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蒼穹の眼  作者: つぼさん
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0からのスタート

「やーいのろま!」

「魔法使えないの?だっせ!ww」


いつも近くの子供たちに言われる心無い言葉、

昔から仲が良かった子たちも学校で魔法を習い始めてから皆離れていくようになった。


「なぜうちの子には魔力がないのでしょうか、先生。」

「私にもわかりません、この子の目を見る限り普通の子よりも魔力があるはずなのですが・・・」

「こいつの努力が足りんのでしょう、先生や。」

「いえ、そんなことは・・」


隣の部屋から聞こえてくる親と先生の会話、かれこれ1年以上も前から似たような話を何度もしている。


--なぜ魔法が使えないのかな--


遡ること2年前、生まれてから5年がたち、5歳になった僕は村と少し離れた場所にある

マール国立魔法小学科校に入学することができるようになった。

入った当時は魔法を使うことができない子しかいないため目立ったことがなかったのだが、半年がたち魔法を使う実践授業が始まってから1か月程がたった時の事だった。


「今日リナ寝てただろ」

「え?寝てない、寝てない!」

「嘘つけ、よだれ垂れてたぞー」


村が一緒で昔から一緒に遊んでいた幼馴染のリナとは普段からよくしゃべっている。

今日もたわいのない会話をしながら帰っているとき昨日から始まった実践授業の話になった。


「そういえばファル」

「んー?なにー?」

「まだ初級魔法発動しそうにないみたいだけど、教えてあげよっか!」

「えー・・やめとくー、リナは発動してるけど暴発してばっかじゃん」

「発動しないファルよりかましだしー!べーっだ!」

「うっさいな!、もう先帰るから!」


この頃、クラスの9割は初級魔法の簡単な各属性の属性弾を安定して発動できるようになり、発動することすらできていない者はファルを含む2人だけだった。

先生は、ゆっくり覚えていくといいと言っていたが、明らかに遅れているためファルは皆に置いて行かれないかと心配でイライラしていた。


なんだよ、自分はできるからって偉そうに言いやがって・・・

俺だって明日には発動してみせる!

とは思ったものの、どうやったら発動するんだろ?


先生は体に内包されている魔力を指先に集めるようにイメージしてから、自分の適正の属性を思い浮かべるって言ってたけどさっぱり自分の魔力がわかんないんだもんなぁ・・・


家に帰ったら裏の畑で練習しなきゃ



「ただいまー」

「おかえり、ファル、ご飯は後20分したらできるから、それまでに片付けしとくんだよー!」

「はーい!」


片付けなんかやってられるかってよー

裏の畑で練習、練習!

ファルは二ヘラと笑って裏庭へとかけだした。

後ろの方でこらー!と聞こえた気がしたが聞こえないと言わんばかりに・・・



指先に集中して、

魔力の塊を作るイメージをして、

・・・・・・。


「やっぱできねえーっ!」

くぅー、こんな出来ないものなのか、?

悔しいなぁ


繰り返すこと数十回、一度も指先に魔力すら集まることなくご飯の時間になった。



「ねぇねぇ母さん、魔力のイメージがわかんない」

「魔力のイメージねぇ、生まれた時から体から出てる物だからねぇ、ファルはそういう感覚ないのかい?」

「ぜっんぜん!」


ファルの母、シーナは何故かしらと首を傾げている。

父のジルマンはと言うと、


「努力すればなんとかなるさ」


と言うばかりだった。



翌日学校に行くと、リナがいつもの席に座っていた。のだが・・・

こちらに向いてくれず、昨日、ほって帰ったのを怒っているらしい。


「お、おはよ」

・・・・・・・・。

「昨日は悪かったよ」

・・・・・・・・・・・。


一切反応がない。

仲直りしようにも、あれじゃ無理だよね・・・

と心の中で溜息をつきつつカバンの中身を出して授業の準備をする。


数分が経ち。

チャイムだ、朝礼が始まる。

今日は担任のビアルゴ先生が1日、実践授業の先生をするらしい。


「朝礼はここまで、各自着替えたらすぐに第一実践場に来るように!」

「あと、ファルは実践場に行く前に私のところに来なさい。」


ん?なんだ?呼ばれるようなことしたかな?

と疑問を顔に浮かべつつ実践着に着替える。


先生の部屋は第一実践場に行く途中、2階で階段から降りてどんつきだ。


「先行ってるな!」

「おう、俺も先生のとこ行ったらすぐ追いつく」


友達のラインと会話をしてから先生の部屋へ

先生の部屋に入るとすぐに声をかけられた。


「ファルか?」

「はい、そうです。」

「よし、じゃあこっちへ来なさい」

「何の用でしょう?」

「実はな、前々から魔法が発動しなくて困ってただろ?、そこで授業中に保険医のテルミナ先生にお前が魔法を使うときの魔力の流れを見てもらったんだ」


頭の上にはてなマークが浮かぶ。

なんで魔力視に優れたテルミナ先生に見てもらったんだろう?

だいたい、呼ばれたのはなんでだ?


「はぁ、それはどゆことでしょうか?」

「まぁ、結果から言うとお前から魔力が一切見えなかった、そこで教育長に頼んで”魔力石”を貸してもらったんだ。」


魔力が見えない!?

それってつまり体の外に一切、魔力を放出できてないって事!?


いや、つまり、もしかして俺は天才で、この前座学で習った魔力隠蔽術に優れてるってことでわ!!!!

ふっふっふ!これで将来は国のスパイみたいな役職に就けるんじゃないかな・・・。


急ににやけだした生徒に先生は一瞬たじろいだのだが、本人は全く気が付いてないようだ。

知らぬが仏である。


「オホン、それでだお前の魔力を引き出すために魔力石を貸してもらったのだ」

「・・・・あ、はい!、それで僕は何をすればいいのでしょう!」

「とりあえずこの石に触れてくれ」


そーっと手を伸ばし魔力石にさわってみる。

中々きれいな石で、紫色だ。

触った感触はひんやりしていた、手のひらサイズくらいだし持って帰りたいな

と思っていると先生が唸り始めた。


「ファル、今まで魔力ってどんなものか感じたことあるか?」


急に訳の分からない質問が飛んできた。


「ないですけど?、それがどうかしたんですか?」


先生は相変わらず唸っているのだが、表情がさっきよりも厳しくなった。

この後、僕は信じられないことを聞くことになった。


「お前、魔力総量0だな」


「・・・え?」




お初お目にかかります。これから趣味でほそぼそ書いていきますが応援していただけると幸いです。

中二的表現やハーレムもの大好きですので、お気をつけて。。。今更遅いですがw

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