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ショッピングモールへと1歩、踏み入れたラスプーラの頭の中で警報が鳴り始めた。
いつもの感覚。
何者かが、ラスプーラを攻撃しようとしている。
さっそく、お出ましか。
どうやら、これは俺を殺そうとする罠で決まりのようだ。
ラスプーラは敵意の出所を探った。
彼の超能力は間違えない。
完全に相手を特定できる。
居た。
コーヒーショップの客席に座っている、赤いワンピースの女だ。
女から攻撃の意志が見える。
距離は20m。
ラスプーラが護衛の2人に敵の存在を伝えようと口を開きかけたところで、女があからさまにバッグからハンドガンを取り出した。
護衛の2人が女に気づき、ラスプーラの前へと出る。
男たちも銃を抜く。
赤のワンピースの女と、護衛たちの銃が同時に火を吹いた。
女の撃った銃弾は、護衛2人の頭と胸を撃ち抜いた。
護衛たちの撃った銃弾は、テーブルのイスに座った女の身体に命中する軌道を進んだが。
ラスプーラは女の身体の着弾点に先に穴が空き、弾丸を素通りさせるのを見た。
(何だと!?)
ラスプーラは驚いた。
敵は妙な能力を持っている。
銃が効かないなら。
ラスプーラは、女に向かって走りだした。
サイコキネシスで捻り潰す。
まずは射程内まで近づく。
たとえ撃たれても、ハンドガンの弾は全て止め、女を八つ裂きにしてやる。




