【第44話 聞かぬは一生の恥】
こんにちは。
御覧いただき、ありがとうございます。
舞台原作「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」
是非、お楽しみ下さい。
「なんだ、どうした」
クロさんはもう刀に手をかけていた。
「なんだ人間」
アトロさんは手からもう魔法か何か出しそうな雰囲気を出してた。
「あ、すいません。人間です。僕町田徹です。よろしくお願いします」
「「「「「「「「「「「よろしくお願いしま~す」」」」」」」」」」」
両チームみんな挨拶してくれた。とってもいい子。
「あの、ちょっとつかぬ事を伺ってよろしいでしょうか?」
「なんだ」
「君たち、名前は?」
アトロチームの子供たちへ声をかける。
「コン」と、ギャル。
「プー」と、赤リボン。
「スー」と、お花畑。
「うん分かった。ありがとう。君たち名前は?」
クロチームの子どもたちへ声をかける。
「キン」と、青。
「フクロ」と、緑。
「タマ」と、赤。
なるほど。やはり喋る順番と並びが決まっている。向かって右から左へと喋る順番で並んでいる様だ。
俺はこの衝動を抑える事が出来なかった。
人類みな、この状況を目の前にしたら思うさ。
こいつらを並び替えたいって。そしてもう一度自己紹介して欲しいって!
「もう一回確認させて? 君たちは誰から喋るの?」
「ウチだけど」
ギャル狐のコンが答えた。
「ちょっと、ごめんね。ここと、ここが、場所交換してごらん?」
赤リボンのプーと、お花畑のスーを交換した。
並び順に喋る法則が正しければこれで正解が出るはずだ。
俺は今までお笑いで培ってきた全技術を投入し、ネタぶりをした。
「君たち、お名前は?!」
「コーン」
「スー」
「プ」
「はい、きたぁあああ! 超スッキリ! 大正解! いえぇええい!」
「「「いえぇぇえい!」」」
子供たちも一緒になって喜んでくれている。
ありがとう。何故かクロさんチームも一緒になって盛り上がっている。
きっとみんな気持ちは一緒だったのだろう。並び替えたいって気持ちが。
俺は強めに手を叩き、場を一度鎮めた。
パンパンパンパンッ!
「本題はここからです……」
「おぉ~……!」
全員が感嘆の声を漏らした。
稲川淳二もビックリの入りの緊張感。
こんなところで今までの経験が生かされるなど誰が予見しえただろう。運命とは分からないものだ。
緊張が走る。手に汗握る展開だ。
「もう一度確認しよう。君たち名前は?」
「キン」
「フクロ」
「タマ」
はい、分かりました。もう完全に理解しました。
君だ。青の君から喋ってるんだ。つまりは緑と赤を入れ替えるだけで皆が聞きたいあの言葉が浮かび上がってくる。
「OK! 君と君が入れ替わってみよう。うん。そうだね。これからすごい事が起こるからね」
子供たちは目をキラキラとさせている。みんな素直でいい子だ。みんなこの今してる事の意味が、大人になったら分かるさ。
「さて、いくよ……。君たち、お名前は!?」
この瞬間をどれ程待ちわびただろうか。それはまるで世界がスローモーションになったかの様に、その刹那を、俺はひとつも取りこぼす事無く楽しもうとしていた。
「キン!」
そうだ。まずは君だ。テンポよく行こう!
赤の子が大きく口を開けた! 息を吸っているぞ!
言え! 言うんだ! 今だ!
「フクロ!」
「タマ!」
「違うじゃん!!!」
完結するまで毎日18時に更新されますので
楽しみにお待ちいただければ幸いです。
2025/06/08までに「バック・トゥ・ザ・君の笑顔」は完結します。
全部で4部作ありますこのシリーズ。
恐らく全てがラノベ化されると思いますので
そちらも合わせてお楽しみいただければ嬉しく思います。
応援の程、よろしくお願い致します。




