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嵐が丘警察署

大和愛人警部は悶々と考えながら歩いていると嵐が丘警察署に到着した。大和愛人警部は入り口の前で見張りをする警官に敬礼をしながら中へ入って行った。


大和愛人警部は『特別個性才能傑出チーム捜査一課』の机に座って物思いに耽った。1人で色々と考えるタイプの大和愛人警部であった。


突然、勢いよく扉が開くと慌てふためいた女子が汗だくで入ってきた。


「や、大和愛人警部、遅くなりました。すみませんでしたし、ごめんなさい」と早乙女あつ子が慌てながら言った。


早乙女あつ子。今でも街中で1日15回はスカウトされるほどの超美人の女デカ、早乙女あつ子。喧嘩っ早い女である。若い頃、つまりハイスクールスチューデントの頃、父の転勤で、ど田舎に引っ越しをしなければならない事があった。人口380人の、ど田舎だ。そこには銀紙第二高等学校という頭の悪いバカなガキが行く三流のクソ高校しかなかったのだ。早乙女あつ子は行きたくなかったが、そこしかハイスクールがないのだ。頭の良い女の子ではあるがね。隣町に素晴らしい高等学校があったが、2700キロも離れていたので通学は無理だった。仕方なく、仕方なく転校生として銀紙第二高等学校というバカと不良しかいないクソまみれの高等学校に行かざるおえなかったのだった。


懐かしい思い出。

銀紙第二高等学校にて。


「え〜、静粛に。え〜、今から転校生を紹介する。うるさい! 木田! うるさい! 加山も田川も近松もうるさい! 黙れ! え〜、こちらは転校生の早乙女あつ子さんだ。では早乙女あつ子さん、挨拶をしてください」と担任の佐々木浩二は言って黒板に早乙女あつ子とチョークで書いた。


「早乙女あつ子です。よろしくお願いします」と16歳の早乙女あつ子はお辞儀をして挨拶をした。


「メス豚! そんな挨拶じゃーあ、この2組のクラスメートとしては認められないね!」と1番後ろの席に座る女が言った。


「あなたは誰?」と驚きながら早乙女あつ子は言った。


「私かい? 銀紙第二高等学校を締める女番長の北川すみれだ!!」と女番長の北川すみれは机を蹴り飛ばして言った。


「デブでブスのクセに女番長なの?」と早乙女あつ子は言った。


「あちゃちゃちゃちゃ〜。これはたまらんわ」と今日が日直の山田さとし君は頭を抱えて声を上げた。クラス中が一気にざわめいていた。


「あんだと? テメェ、あんだと? あんだとあんだと?」と北川すみれは顔を真っ赤にして言った。北川すみれは立ち上がると、ゆっくりと早乙女あつ子に向かって歩き出した。


「あんだとテメェ!!」と北川すみれは早乙女あつ子の顔に顔を近付けて怒鳴った。


「やめなさい!」と担任の佐々木浩二は弱々しく言った。


「お前は黙ってろ!!」と北川すみれは担任の佐々木浩二に怒鳴りつけた。


「今から自習にします」と担任の佐々木浩二は言って走って教室から出ていってしまった。


「あちゃー、ちょっと先生!」と今日が日直の山田さとし君は言って担任の佐々木浩二の後を追って教室から出ていった。


早乙女あつ子と北川すみれの激しいにらみ合いが続いていた。


女番長の北川すみれは黒板に行き白のチョークを手にするとチョークを食べ始めた。


「きゃー!! チョーク、食ってる〜!!」と学級委員の安達るみ子は悲鳴を上げた。


「メス豚! アンタにチョークが食えるのかい?」と女番長の北川すみれは早乙女あつ子にチョークを差し出して言った。

 

「フッ、ナメんな! ブス!」と早乙女あつ子は怒鳴り返すとカバンから国語の教科書を出してページを開くと紙を破いてムシャムシャと食べだした。


「きゃー! 転校生が、転校生が、教科書を食ってるー! 国語の教科書を食ってるー!」と学級委員の安達るみ子は叫んで気絶してしまった。


「誰か、そのやかましい女を保健室に連れていきな!」と女番長の北川すみれは言ったが、誰もがビビっていて学級委員の安達るみ子をほったらかしにした。





つづく

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