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純粋

 撤去作業が意外と早く進む‥だけど心は真逆。まるで今生きている時間を嫌うかのように胸を強く圧迫し、そして自分が台風の目になったように‥頭上が晴れて、廻りは激しく渦巻いてるように見えた。撤去開始から3時間が経っているのに、精神的に半日以上の気分だ。

 ふと息を抜くと、先程の彼がいた。見た感じ…彼は僕より背が高い。顔立ちも整っていて、ヘアースタイルがツーブロックに分かれたクラウドマッシュみたいな感じでお洒落。細い銀縁メガネをしているから、なお知的な性格に見える。スタイルもストレートで、どんな服でも栄えそうな身体つきだ。


 僕は思わず見惚れてしまった。ツアースタッフが指示を出してない時には、捜している自分。何かが心をつついた‥そして、胸がグッと締め付けられて口からこぼれた。

「スキ‥‥」

 そして息を整えて、口にした‥「あの人のこと、色んなこと知りたい‥‥」彼と話すことで何かが変わりそうな感じがした。熱烈な感情ではなく、何かパズルのピースを埋めてくれるような心情だった。

 彼と話せば未来が変わるんではないかと、想っている自分がいた。


 休憩時間では同じになることもなく、ただひたすらもどかしい時間だけを過ごした。帰宅が朝方の5時を廻っていたけど、彼が僕の睡眠を邪魔して寝れなかった。この朝の日は、やけに眩しい太陽の光が窓から差し込んでいた。


 彼に惹かれる理由は、いったい何なのか?次ぎ、シフトが同じときが無いのだろうか?そんな想いが掻き立て、出来るだけ彼に早く逢えるよう、シフトを埋め尽くすようにした。


 あの日から5回目。日曜日勤務だから学生が多い、が…彼はいない。友達紹介でバイト勤務している学生も多く、控え室待機だから、なおさら独りが浮き立つ。

 そんなところに変な話が聴こえてきた。低く太い声で、遠慮なく喋りはじめた。

 

 「お前…、3プレイしたこと、あるか?」

 「3…、3プレイ?!!」

 男同士の会話だったから、思わず見渡して捜していしまった。そこにいたのは…

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