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レラがメフィストの口を塞ごうとして、2人が取っ組み合っていると、研究室の入口に2つの人影が現れた。
影の小さなほうが、メフィストに声をかけた。
「メフィストさん」
メフィストとレラが、入口を見る。
そこには、レラと同じ年齢くらいの若い男と、かわいい小熊型宇宙人が立っていた。
「モッキュじゃないか!」
メフィストがモッキュへ駆け寄った。
モッキュの身体を持ち上げ、その頬に自分の頬をくっつける。
「どうしたんだい?」とメフィスト。
「ええ!? 今日は直接、お邪魔しますって連絡しましたよ?」
ほっぺたを押され、顔がギュッとなったモッキュが言った。
「そうだった!? 最近、物忘れがひどいな、僕は!」
メフィストが大笑いした。
(いつもだろ)
レラは思った。
「とにかく、モッキュに直接、会えるなんて、僕は嬉しいよ」
メフィストが喜んでいると、モッキュの隣の男が「ゴホン」と咳払いした。
不機嫌そうだ。
「あ! ボクのパートナーのジローです」
モッキュがジローを紹介した。
レラはジローを見た。
黄色の髪に東洋的な涼しげな顔。
襟元から覗く首筋にはバーコードのような刺青が彫られている。
ハイブリッドソルジャーの賞金稼ぎ、ジロー。
ジローもレラを見た。
2人の眼が合う。




