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 では、この男の言っていることは事実なのでは。


「あなたは誰?」


「ええ!?」


 男は眼を大きく開け、大げさに驚いた。


「君を見つけた場所で自己紹介はしたのだけど…あ、途中で君が死んだのか! 僕はメフィスト。『マッド』って呼ぶ奴も居るが、自分では『錬金術師』が気に入ってる。ドクターであり、科学者。君を助けたのは、僕の趣味の復讐観察…」


 メフィストが、そこまで言ったところで。


「ミア!!」


 レラが叫んだ。


「わ!! だから、大声はやめてくれって!」


「ミアが危ないわ! 早く知らせないと!!」


「ミア?」


 メフィストが首を傾げる。


「あたしの妹よ! マンマたちが妹を殺そうとしてる! 早く知らせて!」


「うーん。何だか、よく分からないな」




 惑星シャールから、さほど遠くない位置にある惑星ザウムウッド。


 緩やかな丘陵地帯にある、ミアの住む家へと、レラとメフィストは、やって来た。


 あの後、面倒くさがるメフィストを大声で従わせ、ミアに連絡したものの、応答は無かった。


「あたしが死んでから、どのくらい経ってるの!?」


「脳からAIへのコピーは、けっこう繊細なんだ。まずは脳から情報を収集して、その後でAIに移し換える。そこで慎重にしないと完璧な」


「どのくらい経ったのか言え!!」


「わ!! 怖いなー。えーっと、2日くらいかな? 僕は天才だから、宇宙中を捜したって、これほどの早さで」


 メフィストの言葉はもう、レラには入ってこない。


 2日…。


 マンマの手下は…あるいは宣言通りにイジーとワールは、ザウムウッドのミアの家に向かったのではないか?


 絶望感が襲ってきた。

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