95/109
95
レラのハンドガンの銃弾が切れた。
マンマは攻撃を続ける。
銃の弾倉を交換しつつ、レラはマンマへの距離を詰めた。
銃を体内に収納し、左脚で後ろ回し蹴りを放つ。
マンマが銃撃を止め、両手で蹴りをブロックした。
「アラ?」
マンマが言った。
「今度は乱闘を、お望み?」
蹴り脚を下ろしたレラに向かって、マンマが両手を広げた。
「おいでなさい。この母が全てを受け止めてあげましょう」
レラが跳んだ。
右手を後ろに引き溜めてからの、正拳突きをマンマの顔面に叩き込む。
後方へ、のけ反ったマンマの右手首をレラの左手が掴んだ。
空気がピキピキと音を立てる。
マンマの右手が肘の辺りまで凍りついた。
「まあ!」
マンマが驚きの声をあげる。
次の瞬間。
マンマの左手が、自らの右腕の肘から先を叩き折った。
腕が床に落ちる。
そして。
マンマの右腕は元に戻っていた。
レラが動いた。
左手のひらを広げた掌打が、マンマのアゴ先を正確に打ち抜く。
ヒザを落としかけるマンマの髪の毛をレラの右手が掴んだ。
マンマの顔の周りの空気がユラユラと揺らぎ始める。
レラの右手が超高熱へと到達し、マンマの頭を溶かす。
本来であれば、瞬時にマンマの身体は燃え尽きるはずだが。
マンマの顔は、やや溶けたところで止まっている。
すさまじい再生能力。




