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「また使いたいから、今度は直接、研究ラボに行ってもいいですか?」とモッキュ。
「ええ!? モッキュと会えるのかい!?」
メフィストは両手を挙げて喜んだ。
「丁度いい! 他にも、いろいろ試して欲しい装備があるんだよ。現場での使い勝手を見てもらえると助かる。ほら、こっちはお金が欲しい状況もあるからさ」
そう言って、メフィストはレラのほうを振り向いて、ニヤリとする。
レラは無視した。
「わわ! それは楽しみです。じゃあ、お伺いするときに、また連絡しますね」
モッキュはディスプレイの中で、愛らしく手を振った。
モッキュが画面から消える。
「君の復讐のための装備技術を一般向けに改良して、販売していかないとね。開発費や研究費も確保しないと、マンマを倒す前に破産する」
メフィストが「ヒヒヒッ」と妙な笑い声を出した。
レラは真剣な表情になった。
「次は…」
そう言ったレラの瞳は、すでに戦闘モードに突入したかのように激しく燃えていた。
惑星シープドーンの「大いなる崖」に建つ、動物の皮で造ったテントの中。
古の戦闘民族「ライジング・ケルベロス」の族長の前に、マンマ・ハッハの部下「戦士」ジェロニムは、あぐらをかいて座っていた。
天空に燦々と輝く陽の光も、テントに遮られている。




