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序章
一面に広がるのは緑と蒼。
太陽に惜しみも無く曝け出される、淡い草原と空。
風はそよぎ、草は唸る。
見渡す限りの草原。
それを渡るのは、黒き者達。
鍛錬を積み重ねた強者達。
その者達が背負う物も、また黒。
それから溢れ出る蒸気は、その者達の生命の鼓動を現す様。
その者達が追うのは、赫き獣。
大地を削り、人獣を喰らう悪獣。
黒き者共は、其れを追う。
機械仕掛けの黒き得物を背負う狩人。
彼らは呼ばれる――――
「赫獣討伐特別小隊」
―――通称、クロガネ―――――
どうも、隕です。初の小説ですが、宜しくお願いします!