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呪い

第一章 4 です。

まだまだタイトルには遠いです。><




 兄の言葉を聞いて、父は目を見張った。

 ベッドに近づく。

 兄は父に自分のいた場所を譲った。

 父はわたしの顔を覗き込む。


「呪いが解けたのか?」


 信じられないという顔をした。


「それは……」


 わたしは曖昧に言葉を濁す。

 あの赤い霧が呪いなら、解けたわけではない。

 閉じ込めて、影響を受けないように隔離しただけだ。

 赤い霧はまだわたしの中にある。

 だが、それを説明することは出来なかった。

 わたしは自分が行ったことが普通ではないであろうことを自覚している。

 余計なことを言わない方がいいのは明らかだ。

 私はまだこの世界のことがよくわかっていない。

 石橋は叩いてから渡るべきだ。


「どれどれ」


 黙り込んだわたしに、魔術師が近づいてくる。

 父はすっと横に退けた。

 魔術師が私に近づけるようにする。


(魔女じゃないんだな)


 わたしはそんなことを考えながら、おじいさんを見つめた。

 呪いというと魔女の管轄というイメージがある。

 おじいさんは私の顔の前に手を翳した。

 きらきらした何かが手のひらから発するのが見える。


「!?」


 わたしは驚いた。

 思わず、身体を後ろに引く。


「シャルル?」


 それを見た父が驚いた顔をした。

 どうやら、そのきらきらは父や兄には見えていないらしい。

 きらきらは逃げてもわたしを追ってきた。

 身体の中にすうっと入って来る。


(心持ち、あったかいかも)


 逃げても無駄だと悟ったわたしは、素直にそのきらきらを受け止めた。


「ふむ」


 おじいさんは頷いて、手を引く。

 じっとわたしを見つめた。

 わたしはその目に居心地の悪さを覚える。

 自分の中を探られたようなものだからかもしれない。

 おじいさんは父の方を向いた。


「呪いは解けておりませぬ。ですが、日常生活に支障はないでしょう」


 そう告げた。


「どういう意味だ?」


 父は険しい顔をする。


「何故か、呪いはシャルル様の身体の中で封じられているようです。本来、この手の呪いは熱などが出て体力を奪い衰弱させます。しかし、封じられているので熱が下がったようです。おそらく、日常生活に支障はないてじょう。ですが、それは呪いが解けたということではありません。その証拠に、呪いを受けてシャルル様は半分も魔力が使えないでしょう」


 おじいさんは説明した。


「元の魔力が強すぎるので、呪いを上回ったようです。それで使える魔力が残っているのでしょう。それでも、本来の半分も使えないはずです。良くて、3割程度かもしれません。それでも、この国随一であることは揺るぎませんが」


 感嘆する。


「つまり、命に別状はないということだな?」


 黙って話を聞いていた父が一つだけ確認した。


「ええ。一部とはいえ魔力が使え、命も助かるなんてさすがシャルル様です」


 おじいさんは振り返って私を見る。

 その目はキラキラしていた。

 尊敬の眼差しがなんだか痛い。


「父さま。少し疲れたので、休んでもいいですか?」


 わたしは父に聞いた。

 おじいさんを追い出したくて、そう言う。

 過保護な父がわたしを休ませるためにおじいさんを追い出してくれるのはわかっていた。


「そうだな。ゆっくり休むがいい」


 父は頷く。

 わたしは2~3日、様子見のためにベッドで過ごすことになった。

 何かあったら鳴らせばいいように枕元にベルを置かれ、ベッドに横になる。

 父は兄も連れて部屋を出て行った。


呪いも魔法もある世界。

ベタな設定が大好きです。

ちなみにシャルルは他人の魔法も見えていますが、通常は自分の魔法しか見ることが出来ません。

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