彼の目的
お久しぶりです
紫羽月桜鈴です。
レーイは刃物を黄色い宝石が装飾された黒いケースにしまうと、近くにあった椅子に座り気まずそうな顔で話し始めた。
「…突然ですまないが、ここにしばらく居座らせてくれないだろうか?事情は…、言えないけれど…」
本当に突然だ、と思う。
しかし彼の様子を見るに、冗談ではないらしい。
正体も解らない、しかも男。
承諾していいものか…。
「俺にできることなら何だってやる。お礼のほうもたくさん…」
「なら、私はあまりこの家にいないから家事をお願いしてもいいかしら?あと、部屋は一応余ってるんだけど、物置になってるから自分で掃除して使えるようにすること!この条件がのめるならいいわ」
レーイはうれしそうな顔をし、ガバッと抱きついてきた。
「ありがとう!!」
その日のうちにレーイの部屋は決まり、明日は私の仕事が休みなので掃除をすることに決まった。
とりあえず今日はレーイ用に布団を出し床で寝てもらうことになった。
~翌朝~
「サリーさん、もう十時ですよ!早く掃除をしましょう!」
「……え…?今日は仕事ないひだよおお…。…ふぇ…掃除…?」
ああ、そうだ。
昨日はこいつのせいで明け方に寝たんだっけ?
「ちょっと待ってて…。用意するう」