女王ライラ
「おおぉ、、なんだこれは!」
「[イオノスⅣ]の接続端末のひとつです。簡単な情報の参照が可能です」
シャインは壁に手を触れたまま画面を見つめ、ぶつぶつとつぶやいた。
「・・このセンターはほとんどの機能が失われ、増築された王宮と一体化しているが、、融合炉がまだ運転している・・稼働率0.5%。・・コントロールルームはそのエネルギーにより継続稼働中。・・・ん、武器庫もまだ生きている。在庫は・・ほとんどないようだが・・確認が必要・・・。ヤーコン殿!」
突然名前を呼ばれヤーコンはギョッとした。
「な、なにか」
シャインは画面に映っている一点を指さしている。
「この武器庫・・、ここは今の王宮で言えば、どこになるのですか。早急にここに行きたいのですが」
ヤーコンは頭をひねりながら画面を見つめ、
「えっ?・・ああ、これは王宮の見取り図ですね。・・ええと・・ここが、王の間で・・もしかしてここは王家の宝物庫じゃないですかね。・・えっ・・ここへ行きたい?」
「はい、ぜひ、ケイン殿のためにどうしても行って確認しなければなりません。しかもすぐに」
「うーん。ケイン様のためとあらばなんとかしなければ。そうだ、ジュンサイ様に頼んでみましょう。丁度御前会議をしているはずですし、一番早いかもしれません」
そう言って、ヤーコンは一歩下がると右手を顔の前に上げ不思議な形の印を結び、ぶつぶつと呪文を唱え始めた。しばらくして印を解きふーっと息を吐き出してにっこりと笑った。
「今、ジュンサイ様にお願いしました。そういうことであればすぐに王の間に来るようにと。女王様に話を通しておいてくれるそうです。女王様は近年稀に見る名君と誉れ高きお方。必ずやお力になっていただけます。早速参りましょう」
魔導師と異世界の戦士の二人は、足早に『操りの間』を出て王の間へと向かった。
王の間では、女王ライラが王の座に座り、その下に重臣たちが左右に並んで待っていた。
皆、どこかしら落ち着かない雰囲気を漂わせている。
ケインがすでに天神の力で地の国の軍に対抗すべく『操りの間』に入ったこと、シャインという超古代の戦士のこと、そしてシャインが宝物庫に入りたいと言っていること等は、ジュンサイを通じて女王達の耳に入っていた。
「そなたが、超古代から来たというシャインと申す者か?」
女王はシャイン達が王の間に入り、傅くとすぐに聴いた。
「はい」
品定めをするような目つきでシャインを一瞥し横に控えているジュンサイに目配せをし、ジュンサイのうなずきを確認すると改めて聴いた。
「ケインのために宝物庫を見たいそうな。どういうことじゃ」
「はい、私の役目はケイン殿の安全を確保することです。ケイン殿は今[イオノスⅣ]・・・『天神の力』を使おうとしておられますが、これはケイン様にかなりの負担がかかるものです。ですので、私はその負担を少しでも楽にしなくてはなりません。先程調べたところによりますと、このセンター・・王宮には超古代の武器がまだ残っているように見えましたので、武器庫を調べさせていただきたい。ヤーコン殿の話では、その武器庫は今は宝物庫になっているとのこと」
そこでヤーコンが口を挟んだ。
「このシャインと申す者は、ケイン様の命を救った超戦士であり、ケイン様からも絶対の信頼を置くようにとのご命令もございます。言っていることに相違はございませぬ」




