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死んでも楽しく生きてやる!  作者: ゾンビ専門カメラマン
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第一村人発見!?

体を回復出来るようになってから、随分と時が過ぎた…なんてことはなく、精々六時間ぐらいか。

それにしても、この辺すごいの!両手広げて走り回ってるだけで、かなり効率良くゾンビが狩れるの!

そんなこんなで、一万匹狩れたよー!いえー!

はぁ。人と話したい…。六時間も黙々とゾンビを殺してたら、そら病んでくるわ…。


でも、そんな俺の願いが届いたのか、一万匹の記念なのか、喋れるようになりました!

…永い…永い道のりだった…。

もう、泣いて喜んだね。「AAAA!HEYYYY!」って泣いたね。

あ、ちなみに第一声は「オラァ!」でした。声をかけた彼は、今壁の染みになっています。腕つかんで壁にビターンてしたから。



ふぅ。一先ず落ち着くために、手に入った能力を確認してみよう。


11:吐く酸が強くなった

12:蝋の装甲を出せるようになった

13:赤外線まで見えるようになった

14:体の好きなところに口が出せるようになった

15:喋れるようになりました!


あ、そうそう。14個めを手に入れた時点で、技を思いついてしまいました。


まず、11個めの能力で酸が強化されたことで、俺の酸を浴びたゾンビは煙を上げながら見る見るうちに溶けるようになりました。で、14個めの能力で作った口からも酸を吐き出せたわけで…。それを合わせて使えば!

ゾンビに指を打ち込む!同時に指先に口を作り、そこから酸を注入!十分量注入したら指を引き抜く!その時、さりげなく蝋で蓋をしておく。すると、体内を溶かされた時にできたガスがゾンビの体内に溜まり、それに耐えきれなくなったゾンビの体が爆発する!!もちろん、指を打ち込むときは「アタァ!」と気合を入れることを忘れない。

ふっ…。こんな暗殺拳を再げ…編み出してしまうとは、我ながら恐ろしい。この恐ろしい技は「点穴爆砕」と名付けよう。…ぎりぎりな気がする。


それと、もう一つ。

拳に蝋を精製して重量を上げつつ、全力でストレートを放つ!同時に、肩を内側に入れながら拳は外向きに回す!すると無理に力のかかった肩と肘が外れ、腕が限界以上に伸びるのだ!筋肉が千切れる感触がしたところで、回復を発動!すると、慣性の法則を完全に無視して腕が戻り、関節も何事もなかったかのようにはまる。ちなみに、コストは5ぐらい。

良し。これはまんま「ズー○パンチ」で。肩と肘を外す以外の技術を使っていない力技だけど。

…「点穴爆砕」は「サンライトイエ…いや、止めておこう。



で、ですね。

蝋とか酸とか出してると、おなかが減って来るわけですよ。特に、こう……なんていうか…食事中の方もいると思うのでオブラートに包んで言いますと、排泄とか睡眠とかは必要ないんですけど…。おなかだけは減るんですよ。

…オブラートに包めてないですね。っち。役たたねぇなあのでんぷん野郎…。っていやいや。オブラート便利だから。


そんなことはどうでも良くてですね。初めのうちは、蝋とか酸とか使うと腹が減ることが解らなくて、使いまくった訳ですよ。んで、気が狂うほど腹が減ってしまった訳で、でもゾンビだから死ねない訳で、なんか食べたいけど一歩も動けないほど腹が減ってしまった訳で…。

仕方がないので、手の届く範囲にあった肉を食べました。ぶっちゃけ、ゾンビを食べました。

で、一回食べみて、腹も壊さないし不味くもなかったので、ゾンビを食べながら色々と練習したわけですね。まぁ、この時点で、自分の冷静な部分は自分がいい感じに狂っていることを自覚しました。

ショッギョ!ムッジョ!


いや、狂ってたことはもはやどうでも良くて。やっぱ、同じものばかり食べてると、飽きて来るわけですね。

うん。で、他のもんが食べたいなーと思って、レストランとかが集まってるところに向かった訳です。


そしたらですね。居ましたよ。生きてる人間が!

やった!やっと人とコミュニケーションが取れる!


「おーい!」


ん?返事がない。聞こえないのかな?

もう少し近づこう。


「おーい!」


駄目だ。なんか作業に集中してて聞こえないみたいだ。


仕方がないので、肩を叩きながら声をかけた。


「おい!」


「Oh!? sorry. You can't eat yet !」


「ファ!?あっ!あああっあいきゃんとすすすぴーくいいいいいんぐりしゅ!!」


「Ah?これは、もしわけない。Japaneseでしたか。」


「おお!日本語出来るんですね!」


「あー。ちょとだけね。」


「いやいや、助かります。一人でこんなことに巻き込ま「ワタシも日本からの取材は始めただから、ちょと緊張しまーす。」??」


「でも、ダイジョブ!ワタシは昔Japanで修行したことあるから、Japaneseでもバッチリ美味しい物作るよ。だから、Japaneseの皆さんにもしっくり宣伝してくたさーい。」


え?え?こいつなに?いやいや、この食い付き方といい、覚えがあるぞ。

うーん。ハッ!

まさか!あの強サイコパス…自称フランス料理の帝王…


「アント○ヌ・トーマス…」


「おー!偉大なるセンセと間違えてくれるのは光栄ですが、ワタシはフランス料理の帝王ではありませーん。」


俺の呟きをここぞとばかりに聞き付けた、アント…あれ?違う?


「ワタシを知らないということは、記者じゃ無いでーす。まぁ、お客さんには変わらないので、是非食べていってくださーい。後、少しでできまーす!」


「え?え?」


「おー!これはすみませーん!ワタシはアントワヌセンセの生徒のアントニオ・トーマスと言いまーす。America人ですが、次世代のフランス料理を目指してまーす。」


あのゲームとは少しズレた感じがする。が、まぁ問題あるまい。


「さあさあ!座ってくださーい!直ぐに出しますから!」


そう言っていそいそとキッチンを動きまわるアントニオ。食材をバックヤードに取りに行った時、チラッと見えてしまった物がある。

まぁ、予想通りと言うか、シナリオ通りと言うか…。こちらに助けを求めるように視線を向けた人間がいた。


ふむ。

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