表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/109

41

 ジェロニムが頷くと、少年が、その細く美しい指に1本につき1色の染料を付け、ジェロニムの精悍な顔の肌に複雑な模様を描き始めた。


 必勝の、まじない。


 戦士の証だ。


 しばらくして、少年の手が止まった。


 ジェロニムの顔に、立派な戦化粧が完成していた。


 少年がテントを出る。


「では行け、ジェロニム。行って、我ら部族と、お前の主『死なぬ女』マンマ・ハッハに勝利を捧げるのじゃ!」


 族長の声がテントに響いた。


 ジェロニムは立ち上がった。


「必ずや勝利を」


 そう言って、ジェロニムはテントを後にした。


 近くに停めていた重武装のバギーに乗り込む。


 エンジンをかけ広がる荒野へと走り出した。




 30分後、ジェロニムのバギーは「挑戦状」に書かれた指定場所に、時間通りに到着した。


 まだ太陽は頭上にある。


 荒野の真ん中に1台のバイクが停まっていた。


 銀色のボディとカウル。


 バイクの横には1人の女が立っている。


 ターコートの砂漠の民にして、元「バイパー」構成員、復讐者デ・レラ。


 通常モードの姿だった。


 ジェロニムがバギーを停めた。


 2人の距離は100m。


 バギーを降り、荒野に立つ。


「女! 貴様が俺に挑戦するのか!?」


 ジェロニムが大声で言った。


「そうよ!」


 レラが答える。


「女! 名乗れ!」


 ジェロニムの問いをレラは無視した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ