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結局話は明日になるのか…

本日2話目です。宜しくお願いします。

 …扉を開けると、王様や学生達4人、それに何時の間に集まったのか、メイドさんや騎士達が部屋の周囲を取り囲むように立っていた。


 「んな……? ど、どうかしましたか?」

 周りの視線にギョッとしなながらも、取り敢えずそう聞いてみる。


 すると、王様や学生達が周囲を代表して、

 「中から大きな叫び声が聞こえたので、何かあったのかと思い、皆を集めておいたのだ」

 

 「そうですよ! 凄い叫び声でしたけど、体は大丈夫何ですか!?」


 「あんな叫び聞いたから、中で死んだのかと思って、扉を開けようとしたけど開かないし、かなり焦ったよ」と教えてくれた。


 …あぁ、やはり締め切っていても、声が漏れていたか…

 周りをよく見ると、少女2人や、自分の世話をしてくれるメイドのステラさん等は泣いていた。


 流石に申し訳なく思い、謝罪する。


 「ご心配おかけしてスミマセンでした。 部屋に浮かんでいた光が自分の中に入る際、今まであちらに無かった〔スキル〕というモノを得た為か、体に痛みが走って思わず叫んでしまいました。 今はもう痛みも無く、体も何ともありません。」と告げ、頭を下げる。


 …その間、妖精のフェアは自分の横に浮いているのだが、姿を消している為か、周りには見えていないようだ。

 ただ、その姿は自分の目にはうっすらとだが見えている。 精神が繋がっている為か、自分にはわかるようだ。


 …ただ、物凄く良い笑顔で此方を見ている。 (妖精に性別があるか分からないが)恐らく彼女?はこの状況を楽しんでいるのだろう。


 …このドS妖精め…


 …[マスター、今何か、失礼な事を、思い、ましたか?]


 …ゴメンナサイ。 区切って言わないで下さい。物凄く怖くて泣きそうです。


 此方が謝罪の後、何も喋らないのを気にしたのか、王様が 「ふむ…。 まぁ無事だったのならば良い。 では皆の者、元の仕事に戻ってくれ。」 と告げ、騎士達やメイドさん達を帰してくれた。


 彼等、彼女等に再び頭を下げ、王様達の側に行く。


 学生達4人はこの間に落ち着いたのか、「自分達もスキルが得られるかも知れない。」と言われ、あの部屋に入れないか挑戦しているが、結局中には入れず、弾かれてヘコんでいた。


 「ソナタが良ければ、どんなスキルを得たのか教えて貰えるか?」と言われたので、「分かりました。」と答える。


 王様は「教える」と言った事に少し驚いた顔をしていたが、頷いて続きを促すので、内心、[時空魔法が珍しいスキルなら、符術のことも言わない方が良いだろうな。]と考え、「〔剣術〕です。」と、答えた。


 王様が驚いた顔をしたので、どうしたのか聞いてみると、 この世界は、基本的な武器は槍や斧、ナイフ等の短剣や弓矢等が主流で、純粋な剣等は〔殆ど〕無いそうだ。


 スキルに関しても同じで、剣術のスキルを持っているのはそう多くないそうだ。 ただ、その少ない剣術を持っているのが《組合(グループ)》 (自分達の居た世界のゲーム等に出てくる、所謂ギルドのようなもの) に所属しているそうだ。


 気になる言葉を聞いたが、王様に、「色々話したりしたいが、無理はいけない。 続きは明日にして、今日はもう休みなさい。」と言われ、「それもそうか。叫び声上げたからなぁ…」と納得し、このまま部屋に帰らせて貰う。


 学生達4人は部屋には帰らず、王様に「アリスの相手をしてやってほしい。」と言われ、笑顔で王様に付いていった。



 …あれ? 自分1人?  

 

 「自分1人じゃ絶対に迷う…どうやって部屋に帰ろうか」と考えていると、通路の角からステラさんが歩いてきて、「部屋までご案内します。」と告げた。


 ステラさんに礼をし、改めて先程の謝罪をする。


 「もう良いですよ。」と笑顔で言ってくれるステラさんに感謝し、部屋まで案内して貰う。


 ステラさんに、人がスキルを得た時の話を聞くと、光球が表れることは偶にあるそうで、その人にとって必要のないスキルの場合、空に向かって「お返しします。」と言い、放つそうだ。


 そして、放たれた光球が妖精となり、森の奥等で生活しているそうだ。

 人と共にいる妖精は殆どいないらしく、いても、その殆どが《組合》に所属しているそうだ。



 …うん。 今のところフェアの事黙ってて正解だな。   …[ですね。]


 そんな話をしているうちに、部屋の前に着いた。


 「それでは、今日はもうお休み下さい。 昼と夜のお食事は、時間になりましたらこの部屋に運ばせていただきますので。」と言われ、「ありがとうございます。」と返し、ベッドに横になる。


 ステラさんが出て行ったのを確認し、だんだん落ちてくる瞼と戦いながらフェアに伝える。


 …フェアごめん。  …スゴく眠くて起きてられない。


 すると姿を現したフェアが、「大丈夫ですよ。 マスター。 マスターが寝ている間、何があっても私が守りますから。」と笑顔で言ってくれ、安心することができた。


 

 …この世界に来て、初めて心から休む事ができる。

 

 2人で「お休み」と言い合い、自分は直ぐに夢の中に旅立った。 

また、続きも楽しんで頂けるよう頑張ります。

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