【第46話 刺客現る】
こんにちは。
御覧いただき、ありがとうございます。
舞台原作「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」
是非、お楽しみ下さい。
光が治まると、そこに徹たちの姿は無かった。
「逃げられてしまいましたか」
「逃げたんじゃねぇよ。戦いに行ったんだよ、あいつらは」
「解釈の違いに興味はありません」
「いかがいたしますか」
クロたちは無事徹たちを過去へ送ったものの、依然として両者には緊張が走っていた。
「リアルガチかよ……」
「敵だったなんて聞いてないわよ!」
「困ったね~」
「敵だったなんて~」
「障害がある恋なんて燃えるね~」
「好きだったのによぉ!」
子供たちは互いに悲痛の叫びをあげていた。
恋した相手が敵役。身分違いの恋。
こうしたものは遥か昔から取り上げられ続けてきた、普遍的に人の心を掴んで離さない題材である。
この甘く苦い恋を経験し、このタヌキとキツネたちは成長してゆくのだろう。
好きでい続けるか、それとも諦めるか。問題はそこにある。どちらが一体気高い生き方だろうか。
「どうしますか? 今ここでケリを着けても私は一向に構いませんが。またいつかの時のように人間界をも巻き込む」
「やめろ、今争う気はねぇ」
「おや、すっかり丸くなりましたね」
「たぬきは丸い方が可愛いだろ?」
「まぁ我々も元より争いに来たのではない。不要な戦闘は避けるべきだ。一時休戦だ」
「お茶を淹れますか?」
「モイラ。そこまで休む気はない。人間が戻ってくるのを待つとしよう。あいつらを呼べ」
「かしこまりました」
紅茶のティーバッグをそっとポッケにしまい、モイラは前へと出て来た。
構え妖力を溜める。境内の木々が騒ぎ始め、狛狸の前に2ヶ所、光が集まり始めた。
「我、狐妖の神気により使役する。荒ぶる力にてこの世界を血と妖気の世界へ導け、オグマ!」
本殿向かって右の狛狸の前に召喚陣が現れた!
「大いなる力の前に全てを平伏させ万物を支配せよ、ストス!」
本殿向かって左の狛狸の前に召喚陣が現れた!
2つの召喚陣が強く光り始め呪文の輪が幾重にも重なり始める。
「今こそここに姿を……!」
「モイラモイラ、モイラ!!!」
術が中断され、辺りはいつもの様相へと戻った。
「ふぁ!?」
振り返ると、アトロが若干引いている。
「……もうここに居るぞ」
「あれ?」
オグマ、そしてストスと呼ばれた2人はコン・プー・スーと既に合流してじゃれ合っていた。
完結するまで毎日18時に更新されますので
楽しみにお待ちいただければ幸いです。
2025/06/08までに「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」は完結します。
全部で4部作ありますこのシリーズ。
恐らく全てがラノベ化されると思いますので
そちらも合わせてお楽しみいただければ嬉しく思います。
応援の程、よろしくお願い致します。




