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眺めるは「追憶」の波紋  作者: 高海丸登
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序章

「ぐっ、もうっ、、、これを使うしかねぇっ!」

雷の轟く空、地に響く地震、地球はもう、崩壊寸前だった。

「やめろっ!今そんなものを使ったら、この星は耐えられないっ!」

俺の1つの判断ミスが、すべてを狂わせる。

「くっそぉぉぉぉぉおおお!!」

崩れ去る地に、俺達は吸い込まれていった────

「ん、……あれ?」

目を覚まして起き上がると、俺はどこかの草原の丘の真ん中に1人。

一体ここはどこなのだろうか。

周りを見渡しても、草原が広がるだけだった。

何一つとして特徴的なものは無く、山が奥に見える程度。

「てか、俺、誰だ?」

場所以前に自分の名前さえ分からない。何もかもが思い出せない。何故ここにいるのか、自分は何者なのか、全くもって記憶にないのだ。

ここでふと、頭の中に一つの情報が流れ込んできた。

「俺の名前は……ラソマ…」

未だにその1つの情報しかない。他に情報は何か…

「この体は…7歳…だよな…?」

そうだ。どう見たって7歳の体だ。

だがおかしい。俺が7歳だとしたらこんなに頭は回るだろうか?

この失われた記憶と関係があるのだろうか。

「ここにいても、何一つとして変わらないな。とりあえず、人のいるところへ行こう」

今は周りを見ても何も無いが歩けば何か見える、分かるだろう。

歩こう。この記憶の謎を解くために。


――どれくらい歩いただろうか。もう足と体力の限界だった。

7歳の体で何時間も歩くの自体がおかしいのだ。

その何時間歩いて人の通りそうな道に辿り着いたとはいえ、家の一つも人の気配もいっさいない。

「く……そ…諦めて……たまる…か」

掠れた声でそう漏らしたが、どうしようもなかった。

俺は足がもつれ、その場でドサッと音を立てて倒れた。

薄れゆく意識の中、遠くの方から何かが近づいてくる音が聞こえたのは気のせいだろうか。

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