうとしてくるから、その力を利用して、回転して抱えた腕を遠慮しないで折る。とどめに頭に右のヒジを落とすと動かなくなった。不良たちはあっけに取られて動けないでいる。これはチャンス!


 気絶した石部を蹴って舞台から落として、自分で左肩をはめる。……うん、とりあえず動くみたい。脱臼くらいで戦意喪失すると思った? 格闘家のくせにぬるすぎじゃない?

 それより涎まみれにされた太ももが気持ち悪い。うう、帰ってお風呂入りたい。


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