表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

52/75

【第52話 俊介の名推理】

こんにちは。

御覧いただき、ありがとうございます。


舞台原作「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」


是非、お楽しみ下さい。


「とにかくこれからそういう事があるかもしれないって事だけ、その空っぽの頭に入れておけ」

「おう」

「呆然と立ってたお前はボロボロに怪我をしていたから、何かしらの事件に巻き込まれた事は確かだ」


「紀彦兄ちゃんが言ってた6年前の大事件?」

「あぁ、そしてそれは恐らく晶のおじさんが言ってた事件だ」

「何だよそれ。どんな事件なんだ?」

 俊介はチラリと鈴森さんの方を見て少しバツの悪そうな顔をした。鈴森さんが関係してる事件なんだな。


「……それは時が来れば分かる。話を戻すぞ。お前はその時、アイスの棒を握りしめていた」

「アイスの棒? 何の関係があるんだよ」


「お前にはアイスの棒を噛む癖が昔からある。あの時、お前の手には噛みまくってボロボロになったアイスの棒ともう1本、ボロボロになってないアイスの棒が握りしめられていた」


 既に噛んだアイスの棒と、これから噛むアイスの棒か。

 大体1本あたり1時間くらいは噛むから時間の経過がそれで分かるって事か。

「それってもしかして、誰かと一緒に居た可能性があるって事?」

「そうだ」

 そっちか。


「その日彩夏ちゃんと俺は、お前とは遊んでいない。そして俺ら以外に仲が良かった人物がもうひとり居る。俺らはよくその4人で遊んでた」

「鈴森さん……」


 鈴森さんだ。俊介たちによると俺たちは子供の頃一緒に遊んでた。


「これはあくまで憶測だが、お前は今日この日、鈴森さんと一緒に居た可能性が高い」

「町田くんと……一緒に居た……っ!」

「咲良ちゃん!」

 とっさに鈴森さんを金城が支えた。

 鈴森さんの呼吸が乱れる。頭と胸を押さえ苦しそうだ。


「鈴森さんの運命を変える事は、お前の真実に近付くことにもなる。お前が思い出を忘れちまう原因のその先に、鈴森さんが居る



 俺の忘れっぽさと鈴森さんの運命が関係してる……。



 俊介は鈴森さんに近付き、落ち着いた口調で話しかけた。


「鈴森さん。今日この日を紐解く事できっと辛い思いをいっぱいすることになる。徹、お前もだ。今みたいに過去を思い出したり、感情が高ぶって辛くなる事が予想される」

「だけど、時間はない。覚悟を決めろって事だろ?」

「ああ、そうだ」


「めちゃくちゃ怖いよ。めちゃくちゃ怖いけど……俺は決めたんだ、運命を変えるって。約束したんだ、鈴森さんと友達になるって! 笑顔が見たいって!」

「徹ちゃん……」

「それが言えれば十分だ」


 俊介が俺の背中をバシンと強く叩いた。

 震えが止まったよ、サンキューな痛ぇ。


 オモイが急に何かを察知したかの様に、空中をくんくんと嗅ぎ出した。


「誰か来ましたね。嫌な妖力を感じます! 追手が時間を律するために来たものだと思われます」

「行こう! 徹ちゃんと咲良ちゃんの運命を変えるために!」

「俺たちがよく遊んでたのは、たぬき神社とその下にあるたぬき公園だ」


 何はともあれ行くべき場所はかなり絞られた。後はもう突き進むしかない。


「すみません、もう大丈夫です。行きましょう」

 鈴森さんの顔にも血の気が戻ってきた。

 これからどうなるか分からないけど、絶対に運命を変えてみせる。もう鈴森さんに悲しい顔はさせない。俺達で運命を変えるんだ!


「行こう。未来が僕らを待ってる」


 俺たちはたぬき公園へと走り出した。




完結するまで毎日18時に更新されますので

楽しみにお待ちいただければ幸いです。


2025/06/08までに「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」は完結します。


全部で4部作ありますこのシリーズ。

恐らく全てがラノベ化されると思いますので

そちらも合わせてお楽しみいただければ嬉しく思います。


応援の程、よろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ