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最後の傭兵ではない。
奴は倒れ、今、アンドロイドに殺されている真っ最中だ。
では、これは?
傭兵だ…ガスマスクを被っていて、顔が見えない。
いや、それよりも、この敵は…6人目だ。
いつの間にか、敵が1人、増えている。
テンマはアンドロイドたちに、倒した傭兵を確認させた。
1、2、3、4、5人。
やはり1人、増えている。
しかも、この敵は強い。
傭兵たちとは比べ物にならないスピードで近づいてくる。
アンドロイドたちを集めて、早く迎撃しなければ。
トレンチコートのテンマの前に、ガスマスクの兵士が迫った。
アンドロイドの攻撃を、すり抜けてテンマへと飛びかかる。
テンマがアンドロイドたちを呼び寄せようとするが、間に合わない。
ガスマスクの兵士が空中でグニャリと溶け、変形した。
そして再び、人型を形造る。
そこに居たのは。
銀色の髪、髪型はツインテール。
細身で筋肉質の身体をタイトなコンバットスーツに包んだ、雪のように白い肌の女。
女の強烈な右の上段蹴りが、テンマの顔面を直撃した。
帽子が宙を舞い、テンマの改造された頭部が破壊され、火花を散らす。
下半身は立ったまま、蹴りの衝撃で上半身は右側に曲がったテンマは、そこで停止した。
女は蹴り脚を下ろし、じっとテンマを見ている。
「アーアーアー」
頭部を破壊されたテンマが喋った。




