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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

婚約破棄を予知したので、腐りきった祖国なんか捨てて、他国で幸せになってやる外伝(大聖女の遺品テーマソング第一集盗難事件)

作者: 神無月蓮晃

これは本編より九十年未来の話です。

これは本編より九十年未来の話です。


「陛下、一大事です。大聖女カオリ様の遺品が賊に奪われました」

「落ち着け、宰相。奪われたのは何だ」

「テーマソング第一集です」 

「何だって。あのテーマソング第一集を奪われただと」

「そうです」

「直ちに取り戻せ」

「それが賊の正体が不明なのです」

賊の正体が不明なので、取り戻すのは困難だった。

あんな価値が無い遺品を奪うような愚か者が居るとは想定外だった。

あんな物がおおやけになったら、我が国が大恥をかく。

何としても公になる前に取り戻さねばならない。


「この遺品は何なんだ。馬鹿にしているのか」

テーマソング第一集を奪ったレパンは呆れ果てた声を上げた。


祖国に別れを告げるにふさわしいテーマソング

以下略


プロポーズを断るのにふさわしいテーマソング

以下略


元気が出るテーマソング

以下略 


気持ちを楽に(重く)するテーマソング

以下略


勇気を称えるテーマソング

以下略


以上のピント外れな歌詞のテーマソング集だったからだ。

「もっと歴史的にも、文化的にも、価値のある遺品だと思ったのに、こんなピント外れな内容の書物だったなんて。これでは詐欺ではないか」

レパンは自分の失敗を棚に上げて、詐欺だと激昂した。

「待てよ。これは暗号かもしれない」

更にとんでもない勘違いをした。


「間違い無い。レパンの犯行だ」

ザニガタ捜査長はレパンの犯行だと、断定した。

「直ちにレパンのアジトを見つけ出せ」

「「「分かりました」」」

捜査員達がレパンのアジトを突き止める為に王都に散った。


「レパンのアジトが判明しました。王都の外れにある廃工場です」

「総員、直ちに廃工場に向かえ。私も急行する」

レパンの逮捕の為にザニガタと捜査員達が廃工場に向かった。


「逃げられたか。おい、テーマソング第一集は見つかったか」

「見つかりません。おそらくレパンが持ち去ったと思われます」

既にレパンの姿は無く、テーマソング第一集も見つからなかった。


「駄目だ。暗号が解けない。もしかしたら他のテーマソング集も必要なのかもしれない」

しかし王宮には他のテーマソング集は無かった。

完全に手詰まり状態になってしまった。


「レパン逮捕の為に公爵家から第二集が提供されました。これです」

「ふむ、これは面白い。レパン逮捕の予言だ」

ザニガタは内容を読んで、微笑みを浮かべた。


感謝を伝えるテーマソング

以下略


怪盗逮捕のテーマソング

以下略


それは確かに怪盗逮捕のテーマソングだった。

しかしそれはレパン逮捕の予言ではなく、スターという怪盗の逮捕のテーマソングだった。

ザニガタはとんでもない勘違いをしていた。


「ザニガタからの挑戦だと」 

テーマソング第二集が欲しければ、王立博物館まで盗みに来いという内容の放送が王都中に流れた。

ザニガタからのレパンに対する挑戦だった。

二人の宿命の対決の時は刻一刻と迫っていた。

読んでもらえたら嬉しいです。

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