また月曜日、教室
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「お前はまだ帰らないのか?」
「もうすぐ帰る、どうして?」
「ストーカー被害に遭ってるって言われた後1人で帰らすほど俺は鬼畜に見えるか?」
「…うん」
「少し考えたなら否定してくれよ、泣くぞ。」
「優しい人はきっとぼっちじゃないよ?」
…視界が歪む、目の前の黒い影は栗川か…?
「ほんとに泣くとは思ってなかった、ごめんなさい。」
一つも心のこもってない平坦な口調で栗川は言う。
気にするな、今のは幻聴に違いない!
「よし、帰るぞ、今すぐ帰るぞ!」
「まあいいけど…」
この後の栗川がぼそっと言った「ありがとう」を聞き逃していなければもう少し幸せな気分でいられたのかも知れない。
こうして2人で帰宅している帰り道、視線を感じた。
いつも俺が見られてる哀れむような視線ではない、もっとねちっこいベトベトした視線だ。
「これか。」
「うん、鈍感そうなあなたにもわかる?」
「これだけ感じりゃわかる、あと毒を吐くな、お前はクラゲか。」
「氷山のツッコミのセンスはさておき、あれは少なくとも毎回駅までは追いかけてくるよ?」
「なら駅からは安全だな、そこまで送っていくよ。」
「仕方ないから感謝してあげる。」
こうしてたわいもない会話をしながら栗川を駅まで送り、家に帰った。
いきなり女の子と帰宅できる主人公コミュ力高ぇ…ぼっちのくせに。ぼっちのくせに!!




