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灰色のコウノトリ  作者: 小鳥遊 君
第一章 3つの世界
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1-4 「雲の上の少女」

 先程まで元気活発だった表情は心配へと変わり、初めて落ち着いた少女の声を耳にする。

 その質問に止まっていたものが動きだし、ズレていた焦点を合わせ少女の目を見つめ返した。


 大丈夫。そう言おうとした時にはもう遅く、少女のテンションは元に戻りあの元気で可愛らしい声をさらに張って笑顔を向けてくる。


「あの、なんか変なこと言っちゃってごめんなさいです⋯⋯! それと、ソレラの名前はソレラって言います、です!」


「ううん⋯⋯。全然大丈夫、だよ」


 自分のことをソレラと呼びソレラと名乗る白髪の少女はその返答に目を輝かせると、ヒバリの手を取り名前を聞きたそうな顔を向ける。


「あ、そっか⋯⋯。私は、ヒバリ。この大空洞(だいくうどう)の第二村『クルベラ』出身の一五歳、です」


 言葉を選ぶ時間などなく、頭に浮かんできた順でぎこちない自己紹介をし終える。


「え! 一五!? それってソレラと同じだー!!」


 驚きの次に喜びの笑顔が生まれる。

 案外感情に忙しいのはヒバリだけではないみたいで、アハハと女の子らしい満面の笑で口を開く。


 同い年⋯⋯正直、二つ下のリンちゃん位かと⋯⋯。そんな心の声が表の自分の口から漏れ出そうになる。

 しかしその次には予想していたようなしていなかったような疑問がセットで放たれた。


「でも、大空洞⋯⋯?確かに私がいた所とは違う感じがするけど」


「⋯⋯! じゃあやっぱりあなた⋯⋯は、ここの住人じゃ⋯⋯」


 何となく分かっていた。自分の髪色同様、こんなに真っ白で目立つ髪色をした地底人(もぐら)など存在しなかったのだから。


「ソレラ!ソレラでいいよ!」


 二人して地面にお尻を着いていると、片方は話がある度にぴょんぴょんと跳ねている。

 そして今回は笑顔でビシッと親指を立てグッドサインをしていた。


 同い年だと知って、気が楽になったのだろう。先程までものすごく違和感のあったぎこちない敬語から解放され慣れ親しんだように平語(へいご)を使う。


「けど、うん、そうだね。ソレラがいたコウノトリではこんな光景は無かったし!」


 この光景と言うのがどれを指したものかは分からないが、やはりこの子は違う世界、多分世界書で出てきたもう一つの世界の住人の子なのだろう。

 世界書(せかいしょ)で出てきたもう一つの世界とは"空の世界"、女神イースが創造した浮遊島。その夢で見たあの輝く空の上でこの子は暮らしてる。


 この少女のように、皆薄くて軽快な衣服に身を包み笑顔絶やさず暮らしているのだろう。

 そんな『大空洞とは違った光景』というのを想像して、良い意味で脱力する。


 私たち地底人が影だとするなら確実にコウノトリの住人が陽だ。

 無意味にもそうやって二つの世界を比べてしまい、自分達の世界が劣っている現状にテンションが急降下して行く。


ならどうして大空洞のどの村でも、御前の地区でもなくコウノトリ(浮遊島)に住む彼女がここに⋯⋯?

気分が下がりつつはあるものの、不思議と質問の内容だけは後を絶たない。


ソレラとは初めてあってから今までこうやって話をしてみたが、ここにいるのが当然かのように、困惑した素振りをみせることはなかった。

ソレラは自分がここに来た理由と同じで、あの円に触れてしまったのだろうか?それとも自分達地底人(モグラ)では測り知ることの出来ない未知の力で意図的にここまで?


そんな妄想にも似た考察を立てるも、それらの何も考えていない(から)の表情を目の当たりにするとその考えが馬鹿馬鹿しくなっていく。


ならばもう直接聞くしかない。そう思ったヒバリはぎこちなく彼女の名を呼んだ。


「でも、どうやって⋯⋯ソ、レラはここに来たの?」


その質問を耳にすると、えーっとーとわざわざ声に出し手を顎に当てる。

その表情は決して険しい訳ではなく、どこか忘れているような、昨日見た夢を思い出そうとしているような感じだった。


「朝起きてからご飯食べて、寝汗で気持ち悪いからお風呂入って、噴水広場に遊びに行こう!ってなって⋯⋯それから~」


相当記憶に不備があるのかきつく眉を顰め、挙句の果てにはこめかみを人差し指で刺激してまで強制的に奥底の記憶を絞り出そうとしている。

そのどうにもならない光景にどんな顔をすればいいか分からなくなってしまう。


「多分、ソレラは私と同じように変な模様で描かれた円に触れた、んじゃない⋯⋯かな?」


確証も断言もしないが、自分が思い当たる節がこれしかない。ならこれ以外にここへ来る道はないと踏んだのだ。


しかしそれが本当だとして、大空洞に住む私の場合ならわかる。けどコウノトリに住むこの子の場合はどう考えても距離に異常な差を感じる。

もはや未知の円でもあり人を一瞬で別の場所へ飛ばせるものなのだ、距離など関係ないのだろうか。


声には出していないものの、見えない吹き出しが長文となってヒバリの脳内思考を文字に表していた。


「どうだったかな~~」


未だこめかみを軽くトントン。

この記憶の欠如もなにか理由があるのだろう。


「頭でも、打った?」


「なんで!? ソレラは健康だし元気だよ!」


思いがけない魔球に意識全体が向くも、それをキャッチしきれずオーバーな対応をとる。


この問に悪意なんてない。

ただ純粋に空高くから地下深くまで、光速でくる過程で頭でも打った所為でこんな状態(あたま)なのかと思ってしまったのだ。


「⋯⋯知らない環境にいることで脳がパニックに陥ってる、とか?」


「全然落ち着いてるよっ!!」


真面目な顔で考察を立てるヒバリに、もはやツッコミを入れる自分がボケなのでは?と疑問を抱いてしまった。


ならもっと深い意味があるはず、という面持ちで表情を曇らせるヒバリに対応しきれないと思ったソレラは慌てて話を進める。


「けど変な模様の描かれた円なんて触ってないと思うんだよね~。噴水広場に行こうとしてから、行こうとしただけで家で寝ちゃったかもしれないし」


記憶が断片的にでも無くなるなんて、恐怖でしかないはずなのにそれでもソレラは満面の笑顔を見せる。


「そっか⋯⋯良かったね」


何にも納得はしていない。けどそう言わしめるほどにソレラ自信が"それ"を許容していたから。


「よくはないよっ! せっかくお休みの日で遊びに行こうって思ってたのに! あ、でもこれもピクニックみたいなものかも」


プラス思考にプラス思考を重ねた脳がヒバリの能天気と言うのだろう。湿った空気が一瞬にして乾いたようだ。

その反応に微笑ましく軽く笑顔を見せる。


そこで不意に、一つも二つも前の話を掘り返すように思い出してしまった。


「そう言えばソレラが言ってた噴水って⋯⋯」


「? 噴水広場のこと?」


「うん。それって当たり前のことだけど水⋯⋯だよね⋯⋯?」


 今まで世界書を読み漁ったヒバリは、もはや未知に飢えていた。知らないことがあれば調べ、知らない知識は積極的に入れていく。

だからコウノトリのことも、当然気になってしまったわけだ。


「そだよー?」


「でもその、空飛ぶ世界では水なんて届かないだろうし言っちゃえば火だって⋯⋯。鉱石採取を行っていそうな服装でもないし。その中でどうやってみんな暮らしているの⋯⋯?」


「え?」


 今までの雰囲気とは一変して食い気味に質問してくるヒバリに少女は驚き、そしてそれ以上にそんなこと考えても見なかったと絶妙な表情を浮かべる。しかしそんな顔をしているソレラには一切気づかず、期待の目だけをしていつもは見せない表情で待つ。


 正直頭のいい方ではないソレラはろくにコウノトリの生活事情など考えてもこず、能天気に過ごしていたため知っていることなどほぼなく冷や汗と共に固まるも、何とか応答しようと適当に答えを絞り出す。


「ん、んー⋯⋯、えっとあんまソレラもわからないけど、ソレラたちコウノトリの人間はみんな、この世界が誕生したその時から神の恩恵(おんけい)で授かった『天穹(てんそ)』って呼ばれるもので風を操ったり、火を操れたりすることが出来るんだ」


 後ろからライトを当てられているかのように眩しい笑顔を向けてくる。

 けど今はそんなことよりも、ソレラが天穹と呼ぶその私たちには無かった力に何よりも興味が沸いた。


 その極僅かな説明だけでは頭の中で想像しずらく、オウム返しで返答する。


「天、穹⋯⋯?」


「私達の体には天穹を操るために太陽の光をエネルギーに変換させるものがあって、それによって本当は詠唱?っていうのが必要なんだけど不詠唱で瞬時に発動させることが出来るらし──」


 馬鹿なりにちゃんとした単語を使って長々と説明したつもりが、逆ちあまりピンと来ていないでそれを察したソレラは、これ以上に難しい説明を省くためろくに手段という手段などないが、最終手段にでることにした。


「あー、やっぱり説明するより見せるのが一番手っ取り早いよ!えっと、ちょっと見ててね」


 そう言うと。ゆっくり優しく瞳を閉じ、軽く左右で手のひらを重ね合わせた。そして何かに願うように、念じるように神妙な面持ちへと変わり、胸の前まで閉じた両手を持ってくる。するとその閉じた手から水色のような見たことの無い透明な光が漏れ出てきたのが確認できた。


 そして目をパチリと開き元の元気な表情へと戻ると、閉じた両手をヒバリの目の前に差し出しゆっくり開く。


 少し期待をするように、警戒をするようにゆっくりと手のひらを覗く。

 その中に入っていたのは───結晶だった。

 真っ白でもなく特別な色がついている訳でもない、とても透き通った鳥の羽。それが開いた両手の上でゆっくり浮かび回っている。


 自分達(もぐら)にとってはいつも見慣れた結晶。しかしこの羽の形を帯びた透明な結晶は何があってか惹かれ見入ってしまう。


 そう目を丸くして見続けるヒバリにソレラが話しかける。


「これはね、『天使の羽』って言ってソレラたちコウノトリに住まう者みんなの中に入ってる心の結晶だよ」

「心の結晶⋯⋯」

「うん!これが天穹(てんそ)のエネルギー源になるもので、実際は天穹で火や風とかを操るのにこんなに時間は掛からないんだ」


 なるほど⋯⋯。この天使の羽を心から取り出すのに約三秒かかっていることを考えると、火や風を起こすのにかかる時間は多分その半分以下。コツはいるんだろうけど、生成しようと思うだけで瞬時に火が出るなんて凄すぎる。


 双子の女神が(つく)り出した世界にこうも不平等な差があるなんて⋯⋯と少し妬ましい気持ちに駆られるも、大空洞の村一つ一つに備わっている世界書のことを思い出す。


 そうか、私たちの世界にはこの全能な能力と引き換えに全てを知ることが出来る全知の本を、そしてコウノトリと呼ばれる空に浮かぶ世界には全知と引き換えに全能な能力を。という事なのだろう。

 これが平等と呼べるのか、自分には判断出来ないがその二つの世界には必ずしも神の恩恵があるということを初めて認識した。


 こうやって知らない知識を、実際に見て感じることで得る。そういう経験を今までしたことがなく下がっていたテンションは元にまで戻る、というか逆に上がってさえいた。


 もう一押し、この物足りたい気持ちを顔に出しソレラヘ向ける。そしてその顔を受け、わかってると言うかの如く微笑むと両手にあった天使の羽は光の粒子となって消えていく。


「えっとそれでこれが⋯⋯」


 そして一言入れると、軽く力を込めるように宙に人差し指を向け、円を描く。

 これから起こることに期待が膨らみ、一々(いちいち)の動きに反応し固唾(かたず)を飲む。


「『自在火(エンチャントファイア)』」


 呪文のように思念の篭った声を張り、錯聴か声が重なって聞こえてくる。

 そして円を描き、不思議にも色を帯びて出来た赤の円を右手で握る。そして開いてみるとそこには点火石と全く同じ、大きな火が存在していた。


 それにやはり驚きを隠せないヒバリは、いつもの癖などとうに忘れており素直に驚き凝視する。

 その反応にドヤ顔で答えるソレラは一様と説明も加えてくれた。


「ほら、こうやって火を生成させて操ることが出来るんだー。これは火以外にも風とか水とか⋯⋯あと天穹、天使の羽が元から恵まれてる人は雷を起こせたり地形を変えられたり、一瞬で天気を変えたりも出来るんだよ!これでソレラ達はちょっっと住みずらいコウノトリで何不自由なく暮らせてるんだ!」


 圧巻だ。凄いなんてレベルの話では無かった。普段は生活の一部として、私たちの鉱石同様の扱いで天穹を使うと言うが、それ以外でも天穹の使い道などゆうに百は思いつく。それほどまでに有能で強力なのだ。

 やはり先とは裏腹にここでこの不平等すぎる差に神を恨んでしまう。


 この驚きもコウノトリの人達にとっては普通の事、ソレラの口調を伺うにやはりあって当然なのだ。

 少し自慢するように、得意気な気持ちで説明を加えていると、ヒバリが自分の思う反応と行動を示しニヤケが止まらない。


 そして天穹、いや天使の羽を見たときから動きが固まったままのヒバリに大きな笑顔を作ると今度はソレラが質問をしてくる。


「それでそれでっ!ヒバリは、大空洞?だっけ。それはどんな感じの所なの?」


 天使の羽が手の上で粒子になって消えていく。それによって思考を停止させたヒバリが答えようと一度首を傾げた。


「え⋯⋯?大空洞は───」


 どのように説明したらいいのか、こちらもそんなこと考えても見なかったと振り返り、一度ここについて考えて見た。


 ここはいつもの景色とは違うけど大空洞だろう。それでもってここが大空洞だよ、と言っても自分が知らないところを説明するなんて無理があるだろう。ならいつもの──暗いのにどこか明るくて、湿ってるけど心地よくて、残念なことに皆じゃないけど地底人の人達は優しくて、探鉱は退屈だけど楽しくて、ジムさんが作るご飯も、大空洞にある食べ物も絶品で、その一つ一つに魅力全てが詰まっているあの場所(大空洞)を。


 そのように、つい最近まで毎日していたことを昔のように考えていくうちに、一班みんなの顔が順に浮かんでくる。

 大袈裟だけれどこの感動を、この奇跡をどうにか伝えたい。けど自分にはどう頑張ってもそれを口に出して表現することが出来なかった。


 人より思いが強く、口下手なところで再び頭を抱える。

 するとその時、ソレラのあの一言を思い出した──『説明するより見せるのが一番手っ取り早い』と。


 自分にとって大空洞(だいくうどう)は、嫌なことばっかだったけど大切で、ここについて説明しても自分の言葉だけじゃ表現しきれないほどいいことが沢山ある。だから私は、この自慢の風景を、ここで築いてきたこと達を、胸を張って大切な仲間と言える人達を、ついさっきここであったこの少女に見せたい。──そう思ってしまった。


 何があったのか、なんでこのような考えを今更持って、よりによってこの子になのか。これだけじゃ情報不足なのかもしれないけれど理由は簡単なことだった。


 今の私は、私じゃ無かったから。


「ううん。こうじゃ、ないよね⋯⋯」

「?」


 考え込むように一度伏せた頭を再び持ち上げる時には、女の子座りをしていた状態からも立ち上がった。

 いつもの『無』とも、さっきの興味で満ちた様とも違った雰囲気で、腰を屈めたヒバリはソレラに手を差し伸べる。


「あのね、もしもソレラが良かったら⋯⋯私の大空洞を二人で一緒に、見に行かない、かな⋯⋯?」


 初めて見た。まだ出会って数一〇分の仲でよく分かっていない部分はあるが、どこか人と話すことすら面倒くさそうで、苦手そうなこの少女の、本心からの笑顔を。

 雰囲気がなのか、性格がなのかそれが何か理解出来なかったけれど確実に変わったものがあった。それに魅了されるかのように、今度は自分がその笑顔を見入ってしまう。


 先程言い放った女神様も多少過言だったところがあったかもしれない、けど今はハッキリ断定することが出来る。この笑顔を見て、この幼くも成熟してもいない笑顔を見て、"本物の女神様"だと。


 だから固まってしまった。いきなりの言葉にもだが、その女神級の笑顔に。

 ヒバリのその言葉に二、三拍置いて反応を示す。


 あまり深くは考えず、デメリットな部分がある訳でもない。だから自分の答えはもちろん──


「⋯⋯! うん!」


 いつも通り何ら変わらない大きな笑顔を見せつけて、元気にそんな一言を発する。

 今思うことは、ヒバリが言ったように自分の目で、自分の知らない場所を、この子の住む場所見てみたい。この子自身をもっと知りたいという事だ。


 その元気な返事と共にヒバリの差し出す手を握る。


 そしたら今度は自分の世界を、ヒバリに──。


「ガアァァアアァァァア!!!」


 するとそれは二人の手が握り合うのと同時だった。

 先程から(ささや)くように聞こえてきた小動物の鳴き声はいつの間にか聞こえなくなっており、今聞こえて来たのは確実に人間ではないなにかの叫び声。


 手を取り合った二人はビバリが腕を引き立ち上がらせると、互いにその声の主を探すように辺りを見回す。


 しかしそんなことをしている時にはもう遅く、二人が向く方とは反対の、南の方角から木をなぎ倒しながらもの凄い勢いで迫ってくる何かを感じた。


 何か分かり切っていない状況で二人怯えるように、肩を寄せ合い固唾を飲む。


「──! ソレラ、逃げて⋯⋯!!」


 その正体がやばいものだと最初に悟ったのはヒバリだった。遅かれ早かれそう、感じ取った時には体が優先して動き出し、ソレラを引っ張って何かが来る方とは反対の方へと駆ける。


 けどやはり、それはもう遅かった。二人が手を引き合い駆ける頃には、もうその何かが木々たちの間から体全体を覗かせ、その勢いに任せるかのように何もかもをなぎ倒しながら着々と距離を詰めてきていたのだ。


(駄目──ッ逃げなきゃ⋯⋯!)


 今までにない焦りと恐怖を一気に感じ、どことも分からない真後ろの方角へ二人で走る。


「ク──ガアァァアアァァァ!」


 この平穏そうな森の中に最後の声を(とどろ)かせたのは、得体の知れない怪物の鳴き声。

その正体を突き止めようと試みるも、焦燥感が先を行き目が霞む。唯一見て取れたのは、それがとてつもなく巨大で醜悪(しゅうあく)だったという事だ。

序盤からてんやかんやで話がトントン拍子ですが、少々お付き合い頂けたら幸いです。

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