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「殺っちゃっていい?」


「ダメよ、イジー! 今回はアタシに殺らせて!」


 レラはゲージを見た。


 あと、30秒。


 お願い。


 早く、早くして!!


「じゃあ、2人同時に左右から首を、はねましょうよ!」


 イジーの声。


「いい考えね!」とワール。


 ゲージが満タンになった。


 レラは、ガラスメガネを装着した。


 身体が瞬時に変形する。


 小麦色の肌に黒髪のポニーテール。


 タイトなコンバットスーツ。


「「せーの!」」



 イジーとワールの声。


 レラが、3人が見える位置へと飛び出した。


 レラの視界に映ったのは、イジーとワールのビームソードが、こちらに背を向けたメフィストの首を左右から斬り落とす瞬間だった。


 絶望と怒りの叫びが、レラの喉元まで上がってきた。


 しかし、レラは、その感情を飲み込んだ。


 メフィストが言い残した言葉が、頭の中で何度もリプレイされていた。


「研究室の中では戦うな」


 これだけは守らなければならない。


 レラは最速で倉庫の出口へと走った。


「居たわよ!」


 ワールの声。


 イジーが動いた。


 脱出しようとするレラの前に立ち塞がる。


 イジーのビームソードが唸りをあげ、レラを襲った。


 レラはギリギリでビームの刃をかわすと、倉庫の外へ転がり出た。


 すぐに立ち、廃工場の敷地スペースに積み上げられ山のようになっているスクラップへと走った。


 外は、いつの間にか、スミガン特有の濃霧に包まれている。


 全力疾走するレラ。


 振り向かずとも、2人の姉が、すぐ真後ろに追ってきているのが分かる。


 背中を焼き焦がすような、おぞましい殺気をビリビリと感じるのだ。


「さっきの女と違うじゃない!」

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