STORY〜カイト 僕の要らない思い出
カイト 名もなきそ組織のトップ
彼には沢山捨てたものがある
これはその中の一つ故郷のお話である
遠くから悲鳴が聞こえてくるがだれの悲鳴かは分からない
僕がそれを……その悲鳴を起こさせているということだけはわかる
「ひいいいっ…助けてくれぇ!」
「んーどうして?僕が君を助ける意味ってある?」
ナイフを上にあげ目の前の誰かに振り上げ刺す。空の切れる音と大きな水音が響き渡りその後、辺りが静寂になる
「あー…まだまだまだまだ沢山居るんだ
ははっ……全員殺してやる」
僕は剣に付いた血を振りかぶり落とす
僕は昔全てを…こいつらのせいで…だったのに……こいつらのせいで僕は○○○○にはなれなかった。だから
ーーしてやる
こいつらを殺して過去を無かったことにすれば僕の忘れたい汚い過去は消えるだろうか
目の下に付いた汚い血を手で拭いながらぼそっと呟いた言葉は、風に引き裂かれて聞こえてもいないだろう
ああまだなにかの気配がする
僕はまだ壊し尽くしてないんだ
僕は動かなくなった人だったモノを踏みつけながら歩き出す
晴空はあの日を思い出す
全てを失ったあの時を
幸せだった……全てあった。だけど、こいつらは持っていたものを奪った。僕はこいつらさえ居なければ!!
だけど僕にはもう関係のない思い出になる。だって僕は今日でーーーーこいつらとは会うことはないのだから
背後から沢山の言葉、声が聞こえてきてどうやら僕の方に誰かがいや沢山の人が走ってきている様だった
「ははっ…はははは………」
自然と出てくる笑い声
どうやら僕はおかしくなったようだ
だってこれだけのたくさんの"もの"が現れても来るのは人じゃない。ただの怪物なのだから。あれ??ここには何がいるんだろうか?
手や足にある枷の跡。身体のあちらこちらにある切り傷。少し油断すればじくじくと痛む。
ああ痛いなぁ
僕はいったい何なのだろうか
今は自分が何者かも分からない
いつの間にか沢山の"もの"が僕を囲んでいるのに僕は笑しか零れない
ただ楽しい気持ちが流れてくる
「ーーして!!どうーーあなーーっ!ゆーーない!!」
誰かが叫んでいるようだったが僕には聞こえなかった
僕は振り向きながら笑顔で言い放った
ああこれらを壊せば僕は普通になれるのかな?
「ははははははっ!!!ねぇ…君たちは僕を楽しませてくれる?」
僕は手を振りあげまえに出す
くすくすと笑いしか出てこない
「僕さァ、もう昔のこと覚えてないんだァ
だからさ、
楽しませてよ」
そう言った僕は手を前にかざし自分専用の武器で戦う
いや刈り取っていくそこら辺に立っている"もの"を
人として見れない"もの"を
「君たちが僕から奪ったものを僕は奪う」
これは声に出す誓いだ自分に対しての
そしてもう決して"止まらない"
「僕はもうトマレナイ。だからここでこの怪物をコロシテ前に進む」
くすくすと笑い声が出てくる
ああ心の中にある黒いもやもやが消えていく
チリのように消えてゆく
僕は
本当の化け物になってしまったようだ
だけど後悔はしない
あるのは後悔じゃない。決心だ
許さない。決して誰を?全てを
シアワセを取り戻す
僕は……
「許さない。決して」
目の前の"モノ"を切りながらそう呟く
「さようなら俺の…僕の故郷」
さようなら人ではないなにか
カイトは普通の家庭の育ちでしたがあることがきっかけで家族を亡くしました
そのせいで色々あり今回の故郷を捨てることになったって感じです
カイトは町民を殺してどう思ったのかそれはカイトにしかわかりません
書くの難しい………