オマケのオマケ
作者のコメント:読後感とか損なわれる可能性があるので、それを了承の上でお読みください。
いいですね?
本当によろしいですね??
それでは、ご覧ください。ごゆっくりどうぞ。
●アステリオス
形態:戦闘獣竜
特殊能力:ラビリンス・オブ・ミノス
詳細:統率個体としての機能を完全継承した葛葉に合わせて産み落とされた、新フォーマットのチルドレン第一号。いうなればここからさらに発展するためのひな型であり、プルートゥをベースに多種多様な特性が組み込まれている。高いレベルの脳波動制御能力、戦況に応じて可変する両腕、胸部に存在する量子廃棄孔等、極めて多彩で高い戦闘力を持つ。
また精神面でも大幅なアップデートが図られており、特に脳波動による母とのクロッシングの為に共感能力が大幅に高められている。その影響で、従来は母以外の知性体を餌としかみなかったチルドレンと違い、人間達に友好的な態度を取るようになった。
思えばそれは、自立の芽生えであったのかもしれない。アステリオスを最後にチルドレンは戦士としての役目を終えた為、新フォーマットでのチルドレンは他に存在していない。
戦後、母がマザーツリーとなった後、知り合った人間達と穏やかな生涯を送り、それを通して母の望みである“幸福”とは何かを理解し、兄弟達にそれを伝えようと暖かな気持ちのまま生涯を終えた。
●アース
形態:護衛竜
特殊能力:空間崩壊
詳細:本編においての最後のチルドレン、葛葉のフレンドとして産み落とされた銀色の竜。新生したディスペア中枢の新しい姿でもある。
その正体は、母の護衛の為に持ちうる全ての能力を結集させて産み落とされた究極の生体兵器。単体で惑星間を移動可能であり、体皮は人類の持ちうるあらゆる兵器を受け付けず、そして口からは指定座標内の空間を崩壊させる事で結果的に物質を消滅させる“破滅のブラストストリーム(母命名)”を放射する。
ぶっちゃけるとアース単体で宇宙人どもの母星を落とせる。いくらなんでも過保護とマザコンが過ぎる。
とはいえ本編後の世界ではそんな物騒な能力を発揮する事もなく、ひたすら母に甘やかされながら生きていく事になるだろう。
ちなみに母が視界から3秒以上居なくなるとめそめそと泣きだす(トイレの後は落ち着かせるのに大変らしい)。独り立ちの時はまだまだ遠そうである。
●“フレンド”について
詳細:今や語るまでもない、人類の友人である我々フレンド。しかし、その能力については未だ謎が多い。
我らは基本的に、マザーツリーに果実のように卵が実り、それを収穫して生後数か月の新生児を卵に引き合わせるとそれに呼応して生まれてくる。しかしこれは人類とフレンドの数が完全に釣り合った現在の話で、200年前の発生直後は、枝からぶら下がっている卵に資格のある人間が近づくと卵が枝から落ち、受け止めると中からフレンドが生まれてくる、というものだった。その為多くの場合、人間側の方が年長者であり、フレンドはどちらかというと養子に近いものであったらしい。これがチルドレン、とならなかったのは、当時のフレンド融和派の代表であった立花葵氏の提案であったというが、詳しい記録は残されていない。
ここでいう資格が何か、という話ではあるが、別に特殊な才能が必要だったりするのではなく、単純に“フレンド”を愛する事が出来るかどうか、という意味合いである。逆に言うと、フレンドを同胞として見る事が出来ない人間の前で卵が孵る事は決してない。恐らくこの仕様は今現在も同じではあるが、現生人類の中にフレンドを悪く思う人間は絶無であるため、このケースが発生したのは聞いたことが無い。
一応、記録によれば反共生主義者達が生物兵器への転用目的で大量の卵を強奪した事があったそうだが、卵は一つも孵らず、無事に奪還された後家族に引き合わされれば何ごとも無かったように孵ったそうである。
さて。フレンドが人類の家族であるという事は今更疑うような話ではないが、我らと共に暮らす事は人類にも大きなメリットがある。
一つが総合免疫の獲得。フレンドには、およそ人類が感染しうるあらゆる病気に対する完全な免疫が備わっており、さらにこの免疫細胞を彼らは体液を通して体外に分泌する性質がある。生後半年以内の赤子がフレンドと触れ合うと、その免疫細胞を獲得し、以後、一生涯病気に感染しなくなる。これにより新生児の死亡率がほぼ0になった事が、戦後の急激な人類文明復興の重要な礎となったとされている。とはいえ、体調を崩したりする事はあるので、皆さまも無理な労働には注意するように。
また我らは、どれだけ貧弱に見える個体であっても、人類の数倍から数十倍の運動能力を持っている。建設作業などの肉体労働は我々の完全な十八番であり、時には一晩で街を建設してしまった事もあるという。言うまでもなく、我々で肉体労働の大半を担保しなければ、人類文明の復興はさらに100年遅れていただろう。
またフレンドはどの個体も微弱な脳波動を発しており、後述するメガレセプターの発達によって人類も無意識に彼らと脳波動による共振を行っている。それにより、人間は対となるフレンドと互いに互いをバックアップして脳領域の整理を行っており、それによって従来は脳障害、発達障害、とされていた特性の発露が極端に抑えられている事が近年の研究で発覚した。本来であれば社会活動が困難なレベルの特性を、性格上の個性と呼べるレベルまで希釈し、どのような人間でも社会活動に参加できるようになっている訳である。これは同時に、人類が本来持ち合わせていたであろう極端な攻撃性の抑止等にも発揮されているようで、今現在、かつて悩まされていた人種差別、格差社会といった問題が発露していないのは、この能力による福音だと考える学者は多い。
まさに、人類はフレンドとの融和によって、知的生命体として新しいステージに昇ったと言えるだろう。これらの事実から、フレンドの元となった神獣兵がそもそも、知的生命体の社会活動の補助システムとして開発されたのではないか、という説も存在するが、その場合、宇宙人どもが彼らを生体兵器に改造してしまった理由が意味不明になる為、現状眉唾ものの説である。
●銀シャリ麦について
詳細:銀シャリ麦とは、マザーツリーによる浄化、通称マザーフォーミングされた地域に自生する、銀色の麦のような作物である。ディスペアだったと思われる有機物から作り出されたと思われるこれらの作物は、厳密にはマザーツリーの一部であり、植物というよりも有機プラントの一種であるとされている。これらは大地の汚染を浄化し、大気組成を調整し、さらにわずかに残された土中の細菌類を活性化させる力を持っており、どのような汚染地域でも銀シャリ麦が生い茂っている範囲では人間が生息可能である。ただし、環境そのものを回復させるほどの力はない。
そして名前の通り、麦のような穂をつけるのだが、これは通常の麦と同じように摂食可能である。それどころか生で食べる事もでき、グミのような食感と米のようなほのかな甘みがある。成分はでんぷんの他に、必須アミノ酸、カルシウム、ビタミン類……およそ人類が生きていくために必要な栄養素が全て含まれているため、これを食べているだけで生きていける。
もし、これが無かったら人類は内戦による食料プラントの破壊からくる食糧不足などが原因であのまま滅びていた可能性まである。なお当初、誰も食べ物だと思っておらず、たまたま訪れた立花葵のフレンドが美味そうに食べ始めた事で、「食べていい」という事が発覚した経緯がある。
なお再生力も尋常ではなく、反共生主義者によって焼き払われ、核弾頭を落とされても、一週間もあればまた生えてくる。
また後の研究で、この銀シャリ麦に含まれているある特殊なアミノ酸が、人間の脳にあるメガレセプターと呼ばれる特殊な部位を活性化させる事が発覚した。これは脳波動に関係する部位であり、これが発達する事で本当に微弱ながら、人間が脳波動に対する適性を得る事が可能になる。そしてこの部位が発達した人間は共感性がより強く発揮され、コミュニケーション能力が大幅に高まる。
フレンドと共生した人間がこれにより従来よりも安定した社会を築き、その一方でフレンドを敵視する反共生主義者は疑心暗鬼や猜疑心を暴走させ、内戦によって自滅していったことを考えると、ただの作物におさまらない、と考えるのは考えすぎであろうか?
なお、空腹に堪えかねて銀シャリ麦を食べた反共生主義者が、自らの行いの愚かさに愕然として共生主義に合流した、なんて話もあるようだ。
なお今現在では、祝い事の時に口にする特別な食べ物として扱われているのはご存知の通り。流石に我らが母樹様の一部を常食していては罰が当たるというものである。
追伸:お目覚めあそばされた我らが母が、銀シャリ麦をいたくお気に入りになられ、もっと食べるように、と我々に啓蒙なされた。皆も忌避感を持つことなく、積極的に食べるように。
尚、母がお目覚めあそばされた後のマザーツリーは、マザーフォーミングの能力を低下させつつも健在である。地球環境が回復し、かつてのように大気濃度等に細かく気を使う必要が無いため、制御中枢である母がいらっしゃらなくとも大丈夫になった、という事のようである。
一定レベルの環境維持能力は健在であるため、宇宙船の環境維持、移民先でのマザーフォーミングには差し支えないという事も記載しておく。
著:ズッキリーニ




