早速武器屋に入ったが…
本日3話目です。 宜しくお願いします。
…マシンガントークさん(宿屋のおばちゃん)に見送られ、組合と武器、防具の店に向かう。
…フェアはまだ復活出来ないのか、自分の肩に担がれている状態だ。
宿から数分歩くと、斧が交差した看板が見える。
「あれが組合か…。 武器屋と防具屋は…と。」
組合の隣を見ると、片方は槍が交差した看板。 もう片方は鎧の看板を掲げている。 これが武器、防具屋のマークらしい。
「……ハ。 ココハ? マスター?」
…丁度フェアが目を覚ましたが、発音がスキルの頃に戻っている。
「もうすぐ店に着くけど大丈夫なのか?」
「ハイ… …はい、もう大丈夫です。」
「無理するなよ? 最悪店も組合も明日でも良いんだし…」
「いえ、直ぐ行きましょう。 さぁ早く行きましょう。 …暫く宿に戻りたくありませんので…」
…其処まであの大声マシンガントークがきつかったか…
「わかった。 じゃあ先ず武器屋から行こう。」
フェアを肩に乗せたまま武器屋の扉を開ける。
…ゲームとかだと、店に入ると所狭しと武器が飾られているが、この店は何処にも飾られていない。
「いらっしゃい。」
声をかけて来たのは、白髪混じりの50位のおじさんで、所謂[細マッチョ]と言った感じの人だ。
「すみません。これから組合に登録するんですが、先に武器を買いに来ました。」
「わかった。 お前さん何のスキル持ちだ?」
「剣術の初級です。」
「ふむ…。 今幾つか持ってくるから待っていろ。」
そう言い残し、店の奥に引っ込んでいく。
「(フェア、自分は武器や防具の良し悪しが分からない。 選ぶのを手伝ってくれ。)」
「(分かりました。 では、私がこれが良いという物の時、マスターの肩を叩きます。)」
そんな会話をしていると、店主が6本の剣を持って来た。
「初級ならだいたいこの中から選べ。 どれも銀貨3枚だ。」
「では一度、一通り手に持たせて貰いますね。」
と告げ、フェアに見せるように1本1本手に取っていく。
一度6本全てを手に取り、改めて1本目から手にとっていく。
4本目を手に取った時、フェアが肩を叩く。 どうやらこの剣が良いようだ。
「ではコレを下さい。」
「…わかった。鞘付きで3枚だ。5分で仕立てるから待っていろ。」と言われ、此処で待つ。
「(フェア、どうして4本目を?)」
「(あの4本目の剣から、なんと言いますか…スキルの臭いがした気がしたので…。)」
「(スキルの臭い?)」
「(気のせいかも知れませんが、他の5本の剣とは《格》が違う感じもしましたので… マスター、取り敢えず、良い武器を選べたと思って受け取っておいて下さい。)」
…よくわからないが、「わかった。」と伝えておく。
「待たせたな。」
そう言って、店主が戻って来た。 さっきの剣も鞘に入れてあり、腰に提げられるようにしてある。
「ありがとうございます。」と礼を言い、剣を受け取り外に出ようとする。
「お前さん、次に来る時は、その肩の妖精の武器も選んでやるからまた来な。 オレの名は[スミス]だ。」
と言い、奥に引っ込んでいく。
「…バレてたね?」
「バレていましたね。」
「まぁ、悪い人ではなさそうだし、次に来たらフェアの武器も頼もう。」
「はい。 そうですね。」
「それじゃあ、改めて礼を言って防具屋に行こうか。」
「わかりました。 マスター。」
店の奥に向かって「「ありがとうございました。」」と告げ、店を出た。
…ふぅ、次は防具屋だ…
此処までお読みいただきありがとうございました。




