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Colorwar《色の戦争》  作者: ひでやん
入学編
3/5

衝撃のトラブルと事実

なんか1万文字超えました、すいません

長いですがどうぞお付き合い下さい

食器を水につけた後、僕は再びテーブルに座る、置き紙に書いてある事に関して考えていた、本当に僕は学園というのが分からない、だが意味は知ってる、学生という身分の人が通う場所で基本な勉強はもちろん戦闘技術まで教えてくれる場所だとか

もし言葉通りの意味ならばそこに僕が通う事になる、僕は勉強はマスターしてるつもりだし戦闘技術に関してせは習う事がないはずなんだ、なのになんでこんな所に姉さんは通わせようとしてるんだ?


「ちゃんと意味はあるんだよ?」


心を読んでいるかのごとくそう言ってきたのは2階から降りてきた姉さんだった、なぜかスーツ服の上に軍服を羽織ってる


「どんな意味があるんだ?」


「君は文字通り心がない、感情がない、だから笑えないし人を殺しても何も思わない、それはいけないと考えた私が少しでもそれを改善できるようにと考えた結果こうなったの」


どうやら現状がダメと考えた姉さんは学園に通わせる事によってそれを改善しようとしてるらしい


「指示された以上学園と言うのには行くがなぜ行く必要がある?」


「それは行ってからのお楽しみと言うことで」


しー!と静かにしてアピールのポーズを取りながらそう言った、行ってから考えて行動しろと


「もちろんの事だけど私は弟君と行動ができないから後はあっちの判断に従いつつ無難にやって」


「分かった」


指示された以上真面目にこなす、今までみたいにやればいいだけだ


「じゃ、私は行くね」


そう言って廊下を歩き玄関から出ていく姉さん、さて準備をするか、そう思い僕は階段を上がり自分の部屋に戻る、するとまた置き紙が机に置いてあった、内容は


「クローゼットの中に制服が入ってるからそれに着替えてね」


ふむ、確かに学園は制服という服装で通う所がほとんどと聞く、今から行く学園もそんな場所だろう

そう思いクローゼットを開ける、必要最低限の服しか入ってないが真ん中に異様に目立つ服があった、黒白の制服だ、ズボンは黒くて長く、シャツは白色だが学ランが黒、ロングコートのように伸びており袖や首まりなどは白色の線が貼り巡っていてか肌の至るところも白い線があった、ネクタイは黒だ


「今から護衛任務でもするのか?」


分かりやすくいえばSPの服装なんだ、SPは腰などに銃や通信機などを装備し護衛対象を護衛するのだかその装備を取っていてロングコートのように伸びていると言えば分かるだろうか


「まぁ、いいだろう」


疑問を持ちつつも僕はそれに着替える、意外と違和感もないため履き心地も悪くないし動きやすい、これはいいな


「さて、着替えて移動するだけでいいと言ってたが・・・」


ココ最近任務と家にいるだけであまりこの辺りの地形を知らない、置き紙には裏に追加で通う学園の名前は国立魔道学園と書いてある、そこは確か優秀な人材しか揃ってない場所だったはずだな、だがまずは場所を特定しなければ、そう思い僕は白色の靴を履き外に出る、住んでいるところは住宅街だ、二階建ての家や古民家などがある、ちょっと遠くを見ればマンションも見える場所だ、そんな場所を僕は歩きながら考える

まずすべき事は場所の特定、そしてそこまでの道、この二つさえ覚えればもう忘れない、だがそれを調べる道具がない、だから聞いて探すしかないか、そう思っていると表通りに出た、時間的には7時40分ほど、世間で言うところの出勤時間というやつだ、そのため人が多めだった、街ゆく人に国立魔道学園がどこにあるかを聞いたところ判明した

まず国立魔道学園は山のように出っ張ったところの上にありそこには広い校庭、大きい闘技場と校舎が存在する、ここからだとマンションやビルで見えないためあっちに行ったら見えるよと指を指された方向を向いた、その方向はマンションやビルで見えない方向だった、だがあっちだと言われた以上こっちに向かうしかない

そう思った僕はそっちに向かった、するど次第に坂道が増えてきた、10分ほど歩けば先ほどまで高いと思ってたビルも小さく見えるようになってた、相当高いところにあるな・・・

次第にその風景は道路と左右にある道だけになりその道には桜の木が生えていた、今の時代品種改良などが魔法の技術によってより進化してるため桜の木もより美しさを増してるとか


(時々ベンチが見えるがあれはなんだ・・・)


僕が小走りをしていると時々ベンチが視界に入る、おかしいなとは思ってる、なぜ道端にこんなのがあるのか、休憩するにしても桜の木下にあるのだ、あれだと桜の花びらが邪魔するのではないか?

まぁあくまで推測だ、世間の常識が僕の推測とあってるはずもない、そう思えると気が楽だ

なんて思ってたら人が固まってる場所があった、その場所は桜の木がちょうど生えてえりその真横で人混みができてた、ここまで坂道だから車は来ないと思うが道路にはみ出てる為危ない、だが中が気になる、そのため僕は無理矢理人をかき分けようやくその現場を目にする


「私はこれから学園に行くところなのです」


「学園なんていいじゃん、俺らと遊ぼうぜ?」


う〜ん、これはいわゆるナンパというやつか、道端で一目見て綺麗だと思った女性を何かに誘う行為、知識だけはあるが本物を見るの初めてだ、さてこの騒動を起こしてる人間はっと・・・

男達の方は3人で一人の女性を囲んでいるように見える、髪型はリーゼント、服装は暴走族が着そうな服装だ、目にはサングラスをかけており明らかに不良だと一目見れば分かる


「いい加減にしないと魔法で攻撃しますよ」


「攻撃だってよ!、こわぁ〜い」


完全になめられてるな、この国の法律上魔道騎士が一般人を魔法によって攻撃するのは禁止されてる、もしした場合は思い処分が待っている、不良達はそれを利用しているんだ、もちろんその対策もされている、近接攻撃であれば死なない程度であればいいらしい、ただし怪我の具合次第では重い処分が待ってる、魔道騎士である以上力があるのは仕方ない、近接戦闘も不良より確実に強い

故にこの場で無難なやり方、何も被害が起きずに終わるやり方は話し合いの結果解散する事にするか不良達が諦めて帰る事にするかだ

だが今の状況を見ると諦めるというのはなさそうだ


「なぁ行こうぜ?」


「っ!触らないで!」


肩に手を置いた不良だが女性に吹き飛ばされたため後ろに下がる、それでようやく囲まれていた女性が見え────


「え?」


僕はパニック状態に陥った、何であいつがここに?腰まで伸ばしたサラサラそうなストレートの髪、目は赤く服装は僕と着てるのと同じだ、叫びそうになる体を僕は必死にこらえる、なぜ?なんで


(妹がここに・・・?)


あの時死んだんじゃ・・・いや確実に死んだ、生き返るなんて事は無いくらい確実に死んだ、じゃあ目の前の人は?似てるだけ、似てるだけだ・・・、そうに決まってる

言い聞かせるように心の中でそう呟く、焦りつつも徐々に冷静になり姉さんの言ってた事を思い出す


「困ってる人がいたら助けなさい、それはいずれ未来に繋がる」


未来は何が起こるかわからない、協力関係は多い方が何が起きても対応できるのだ、よし

そう思い僕は人混みから離れその四人に駆け寄っていく、この作戦が通じればいいが成功するには彼女が合わせてくれなきゃな・・・


「すいません、この人僕を待ってたんですよ」


囲まれた女性を庇うように仲裁に入る、これからする作戦は待ってた人が迎えに来た作戦だ、内容は名前のまんまだ


「あ?」


「ちょっと!あな────」


3人が威圧的な声を言い女性が騒ごうとした瞬間僕は軽く後ろを見て視線だけでやり取りをする、合わせろよ?って

それを感じ取ったのか女性は頷いた、よし後はこのままさり気なく立ち去るだけ


「さ、行こうか」


「えぇ」


そう言って立ち去ろうとした瞬間だった、肩を握られた、まだ何か用があるのかと思い振り返ればそこには拳を振り上げた不良がいた、僕は思わず右手でそれを受け止め振り払う


「どうゆうおつもりで?」


「それはこっちのセリフだっつーの、俺らが狙った女を目の前で奪うんじゃねぇーよ」


・・・うん?今知り合いが来た感だしたよな?僕が演技ヘタだとかないよな?ならなんで・・・?え?


「先ほども言いましたがこの人は僕を待ってました、着くのが少し遅れたのは謝りますが間に合ったたんですから貴方方には関係ないでしょう」


「だからそんなのは関係ねーって言ってるだろうが、俺らが狙った女を連れていくんじゃねーよ」


なるほど、どうやら狙った獲物を取られる気分のようだ、こいつは妹に似てる、たとえ別人でも妹だと思ってしまう自分がいる、だからつい怒ってしまうんだよな


「お前ら・・・」


そう言った瞬間僕は最大限の殺気と威圧力を放つ、目標は不良達に向けてだが囲まれてる為一塊にしてぶつけるとかは出来ない、なので円状にしてそれを不良達を囲むように調整する、その途中で女性には目をつぶっておいてと言っている、これで被害は少ない、さて対する不良達はというと・・・何やら戸惑ってるようだ

僕の殺気は威圧力と混ぜながら放つ事でより効果を発揮する、今は手加減してないので恐らく何も抵抗出来ずに殺される幻想を見たはずだ、目を開けた状態だとこうなるが目をつぶっていると死の恐怖がそこまで迫ってきてると錯覚するだけになる、さて説明はこれくらいでいいか


「今見た幻想通りにされたくなければ大人しく去れ」


多少威圧的な言い方をしたがまぁいいだろう、そういわれた不良達は足がもつれつつも走って逃げて言った、正確には降りていった


「目、開けていいよ」


「は、はぁ・・・」


僕を中心にして円状に発動させた、そのためこの人も効果領域内に入ってたんだ、だから目をつぶらせた、でも不思議な感覚だろうな、いきなり死にかけたと思うんだから


「今のは一体・・・」


「忘れてくれ」


身長的にも年下だと判断した僕は口調を変える、さて要は済んだか


「と、すまない、国立魔道学園という場所は知らないか?」


「貴方・・・転校生かなんかですか?学園は・・・」


そこから歩きながら簡単な説明が始まった、まず道は坂道を見つけたら一直線に行くだけでいいらしい、そうしたら校舎と門が見えるはずだと、次に今日の予定だが入学式とクラスごとに別れて学校側からの説明を受けるんだとか、時間が余ればちょっとしたイベントもあるそうだが・・・


「とまぁこんな感じでしょうか」


「ふむ、感謝する」


実にわかりやすい説明だった、つまり指示に従ってるだけで今日は終わるという事だ


「いえ、先ほどのお礼と受け取ってくれれば幸いです」


「そうか、ならそうする」


しかしなんであんな状況になるんだ?たかが女性1人で


「たかが女性1人で何であんなになるんだって顔してますね」


「エスパーかなんか?」


「女の勘です」


僕の周りって女の勘とか言いながら心読んでくる変態がいるんだよ、どうにかしてくれ


「あの人達はこの辺りでは有名な不良らしいですよ、警察でも対応が難しいとか」


まぁ法律上、魔法による攻撃は禁止の上激度の怪我を負わせた場合厳しい処罰が待ってるんだ、加えてあいつらは好戦的と来た、まぁ手出しの使用はないか


「だから特別な許可が降りない限りは殲滅作戦的なことはしないと言ってましたが・・・まさか睨んだだけで心を折るなど初めてです」


そうか?、あれは戦場でも良くしてたぞ、例えば人質奪還作戦の時なんかはあれを使って周りの奴ら気絶させて人質回収したりとか

まぁ人質も気絶するんだけど


「そういえばお名前は何というのですか?」


「如月正人だ」


姉さんからは名前を聞かれた場合本名を名乗っていいと言われたのでそうしてる


「如月って・・・あの四大騎士如月佐倉の!?」


「弟」


これも姉さんから言われた通り、姉さんこと如月佐倉は四大騎士という肩書きを持ってる、四大騎士は超先鋭部隊といえば分かるだろうか、地球あるいは人類の危機が迫った場合にそれに対抗するために選ばれた魔道騎士、姉さんはその1人だ


「なるほど、だから睨んだだけで・・・」


などと勝手に何かを連想していく、過激なのはやめてくれ


「あっつきましたね」


話してたらなんかついてたよ、看板には国立魔道学園と書かれている


「じゃあ私はこれで、ちなみに私の名前はサーガ・オルタシアって言うんですよ!」


そう言いながら走って学園に入っていった、さて僕も用事を済ませるか、制服のポケットにはまた置き紙があってそれには学園長室に行くようにと書かれている、ふと疑問に思った事がある


「学園長室ってどこ?」


────────


在校生などに場所を聞いて僕はようやく学園長室の前についた、始めてくる場所のさらに詳しい場所なんて知ってるはずないよ

そう思いながらも扉を軽く叩く


「どうぞ」


中から聞き覚えのある声が聞こえた気がしたが後回しだ、扉を開け中に入るとそこには男性と秘書らしき女性がいた


「さて、用件わぁぁぁぁ!?!?!!?」


あっ、アーカイブさんだ、本名アーカイブ・真希

日本人とアメリカ人のハーフだったかな確か、魔道士としても有名でよく僕の支援をしてくれてた、治癒魔法も使えて万能の魔道士なんて言われてる


「な、なんで正人君が!?確かに佐倉さんからは転校生が来るから対応よろしく☆、なんて言われてるから待ってたがまさか正人君か・・・」


頼む時もそのテンションなんだ、それはそうと


「再会をビックリしてるところ悪いが指示をくれ、ここに来るようにとしか指示をもらってない」


「あぁ・・・そうだね」


なんて言いながら震えた声でそう返事をする、そんなに僕がここにいるのおかしい?いや確かに少年兵として軍に力貸してる僕が学園に通うなんて思わないだろうな


「まず入学式があるんだけどこれは出席しなくていいね、次にクラスごとに別れて学園側からの説明を受けるけどこれは今ここでするからこれもなし、あるとすればそのあとのイベントかな」


「イベント?」


僕はふと反応する、そういえばサーガが言ってたな、時間が余ればイベントもあるとか


「あぁ、内容は様々だよ、バトルや親睦を深める系のはもちろん、話し合いとかのイベントもあるね」


ふむふむ、バリエーションは沢山あるということだな


「今回は1体1の決闘を予定してるんだけど・・・ちょうど君が来てるし出てもらえないかな」


「分かった」


これには断る理由がない、こっちの判断に従えとも言われてる


「ありがとう、まぁ転校生VS新入生代表って事で盛り上がるかな」


当然だがここの試験合格率はとにかく低い、以前世界各国から5000人を超える試験者が試験を受けに来たが合格したのは100人強なんだとか、だからここで卒業する事は軍に確実に入る事を意味する


「まさかあの時の試合が試験だったとは・・・」


なんてアーカイブさんが呟いてる、そういえば僕は試験を受けてない、この学園は転校生にも試験があるがそれも難易度が高いそうだ、だが僕はそれらしきものを受けてない


「僕・・・試験受けてないんだが・・・」


「ん?、あぁいいよ受けてる事になってるから」


?、よく分かんないけど受けてることになってるしいいか


「さて、そろそろ入学式が始まるね、僕は行くよ、あっ出来れば・・・」


なんて言いながらこっち近づいてくる、なんだ?


「あの机の上にある書類、全部整理してくれないかな」


と言われ机を見るととんでもない量の紙が置いてあった、これ全部?という反応をすると頷いた、まぁこの量なら2時間あれば終わるかな


「学園長?」


なんか怒ってる声聞こえたぞ、後ろを向くと学園長に敵意むき出しの秘書の人がいた


「か、葛城君!分かってくれよ!あれを見るの今日で何日連続だと思う!?」


「それに関しては同情するしかないですが子供に押し付けるというのは・・・」


どうやらキツい仕事を子供である僕に押し付けるのは納得がいってないらしい、なんだったらぼ────


「葛城君!聞いて驚け!正人君はね!何でもできるのだよ!書類整理なんて僕より早く終わるさ!」


先に言われた、まぁ真実です、少なくとも言われた事は全部出来たので出来ない事はないと思ってる、この前なんか3トンはある鉄の塊運んでくれなんて言われた、もちろん運べた


「分かりました、しかし正人君・・・でしたね、あまり無理はなさらずに、キツくなったら水を飲むなりして休憩してくださいね」


「分かりました」


諦めたのか僕が書類整理するのを認めた、まぁここには冷蔵庫とかあるし休憩する道具は揃ってるだろう


「では僕らはこれで」


そう言って部屋から出ていった、さてじゃあ始めますかね?


────────


2時間ほどしてアーカイブさんと葛城さんが帰ってきた


「ただい・・・まっ!?」


「正人君、書類整理・・・わっ!?」


なんか似たような反応するな、まぁ理由はわかりますよ、机の上には視界が塞がれるような量の書類があったのにそれが全部ない事に驚いているんでしょうね


「あ、あの紙達は・・・」


「全部終わりましたよ、中には古い書類もありましたので処分しました」


「ほ、本当に終わってる・・・」


葛城さんビックリしすぎだよ、一応判断に困ったのはダンボールに入れておきましたと言うとこれまたビックリの表情だ


「あと1ヶ月はかかると思ってたんだけど・・・正人君やっぱり凄いね」


「言われたからやったまでですよ」


言われたからやったに過ぎないなんて言ったら葛城さん失神しかけてる、言い過ぎかな?


「ま、まぁ後は イベントに出るだけだね」


「そうですね」


後はイベント、1体1による決闘だけか、ココ最近力仕事してるだけで任務は一切ないから鈍ってないか心配だしいいかいかな


「あっ分かってるとは思うけど手加減してね?」


「分かってます」


「?」


葛城さんだけが理解していない状況になってる、すまないが理解されると困るんだよな、秘密にしてた事バレるから


(て事で久しぶりに働いてもらうぞ、無色)


(はい、マスター)


────────


国立魔道学園東門近くにある闘技場、そこでイベントは開催される、本イベントは新入生代表と転校生による一騎打ちとなる、ギャラリーも増えてきたな、観客席が生徒やイベントがあると聞きつけ駆けつけてきた人達で埋まってきた

そんな様子を控え室モニターで見てた僕はこれはダニか?と思ってしまうほどの群がり用だった、さてそれよりも


(無色、今回の計画は覚えたか)


(はい)


今回は事情により契約剣は使えない、よって素手で倒す事になる

契約剣とは精霊と契約した者が精霊からより信頼された時託され使える武器だ、その武器は精霊が使っている武器で通常の武器よりより強力だ、あと魔力武装は絶対使えない

魔力武装は精霊の魔力を使い自分に合った鎧を作りそれを着る事を言う、魔力武装のベースになるのは精霊が来ている服や鎧である、だがこれも精霊が契約者を信頼してないと使えないし作れない

無論僕は魔力武装は出来る、だが事情によりこれも使えない、色んなところで制限が出てくる、後は魔力についてか、無色の魔力は普通の魔力ではない、まず魔力の色が無色、白なのだ、故に魔法は使えず治癒魔法もない、だがそれはあくまで仮定に過ぎない、使い方と作り方次第では最強の魔法も作れる、例えば────


「お待たせしました、これより決闘イベントを開催いたします」


モニターからの声とアナウンスの声で始まった事に気づいた僕は控え室を出て入場口に移動した、さぁ状況が状況だ


(集中して行こうか、無色)


(了解、マスター)


しばらく歩き入場口へ、そこには係員の生徒と先生がいた、外からは歓声の声が聞こえる、うるさっ


「いい試合してくれよ!」


「期待してるよ! 」


などと係員から言われる、すまないがあまり期待には答えられないかな、だって僕────


「では選手の入場です!」


「いい試合をした事一度もないから」


歓声と実況の声で僕の一言は誰にも聞こえなかった、しかし事実だ、ただでさえ戦争でも僕がいるとわかった瞬間撤退する軍隊がほとんどなのにさらに戦ってしまえばどうなるか、一方的な状況になるに決まってるんだ

そう思いながらも歩いて入場する、指示では真ん中辺りまで歩いて停止してとの事だった、10秒ほど歩いて真ん中につき停止、さて相手は────


「正人さん・・・」


サーガだった


「いえ、目上の人間とわかった以上・・・先輩が正しいですね」


まぁ立場的には1年生と2年生だからそうなるだろうか


「では準備をしてください!」


「・・・インフェルノ」


目を2秒ほどつむりそう呟いた瞬間右手に剣が創成されていく、神々しい炎と共に創成されたのは紅色に輝いた剣だった


「いい色をしている」


「ありがとうございます」


しっかりとした(つか)の部分、刃の部分は大剣とも引けを取らない分厚さと鋭さを放っている、色だけじゃない、武器としても一級品だ


「何をしてるんですか?早く契約剣を────」


「ん?あぁすまない、事情で契約剣は使えない」


「!?」


「な、なんと!正人選手、契約剣は使わない方向で行くつもりだー!すごい余裕です!」


いや余裕とかじゃなくて単純に使えないんですよこの場所じゃ


「手加減をするにしてもし過ぎでは?」


すでに怒ってるオーラを出してるサーガ、信じてもらえるかわからないがもう一度言うしかないか


「すまない、事実だ、事情により契約剣は使えない」


「そうですか・・・怪我しないようにしてくださいね」


声が既に震えていて腕がプルプルしてる、契約剣は重たいなんて事は無い、契約者だけには普通の重さに感じるのだ


「そ、それでは行きましょう!fight!」


「フレアァァァ!!!」


開始早々炎の波が視界を覆った、これは避けるしかないと判断、あの魔法を使えば避けずに済むが流石に目立ち過ぎる


「後悔させてあげますよ、手加減した事」


「・・・・・・」


奇襲と速射性としては充分な魔法だ、だからこそもったいない、叫びさえしなければかすりはしたはずのにな

人間は頭の中でイメージしやすくするために動いたり叫んだりする、魔法ではイメージする事で発動が可能だ、無駄にに叫んだり動いたりと言った動作はあくまでイメージしやすくするための補助に過ぎないんだ、だから理想は無言で魔法を発動させれば悟られること無く攻撃を当てれるのだ


「本当にもったいない」


「次行きますよ〜」


笑いながらそう言ってくるサーガ、悟られる事を言うといつでも良けれるように備えるのが基本だがそれをさせる暇を与えるとは・・・もったいない


「火剣斬・一」


そう呟いた直後間合いを詰めてくる、ここらであの魔法使えば多少は戦意喪失が狙えるかな

走ってくるサーガ、右手には炎を纏った剣がある、魔法の名前からして恐らく1振りするだけだと判断する、もしそうなら楽だな、間合いが2m程になった時、剣を振り上げ切りつける、それを僕は右手で受け止める、ただ受け止めるのではない、魔法により作った特殊魔力を手に纏った上で受け止めるのだ、そして剣と手が触れた瞬間炎は消えた、勢いを失った剣は止まる

サーガは黙っている、観客も黙ってる、よしよしいい感じ


「な、なんと正人選手!魔法を・・・魔法を無効化したぁぁぁ!!!」


実況がそう言った瞬間歓声が先程よりも大きく聞こえた、あらゆる音はこの歓声で掻き消える事だろう


「ど、どうやって・・・」


魔法消失(マジックロスト)、魔法を無効化するのではなく消す魔法だ」


まぁ正確にはゼロに戻してるが正しいんだけどね、例えば魔法を発動するために必要な数値が10だとする、魔法を発動していない状態を0だとすれば僕はさっきの10を0に戻しただけだ、また一定時間使えなくする効果もある、今回は10分ほどに設定してる、その戻す速度と一定時間使えなくなる事から消えたと錯覚し魔法消失(マジックロスト)と言われ始めた


「ならば他の魔法をっ!」


「ほかの魔法も使えん、あの時消したのは魔法ではなく魔力だからな」


魔法を発動するには魔力がいる、だがその魔力を戻され使えなくされては他の魔法も使えなくなる、つまり


「お前は少なくとも10分、魔法は使えない」


ついには契約剣であるインフェルノが消えてしまった、元を断つとそれを活動力にしていた物はこうゆう風に消えてしまう、素手にされてしまい魔法も使えないと来たら戦意喪失するだろう、既にサーガは5mほど間合いを取っていた


「降参してくれないか」


「・・・・・・」


現実を突きつけられ黙っている、だか言わせてもらうぞ


「お前は僕の死んだ妹に似てる、だからどこかでお前が妹だと思ってしまう自分がいるんだ、だから傷つけたくない、降参してくれないか」


もう嫌なんだよな、命かけて守りたかったものが消えてしまったはずなのに目の前にあると思ってしまう自分、そして今度はそれを僕が消してしまいそうな状況に立ってる事、今さっき相手がサーガだとわかり始まった瞬間から決めていた、頼むから引いてくれ・・・


「・・・やです」


「?」


「嫌です、引きません」


その赤い瞳はまだ諦めてなかった、できれば引いて欲しかったが仕方ない、心は痛むが我慢しよう


「そうか、なら我慢してくれ」


そういった僕は高速移動術・神速を使ってサーガの目の前に移動した、神速とは足に魔力を込め強化し移動したい方向に前かがみになり走り出すと事で一瞬で移動できる方法、目に見えない早さから神速と言われた

間合いを詰めた僕はサーガに何もさせずに殴りを1発頬に当てた、サーガは吹き飛び闘技場の壁にめり込んだ後地面に倒れた


「がはっ!」


多少血を吐いたが我慢だ、我慢・・・


「降参してくれ、こんな痛みは感じたくないだろう」


「いや・・・です・・・」


そういわれ僕は無言で神速によりサーガに近づき今度は反対側に吹き飛ぶように蹴りを食らわした


────────


すでに10分は経過しだだろうか、魔法は使えるはずなのに使ってこない、それもそうだ

サーガは今意識がギリギリある状態だから


「これで53回目か、もうそろそろ諦めたらどうだ」


「・・・」


もはや言葉を発する元気すらないだろう、しかし立っていはいる


「じゃあもし降参するなら倒れてくれ、降参しないならそのまま立っててくれ、10秒数える」


1、2、3、4、5、6、7、8、9、10・・・倒れては・・・いないな、これ以上殴ったり蹴ったりしても痛むのは僕の方だ、だから


「これで終わらせてやる」


僕はふたたび神速を使うため足に力を込める


「もうやめてやれよ!」


「勝ったも同然だろ!」


など声が聞こえてくるが僕はそれを無視、勝負は勝つまで油断してはならない、例え相手が瀕死状態でもあらゆる可能性を考慮して行動し確実に勝利する、それが勝負だ

そう・・・確実に終わらせるんだ、そう思うと僕は無意識に無色の魔力を足に纏わせていた


(マスター、よろしいのですか?)


いきなり脳内で無色の天使がそう呟いた


(なぜ)


(だってほら、足)


そう言われ足を見ると無色の魔力を纏っていた、確実に終わらせるという言葉に囚われ危うく殺すところだった、僕は冷静になりつつ魔力を解く


(すまない、ありがとう)


(いえ、お気になさらず)


無色の魔力は普通の魔力と違い、強化の倍率が違う、例えば20㌔で走る人が普通の魔力を身に纏うと五倍の倍率がかかり100㌔で走れる、しかし無職の魔力を使うとそのスピードはMAXで光の速さより速くやる、力技でいえば3トンの鉄の塊なんて持てるしなんなら粉々に破壊することも出来る

それを人間に使うと?想像してみてくれ


「どうしても・・・引く気はないんだな」


「・・・・・・」


黙りつつも小さく頷いたのが見えた、どこまで負けず嫌いなんだ

僕は神速を使い間合いを詰める、そしてデコピンを1発鼻にやった、すると簡単に倒れ気絶、意識はなくなった


「試合は終わった!」


「・・・はっ!勝者!正人選手!」


意外にも歓声は上がった、めちゃくちゃとまでは行かないけど、事情を分かってくれてその上で拍手している人もいると信じてる

中には泣いてる人もいる、感情を込めた視線は様々だった、同情悲しみ哀れみ・・・少数ではあるが怒りや殺気もある、負けるわけにも行かずかと言って激度な傷を負わせるわけにもいかなかった、でもそれは叶わなくて最終的には顔が腫れ上がるまで殴ったり蹴ったりしてしまった、救護班が来たが僕が運びますといい医療室まで案内してくれてベットにサーガを置いた、すぐに治療は始まり僕はその場から立ち去る

とても苦しかった、もう二度とあんな事したくない

感情を込めて書いてしまい長くなりました、ここで謝罪を

すいません許してください何でもしますから

では次回

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