女の修羅場
「アンタ、なかなかるじゃん。教科書を食う女はアンタが初めてだよ!おめでとう!」と銀紙第二高等学校の女番長、北川すみれは手を差し出した。
「しゃらくせい! 気安く触んなブス! 散々、メス豚って言いやがってよ。このブスめ!」と早乙女あつ子は言ってブスの女番長、北川すみれを突き飛ばした。
「あんだとテメェ! あんだとあんだと! キルユー!」とブスの女番長、北川すみれは言ってポケットからビー玉を10個取り出した。
「何だよそれ?」と早乙女あつ子は言った。
「玉だよ! 光ってる玉だよ!」とブスな女番長の北川すみれは自慢気に言った。
「いやいや、何と言う玉か知ってるのか?」
「光っ玉だろう?」とブスな女番長の北川すみれはビー玉という名前を知らないようだったが得意げに言った。
「バ〜カ。光っ玉じゃねぇーよ、ブス。もう一度聞く。それは何だい?」と早乙女あつ子は馬鹿にしたように聞いた。
「ひか、ひか、光っ玉だろうがよ……。おい皆、これの名前はよう、光っ玉だよな!! 光っ玉に違いないよな!!」とブスな女番長の北川すみれはクラスメート全員に脅迫的に問い掛けた。
「光っ玉です」と川崎美恵子はうつ向きながら言った。
「光っ、光っ、光っ、光っ玉だよ」と吉田亜香里は半べそをかきながら言った。
「光っ玉だと思う」と渋谷真知子は冷や汗を出して言ったが呼吸が乱れていて苦しそうだった。
「すみれ様、間違いなく光っ玉ですよ」と林美紀子はヨイショしながら言うと緊張した笑顔を浮かべた。
「光っ玉だと思うなぁ。うん、すみれ様。光っ玉ですよ〜」と気絶していた学級委員の安達るみ子は目を覚まして答えた。
「どうだい、メス豚。光っ玉って言うんだよ。わかったか、こんチクショーめが!」とブスの北川すみれは言うと赤いビー玉を早乙女あつ子に目掛けて思い切り投げた。
早乙女あつ子はビー玉を素早く手に取って受け止めるとビー玉を窓の外に投げた。
「あっ、私の大事な光っ玉が!! この野郎!! おいメス豚!! 下に行って取ってこいよ!! 命令だ!!」とブスの女番長の北川すみれは言って早乙女あつ子の胸ぐらを掴み激しく揺さぶった。
「息がくせーんだよ! ブス!!」と早乙女あつ子は言ってブスの女番長の北川すみれの頬を強くビンタした。北川すみれは堪えた。
「そんなビンタじゃハエも倒せないね!あっはは…………はは」とブスすぎる北川すみれは言って白目をむくと後ろに倒れて気絶した。
「あっ! すみれ様が負けた!!」と学級委員の安達るみ子は言ってショックのあまり気絶してしまった。
川崎美恵子、吉田亜香里、渋谷真知子、林美紀子は泣いていた。今まで、このブスの女番長の北川すみれの鬱陶しさから解放される喜びに浸ってもいた。
「今日から、早乙女あつ子様が、この銀紙第二高等学校の番長として君臨する事を望みます」とメガネザルというあだ名の付いた正岡語気くんは嬉しそうに言って拍手をした。
「やめてくれや! 転校して、早々に女番長なんかしたくないわい! おい、あんたやれや! いつまで寝とんじゃい!!」と気絶している学級委員の安達るみ子を叩き起こして言った。
「私は学級委員です。悪の道を排除する義務がある。私は女番長にはなれませんし、なりたくないです」と学級委員の安達るみ子は言って気絶した。
つづく




