二人の入学生
こんにちは。
世界のまっちゃんです。
初投稿なので大分至らない部分もあるかと思いますがご了承下さい(-_-;)
こういう高校生活も送ってみたかった!という思いから書いてみましたので興味を持っていただけたのなら、是非読んでやってください。
時は春、とあるの公立高校で二人は出会う。
ー4月、入学式ー
「全校生徒、起立。」
司会がそう言うと、入学生は一斉に立ち上がった。それぞれの顔にはこれから送る高校生活へ対する希望、不安、興奮、緊張が多く見られ、ブカブカの制服を纏った生徒達は体育館を黒色に染めた。
そして、その中に、二人はいた。
一人は、整えられた顔立ちに、お洒落感を漂わせつつどこかしら真面目な雰囲気を醸し出す黒髪、服装はきちんと着こなした、絵に描いた優等生の容貌を持つ少年。
彼の名は、赤宮 優。
中学校では生徒会長を務めており、他人からの人望厚くテニス部部長も務め、よせばいいのに成績優秀のオールマイティーな奴である。
一人は、モデルにありがちな顔かたちに、遊んでる感じを漂わせつつやはり遊んでる雰囲気を醸し出す茶髪に金のメッシュをいれ、制服を着崩している、典型的なヤンキーな少年。
彼の名は、和崎 亮。
中学校ではヤンキーを務めており、他人からの壁厚く番長も務め、よせばいいのにスポーツ万能のオールヤンキーな奴である。
「えー、では新入生代表、赤宮 優君。」
「はい!」
赤宮は元気良く返事をし、毅然とした姿勢で壇上へあがった。
「えっ、かっこよくない?」
「私、あの人知ってる~♪」
「優君よ優君!」
黄色い声援が飛び交う。
「誰だよ。」
「ボンボンじゃねーか。」
「いや、スポーツは僕が勝ってるはずだ…」
灰色の野次が飛び交う。
赤宮は原稿用紙を広げ、周りを見渡した。その立ち振舞いに女子達はうっとり、皆が皆、彼は大きな志を抱えているようにも見えたであろう。
だが実際は、違った。
(おいおい、冗談だろ…可愛い子居ねーじゃん!)
赤宮は、ただ品定めしていた。
(あー、やる気失せタワー。マジかよ~)
それでも、赤宮はやる気なくした表情を見せず、言葉を発した。
「今日は、僕たち新入生のためにこのような盛大な式を挙げてくださり、ありがとうございます。(入口のマーチ、折れまくってたけど)本日は天気にも恵まれ、(降水確率は70%笑)僕たちもこれから始まる新生活に期待を膨らますばかりです。(俺の期待はさっき終わったけど)・・」
・
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.....です。新入生代表、赤宮優。」
パチパチパチパチ
「いやー、今の子はなかなか期待できますな!校長先生。」
「うむ、是非とも彼には頑張ってほしい。」
等と先生は称賛を惜しみ無くだし、
「優君素敵~」
「優君、ステーキ~(妬み)」
等と生徒の間でも話題の人となった。
入学式も無事に終え、クラス発表が貼り出されていた。
多くの生徒たちにとって、誰が誰と一緒のクラスになるかは一人一人にとって把握する必要がある至上命題だった。
とある者は気になるあの子と一緒になれ、歓喜する者(そして、大抵振られる)がいる一方で、奈落の底にでも落ちてしまったかのような面をするものもいる。
「うげっ!和崎とおんなじクラスだ……」
「?誰よソイツ」
「お前知らねーのかよ!敬徳中学の番張ってたやつだよ!何でも1年の頃には学校を牛耳ってたらしい。しかも、噂ではヤクザと顔が利くって……」
「マジかよ!古!昭和かよ。」
「おっかねーよなー。俺、大人しくシテヨーっと。」
「おい、もしかしてあいつじゃね!?」
そのあいつは、廊下の端からやってきた。身長は170後半あるであろう体つきで、和崎は、ポケットにてを突っ込んで廊下を歩いていた。その威圧的な目は、誰もを震え上がらせた。
「こえーよ!!」
「なにあれー!?」
「あれは、ヤル目だ。」
「おお、フリオだーーー。」
彼は自分のクラスを確認した後、大人しく席に座った。
「おい、大人しく席についたぞ?」
「黒板消しをセットしないのか?」
「いや、それは古すぎでしょ。」
「なんか、鞄がパンパンなんですけどー…」
「あれだ、きっと諸々の違反物と喧嘩道具が入ってるに違いない。」
和崎は、周囲の反応をみて、ため息をついた。
(はーーー↓↓マジかよ~~↓またしも僕をヤンキー扱いするのー。おしゃんティーに決めた僕の髪を皆は気に入らなかったのかな?てか、喧嘩道具ってなんだよ!?この中には参考書しか入ってないよ!!薔薇色生活を期待してたのに.....)
彼は、ゲンナリした。そのまま几にうつ伏せとなった。
「さすがヤンキーだ。初っぱなから寝るとは!」
「アイツにとって、センセーも敵に入るのか!」
一方、教室の端では、赤宮は数人の女子に囲まれ、和崎を見ていた。
(ふーん。今時、あんなのが居るんだ。でも、ここも偏差値高い方だし、頭はいいのか?)
等と、彼もヤンキーだと思って疑わなかった。
キーンコーンカーンコーン
お馴染みのチャイムがなった後、教室は静まり返った。
ガラガラ
「いやー、すまんすまん!遅くなった!俺が今日から君達のたンとうをする、斎藤というもンだ、斎ちゃんと呼ンでくれ、ヨロシク!」
入ってきたのは、ガタイのいい、浅黒の、少し訛りの入った先生であった。
その、明るさと、ひょうきんさから、緊張していた生徒の顔も和らいでいった。
そして、禿げてた。
そんな中、赤宮は斎藤という人物を分析していた。
(人柄のいい、分け隔てなく生徒に接するタイプか。下手に媚びるよりも、自我を持ったしっかりした生徒として振る舞った方がよさげだな。)
和崎も、その人当たりのよさを感じ取っていた。
(あっ、この先生、僕の悩み聞いてくれそう( ・∇・))
ホームルームでは、赤宮は見事にクラス委員長に選ばれた。その時、女子の間でもう一人のクラス委員を決める熾烈な戦い(じゃんけん)が炸裂した。因みに、和崎は自ら図書係を希望した際に、周りは必死に図書委員にはなりまいと、奮闘した。
放課後、斎藤が赤宮に話しかけた。
「おーい、赤宮!」
「はい?なんですか先生?」
「堅苦しいな~(笑)斎藤ちゃんでいいぞ!」
「いえいえ、僕には恐れ多いですよ。」
「はぁぁ。お前は真面目だな~(笑)俺は、真面目な生徒も大好きだぞ!」
「有難うございます。で?なにか用ですか?」
「おお!そうだったそうだった。実は和崎のことなンだがな。」
「ああ、和崎君ですね。知ってます。」(あのヤンキーか。)
「そうそう。いや、俺は、生徒が大好きだがあいつの、あの髪はやっぱちょっとマズくてな。ちょっと注意してくれンか?」
「僕がですか?」(えっ、やだよん)
「ああ、俺は今からPTAの説明会があってだな?しばらく忙しいンだ。頼む!ヨロシクな~!」
そう言い終わるや否や、斎藤は赤宮を残して走り去った。
(あっ、あんにゃろ~~~~!!俺におしつけやがった!あんな、ザ・バイオレンスみたいな男を!)
「マジかよ。ってか、放課後に言うなよ…」
(後日アイツの背中にカメムシ付けよう。)
そう心に堅く誓いながら、赤宮は和崎を探しはじめた。
一方そのころ、和崎は人生最大のピンチに陥っていた。場所は校舎裏、不良生徒の聖域。和崎は5人の先輩に囲まれていた。
「よおー、和崎よー。俺らがここにおめえを呼びつけた理由分かる?」
和崎は内心ビビりまくりながらも返事をした。
「さぁー。」(なんてゴツい顔だ。本当に高校生か?学生証みせろ!)
和崎は穏便に済まそうと精一杯だった。しかし、
「さっすが、和崎くぅーん。こんな状況でもヨユーってか?ああ!?」
「剛田さん、コイツ舐めてまっせ。」
「やっちまいましょーよ。こんな奴。」
それは完全に裏目に出た。
「えっ、いや、ちが」
(はぇーーー!!どうしてこうなった!?僕は、高校こそはのほほんライフを送ろうと思ってたのに!てか、皆僕の外見で決めすぎ!!番長ってなんだよ!?おれ、一度も喧嘩したことないよ!襲い掛かる奴から逃げてきたたけだよ!)
(どうする!?逃げ場はないし、遂に暴力ふるうのか?怖いよぉぉぉ(゜д゜))
「な、何睨んでんだよ……」
「やべー!剛田さんを睨んでるよコイツ!」
「やっぱり強いってのは本当だったのか!」
「五人で足りるのか!?」
「コイツはデキルぞ……」
そのころ、赤宮は屋上へ続く階段を昇っていた。
(うん。やっぱヤンキーっていったら、屋上だよな。)
本来ならば、赤宮の性格からして、すでに帰っていたであろう。しかし、彼はイライラしていたため先生の名の下、和崎に発散しようと企んでいた。
「よしっ、いくぞ!」
勢い良く開けたドアの先には地味な男女がキスしている光景があった。
(和崎め、必ず成敗してやる………( ;゜皿゜))←?
和崎はどうなる!??
続く