表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
純 i‐じゅんあい‐  作者: 奥野鷹弘
恋と喪失
17/30

僕のステージ

ドームという、冷たいコンクリートの中に…ステージという、夢の舞台が出来上がった。


スタッフがステージで最終チェックしている間に、僕は1人…アーティスト照明合わせの作業としてステージ上に立っている。


白い何本もの光が全身を照した時、自然と声がもれた。「うわっ……」その途端に、太陽と同じぐらいの熱さを感じ息を呑んだ。


『ステージも普段の生活と同じ…生きている。造られたステージだとしても、太陽のような照明、色々なアクシデントがある舞台、観客の生きた歓声、響き渡る命の声』



アップするステージに身を任せながら、上へ行くとそこは1人の人間として生きている事を感じさせるような刹那さ。


一瞬一瞬、何気ない生き様が反映されて行く人生。アーティストや俳優、アイドルに芸人……舞台に立つ人はどれだけの勇気を持って人生を披露してきてるのだろうか。


後ろから照明が反映されて映る、天井のシャボン玉模様。色が変われば華やかな桜の花びら模様。



休憩交替で仲間と変わった後も、全身が熱く、頭がそのことで一杯になり…未来も過去も棄てられる気がした。役者になりたいと夢に描いてた頃の熱い胸と、今が…似ている気もした。



そんな時にふと、彼の声の太さが頭によぎり苦しくなった。彼との夢をみたい、だけど自分の夢を叶えたい、だから仕事やめたい…一つに専念したい、だけど彼の名前だけは知りたい…仕事辞めれない。


どうか今回の撤去で、直ぐ会えますように。自分の欲だけで、彼への欲が汚らわしい欲で満たさないように…しませんように。切なる想いが、僕のステージに緊張を及ぼした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ