プロの中のプロ
「早乙女、Deliciousアルマジロマンションの509号室に住む高木裕太という男の部屋でキャバクラ『いちごソーダ』という店が営業している。違法だ。10代のセーラー服の女子高生たちが頻繁に出入りする姿が目撃されている。女子高生は働かされて搾取されている。早乙女、バカな政治家の代表格、駄性党の党首の松元雅広議員が通い詰めていて女子高生を買春している疑惑がある」と大和愛人警部は目を見開いて威圧的に話した。
「あの野郎。裏金もやってるらしいからな」と早乙女あつ子は言って椅子を蹴り飛ばした。
「そこでだ。作戦の話をする」と大和愛人警部は言って用意していた紙を早乙女あつ子に渡した。紙には大和愛人警部の手書きでこう書かれていた。
『高木裕太が経営している違法キャバクラ「いちごソーダ」のキャバ嬢になるためには「いちごソーダ」で深夜12時過ぎに行われる「もっと深夜にぶったり、いたぶったり、ロウソクを垂らしたりしてよね」という30分間でSM女王に扮したキャバ嬢がお客様をムチで無茶苦茶に引っ叩くとうイベントがある。お客様からの、おひねりを貰うためのイベントだ。つまりだ、キャバ嬢になるためには経営者の高木裕太との面接で高木裕太をムチで叩くという事をしなければならないのだ。そこで元女番長でありSM女王様、現役のSM女王様でもある早乙女あつ子に今週のスポットライトを当てたのだ。1高木裕太が死ぬ一歩手前までムチでシバけ。2高木裕太が死ぬ一歩手前までムチでいたぶれ。3高木裕太が死ぬ一歩手前までお尻にカンチョーをしろ。という3つの作戦を早乙女あつ子に実践してもらいたい。高木裕太との面接中はカマトトぶれ。清純そうに振る舞え。早乙女あつ子は童顔だが極めて美形で美しい女性だ。モデル並みの美人だ。早乙女、自分の美を活かせ。早乙女、高木裕太を殺すなよ。問題は惰性党の松元雅広議員だからだ。万が一、松元雅広に言い寄られたら、とりあえず、殺す一歩手前迄なら許す。以上 大和愛人警部より』 と書いてあった。
「大和愛人警部、わかりました。やります」と早乙女あつ子は敬礼して言った。
「よし。では早乙女に任せる。早乙女、もう一つある」と大和愛人警部は言って立ち上がった。
「なんでしょうか?」
「ここにいる分析のスペシャリストであり、分析のプロ中のプロ、エキスパートでもある牛島チョコミントを分析のためにムチでシバけ」と大和愛人警部は冷酷すぎる事を言った。
「えっ!? 牛島チョコミントをですか?」
「そうだ」
「でも……」
「早乙女、ムチの強さ、痛み、テクニックを詳しく前もって分析しておかないと今後の捜査のためにはならないのだ。嵐が丘警察署の業務や職員たちの命にも関わってくる問題になってくる。違法キャバクラを営業している高木裕太、バカで変態の松元雅広議員が死ぬ一歩手前までの成敗は許可した。許可したが、ムチ加減の分析をしておかないと攻撃力のさじ加減がわからない。攻撃力がわからないとダメージを与えた時の結果が判断できないのだ。牛島チョコミントはプロだ。プロの分析能力を誇るプロの中のプロだ。徹底的にムチでシバけ」と大和愛人警部は力説した。
「わ、わかりました」と早乙女あつ子は言って牛島チョコミントを見た。
牛島チョコミントは余裕でチョコミントのアイスクリームを食べながら早乙女あつ子を見ていた。
「早乙女ちゃんよ、遠慮はいらない。チョコミントのアイスクリームを食べ終えたら僕をシバいてみろ」と牛島チョコミントは軽く微笑みを浮かべながら言うとチョコミントのアイスクリームを舐めた。
つづく




