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Count 1 【物理の聖女】アンリミテッド VS 【魔王】ユビキタス

<おのぞみ通り、ボクが自分の足で来てあげたよ。【魔王】ユビキタス>

 そう言って最終ステージの魔王城で魔王オレと対峙するのは【物理の聖女】アンリミテッドだ。

 純白のロングドレスをまといながら、彼女は挑発するように「にひっ」と笑い腕を組む。

 その両手にはめた白帝山羊エンペラーゴートのスキングローブには、五芒星の紋章が輝いている。

 ポンパドールを意識した髪型はサイドで緩く編み込まれ、どこからともなく吹く風に長い髪がたなびく。いいエフェクトだ。


<約束を違えなかったのは褒めてやろう。殺すのが少々惜しくなるな>

 魔王オレは玉座に座ったまま、彼女を見てかすかに口をゆがめて笑った。

<ふーん、余裕だね。でも残念、ボクには勝てないよ!>

 立てた人差し指を左右に小さく振り、彼女は「ちっちっち」と唇をとがらせる。

 その決めポーズのカッコよさには、敵ながら惚れ惚れと見入ってしまう。

 しかし今更だが、殴って改心させる【物理の聖女】ってどうなんだ?


 ここはアクションRPG『君が世界征服を諦めるまでボクは殴るのをやめないッ!』通称【きみなぐ!】の世界だ。各ステージに置いた配下の【五星王】はすでに彼女に屈していた。はっきり言って信じられない暴挙・・だ。

 派手な魔法がメインの【きみなぐ!】の世界で、アンリミテッドというキャラクターは異端だ。『魔法を唱えるよりレベルを上げて拳で殴ったほうが早い』を体現する【物理の聖女】は、ザコキャラをぶっ飛ばしてサクサク進むにはよくてもそれだけの利用価値しか無い。ぶっちゃけて言えばネタキャラだ。

 アンリミテッドで最終面まで来ることは作った人間も想像していなかっただろう。でもまあ空手一筋でゲームなんかしたことのない巫子芝にはこれしか選択肢がなかったのかもしれないが……


 まあそれでも【三なし】なら納得か。持ち前の脳天気と強引さでハンデをひっくり返してしまうなんて……好きでもない円東寺クラスメイトを救うために、こんなところまで来てしまうなんて、巫子芝おまえは……。


 ああもう、このおせっかいめ! 諦めたのにまた惚れさしてどうすんだよ!


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