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第15話 私……生徒会長のしもべです!

  生徒会書記にして生徒会長の弟、北条芳介。

 そいつが突き付けてきた写真は、まさに決定的だった。

 

 上半身が鏡の中に入っている写真とか、魔法でも使ってなきゃありえない状態だ。

 

 だが、しかし。どんなに苦しかろうと、俺はそれを無理やり否定するしかない。

「またまたー、こんなコラージュ写真を見せられてもなぁ」

「ほう。君たちが鏡の中に入っていくのを、僕はこの目でしっかりと見ていたのだけれどね! それは僕の見間違いだと言いたいのかい?」

「ああ。見間違いだ。そうだろ、白銀さん」

 

 部屋に入ってから一言も発していない白銀さんに、俺は発言を促す。

 白銀さんは……なんだか妙にうっとりとした表情をしている。

 

 あれ? なんかおかしいぞ。

 

 俺はもう一度白銀さんに呼びかける。

「……なあ、白銀さん。そうだろ?」

 

「私は……生徒会長の仰せに何でも従います」

 

 ……あれ?

「白銀さん、何を言っているんだ?」

 

「私は今、気づきました。私の人生は、生徒会長に奉仕するためのものだったのです」

 

 いやいやいや。

 

 北条芳介が満面の笑顔で白銀さんに話しかける。

「はははは、君もやっぱり姉さんの魅力に気づいたようだね。姉さんは宇宙一の生徒会長だからな」

 

 宇宙一の生徒会長? なんだその馬鹿ワード。

 目の前でだらしなく寝っころがってゲームをやってる女が宇宙一とか、頭が沸いているとしか思えない。

 

 

「あぁー! くっそっ! 負けっちゃったじゃない!!」

 そう叫びながら、生徒会長と呼ばれた女はコントローラーを畳に叩きつける。

 それからこちらを振り返る。

 たれ目気味の大きな瞳と、長いまつげ。そのすぐ下の泣きぼくろ。分厚くてみずみずしい唇……宇宙一かどうかはともかく、かなりの美人だ。

 

 その生徒会長が、「よっこらせ」と言いながら上半身を起こしてこちら向きに座る。……あぐらで。

 

 スカートなのにあぐらをかいたため、むちむちの太ももが露わになっている。

 寝っころがっているときには気づかなかったが、胸が非常に大きく、ブラウスがはちきれんばかりになっている。あれ、何カップくらいあるんだろう……。

 

「おい君!」北条芳介が顔を赤らめながら叫ぶ。「姉さんの体を見て、破廉恥なことを考えるのはよしたまえ」

「秋葉野くんたら、そんなことを考えているの?!」白銀さんも叫ぶ。「見損ないました!」

 

 いやいやいや、北条芳介が変なのは最初からだが、白銀さんまで明らかに変になってしまっている。

 これは絶対おかしい。

 

 あぐら座りの生徒会長は、こちらを向いてニヤリと笑う。

「みーんな、私のことを大好きになっちゃうのよね」

 

 白銀さんがとろんとした目つきになる。

「は、はい! だ大好きです! 生徒会長のためなら、な、なんでもやります! なんでもやらせてください! 私……生徒会長のしもべです!」

 

 おいおい……白銀さん……。

 

 白銀さんの衝撃発言に、生徒会長は鷹揚にうなずきながら、両手を広げる。

「よーし! 三人ともこっちにおいで。まとめて頭なでなでしてあげよう」

 

「わーい」

「光栄です!」

 と言いながら、北条芳介と白銀さんは生徒会長のあぐら座りのふともものあたりに頬ずりをはじめる。生徒会長は両手を使って二人の頭をなでまわす。

 いやいや犬じゃねぇんだから。

 

「私のハーレムに、そろそろ美少女も欲しいと思っていたのよね」

 生徒会長はそう言いながら、よだれをたらしそうな顔をしている。ていうか、本当にたらして胸元を濡らしていた。

 

 いやもう、明らかにおかしいだろこれ。

 

 よだれをたらしたままうっとりとしていた生徒会長が、ふと思い出したように、こちらに視線を向ける。

「そこのオタクっぽいダサ男子くん、気後れしなくていいのよ。おいでなさい。大丈夫、私はめっちゃストライクゾーンが広いの。そのくらいのダサさもギリギリストライクゾーン……外れてるけどまあ大丈夫!」

 

 結局ストライクゾーン外れてんじゃねぇか!

 

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